阿用小学校


どうしてこんなにできるようになったの? と できたね! のちがい

2024-02-09 17:00:00
 今日は、今年度最後の学習公開でした。1~6年生まで、様々な形で1年間の成長を示しました。(4年生は、先週「1/2成人式」を開催しましたので、算数の授業で「成長」を見せてくれました。)
 1年間でできるようになったこと(1年生・写真1枚目、5年生・写真5枚目)、ぼく・私が紹介したい人(2年生・写真2枚目)、総合的な学習の時間で学んだ雲南の良い所(3年生・3枚目)、複雑な形の面積(4年生・4枚目)、6年間で成長したこと(6年生・6枚目)と、教室を回ってみると、子どもたちが今まで真剣な表情で練習や準備をしてきたこと、1年間の姿を思い出して、涙が何度も出そうになりました。
 発表する前で緊張している子は、友だちの発表の合間に自分のセリフを見たり、お家の人をちらっと見たりしていました。また終わった友だちのことを、自分のことのように喜んでいる子もいました。1年生は、今朝になって突然、司会やあいさつのセリフがガラッと変わりましたが、お互いに声を掛け