阿用小学校


卒業式に向けた思いが伝わる大そうじ

2024-03-06 18:02:42
 今週に入り、卒業式に向けた掲示物が校内の様々な場所に貼られはじめました。また、音楽室からは卒業式の歌の練習も響いてきています。少しずつ卒業式が近づいている雰囲気が学校の中に広がり始めました。
 そんな中、今日は大そうじがありました。いつもより早い開始時間でしたが、どの学年の子もきびきびと掃除場所に移動する姿に子どもたちのやる気が伝わってきました。はじめに高学年の子どもたちからの指示はありましたが、3枚目の写真のように、どの子も自分がやるべき仕事にもくもくと向かっていました。4枚目の写真のように隅々まで徹底的に掃除する姿や、5枚目の写真のように普段はなかなかできないところも自分たちで見つけて掃除する姿が学校のあちこちで見られました。時間はあっという間に過ぎていきましたが、6枚目の写真のようにどの子も学校をきれいにしようと最後の最後まで自分で考えてそうじに取り組みました。こうした子どもたちの姿から、卒業式に向けて阿用小学校をきれいにしたいという一人ひとりの思いがとても伝わってきました。
 今日のこの思いは、明日からはじまる卒業式練習にきっとつながっていくことと思います。

算数も 感覚が大事

2024-03-05 16:42:55
今日1年生の教室をのぞくと、三角形を敷き詰めて「大きい三角形」を作っていました。「上で1枚、次は下1枚。」などと言いながら並べていました。4枚で三角形ができると、「ひょっとして、まだ大きな三角ができるんじゃない?」という声が上がってきます。そこで、4枚の三角形を見ながら、一つずつパズルのように敷いてみる子、「『上』の下には『下』じゃないかな。」と法則性を見つけてならべる子の2パターンにわかれました。子どもたちが言う「上」というのは、1つの頂点が「上」の三角形のようです。「下」は、1つの頂点が「下」で2つの頂点が「上」を向いている様子を表しているようです。「あ、これ、積み木でやったことがある。」という声も聞こえてきました。入学前の園で積み木で遊んで身に付けた「形の感覚」をしっかりと活用していました。
 2年生教室に入ると神妙な顔をした子が3人いました。立方体の辺の数を数える活動をしていました。3枚目の写真では、どうしても辺が9本です。「あれ?」という子と、「隠れてるんだよ。」という子が話し合っていました。試行錯誤を重ね、4枚目の写真のように「隠された辺」を想像して書き出しました。「そうそう、誰もいない廊下でも、『誰かがいるのではっ』て想像することと一緒。大事だよ。」とすかさず、廊下を走らないことを目標としてがんばっている2年生に激励をする担任。
 4年生教室をのぞくと、今まで学習してきた立方体と直方体をつくる活動をしていました。「簡単。」という子と、「難しいぞ。だって線を引いて、切るんだよ。」という子、「あれ、どうすれば立方体になるんだっけ?」という子、様々でした。ある子は、実際の立方体を使って、バナナの皮をむくようなしぐさをして、「この面をはぐ、次の面をはぐ。」と言いながら、展開図を作っていました。「できた。」と嬉しそうに作図した展開図をつなげていくと、「あれ?足りない。」とがっかりする子がいました。また、バナナの皮をむくようなしぐさが始まります。
 6枚目の写真は、3年生の棒グラフで学校内で起きた怪我の人数を表す活動の教科書の問題です。グラフをつくって終わりではありません。その後、どのように活用するのかを考えます。この問題が重要です。パソコンでグラフは数十秒でできます。グラフがかければよいという算数の時代はとうに終わっている証拠でしょう。

18年間お世話になりました 物語に入ることができる才能

2024-03-01 17:19:14
 今日昼休みに、今年度最後の「全校お話会」を実施しました。今年度お世話になった、あよっ子読書クラブのボランティアの皆様においでいただきました。「てぶくろ」という本の人形劇を観劇しました。子どもたちは、次々出てくる動物の人形たちに笑ったり、「まだ来るの?」などとつぶやいたりしていました。劇中の挿入歌を何度か歌われると、口ずさむ子もいました。最後に「熊」がおじさんが落とした「てぶくろ」の中に入ろうとすると、「もうだめだよ。入れないから。」「あきらめたら。」などと、自分たちも「てぶくろ」の中に入っているねずみやかえるなどと同じ気持ちになっていました。劇がとてもうまいからというのは当然ですが、こんなに物語に入り込める子どもたちの、想像力や没頭力、集中力に感心しました。
 その後、ボランティアさんに各学級で作成したお手紙を渡しながら、1年間のお礼を言いました。子どもたちは、1年間で読んでいただいた本のことを思い返しながら、楽しかったこと、ためになったことを心を込めて手紙として書いていましたので、代表が渡すときに「自分事」としてとらえている表情が見られました。
 最後に、今年度をもって、あよっ子読書クラブを「卒業」されるボランティアさんに、今年1番お世話になった3年生がお礼のお花を贈りました。18年もの間、本校の子どものために読み語りを続けてくださいました。読み語りの中で印象に残った子の話を最後にしていただきました。お化けの話をした時学級全員が怖がっていたこと、夏休みのプール開放の時に出会って「~の本が楽しかったよ。」と言ってくれる子がいたこと、主人公に共感して、思わず「やったぁ。」と言った子がいたことの3つのエピソードについて紹介してくださいました。やはり、子どもたちが、本を通して喜怒哀楽を表してくれることが印象に残るというのが、とても素敵なお話でした。「行儀良く、静かに聞かせなくては。」といった形も大切ですが、やはりそういった子供の時期にしかできないことを、精一杯やることが大切だと感じました。
 長らく、本校の子どもたちのためにご尽力いただく地域の皆様のおかげで、心豊かな子どもたちが育っていることを、あらためて感謝いたします。

大人顔負けの「会議」 自分たちで創りあげる学校生活を

2024-02-29 18:19:39
 昨日、今年度最後の児童総会を行いました。今年度は、1年生から3年生の、委員会に所属していない子どもたちも「自分たちの学校をよりよくしていくために、自分たちでできることはないか。」と考える姿が少しでも見られるにはどうすればよいのかを、6年生を中心に考えて児童総会を企画・運営しました。例えば、今までだと、「もっと楽しい〇〇をやってください。」、「〇〇はこれからもやってください。」と発表し、「はいありがとうございます。」などと応える「質疑応答」でした。全校の子どもたちの前で堂々と発表することは素晴らしいことです。しかし、何か「他人事では?」と考えました。そこで、今年度は3、4枚目の写真のように各委員会が活動を報告した後にペアやトリオで「各委員会が学校をよりよくするにはどうすればよいのか。」を話し合う時間を設けました。1年を通して行ってきましたので、当たり前のように真剣に話し合いをするようになりました。しかし、今回これ以上の成長の姿が見られました。
 例えば、ある2年生の女の子は「廊下や教室などで走らないようにするために何かすればよいと思います。」と言いました。すると、すかさず5枚目の写真のように前に出ていた委員会の代表は「あなたはどんなことをすればよいと思いますか。」と聞き返します。発表した子はもちろん、ほかの子たちにも緊張感が生まれました。しかし、「ポスターを描くなどをしてみるとよいのではないかと思います。」と応えました。この2年生の子を信じて「あなたなら。」と聞く委員会の代表、そして「自分事」として考えてアイディアをさっと出す2年生の子。どちらも素敵でした。また、「『なかなか本に興味を持ってもらえなかった。』という課題を言われましたね。どうして興味が持てないですか。」と聞きます。「委員会としてではなく、私個人の考えですが、~。」と応える委員会代表の子。内容が非常に高度です。さらに、「よかったところと課題を教えてもらいましたが、それは委員会のメンバーの取組のことで、全校がどうだったのかを応えていませんよね。」という厳しい質問まで出ました。
 子どもたちが「自分事」としてとらえていくと、こんな話し合いができるのだということを教えてもらいました。6枚目の写真は、児童総会の進行をする運営委員会の総会が始まる直前の姿です。「いろいろなことをやってきたから、全然緊張しません。」と笑顔で応える子、「ねぇ、〇〇に変えたほうが~。」と直前なのにまだ修正しようとする子、やはり経験をつなげていくことで、子どもたちは驚くほど成長するんだと思いました。

本物に出会う

2024-02-28 16:51:17
 今日1~3年生は、国際交流員さんとの交流活動を行いました。今回は、特別にアメリカから早稲田大学へ留学しておいでの方も一緒の活動でした。お二人の出身地について、英語や写真、動画を使った説明を受けました。見ること、聞くこと、すべてが珍しいことでしたので、少々難しい言葉もありましたが、聞き入っていました。その後、楽しいクイズやゲームを体験しました。今までも関わってきた交流員さんです。会う回数を重ねながら、「アメリカって、~という国なんだな。」とか、「こんなところが日本と違うんだけれど、同じところもあるんだな。」という気付きを増やしていくと思います。また、毎週来ていただくALTさんと違う「外国人」に出会うことで、より一層「多様性」を感じられると思います。
 ちょうど同じ時間に、5、6年生は、民謡出張体験会の活動に参加しました。米子市からお越しいただいた方に、尺八と三味線を教えていただきました。テレビ等で見たり、音楽で演奏を聞いたりしたことはありますが、直接音を聞くことも、楽器に触ることも初めてだったようです。初めに、何曲か聞かせていただきました。和楽器特有の音色に、真剣な面持ちで聞き入っていた様子が印象に残ります。その後、三味線、尺八の音を出す「演奏」の活動をさせていただきました。「思い通りにできない。」ということを体感した子が多かったと思います。音楽で鍵盤ハーモニカやリコーダーなどを演奏することがあります。これらは、少し練習すれば音が出るのですが、尺八等はそう簡単にはいかなかったようです。尺八では、「先生、まるっきり音が出ません。」と言ってあきらめてしまった子が、ため息交じりに息を吐きだした瞬間に「ホー。」と音が出ました。周りにいた友だちはもちろん、自分自身も驚いていました。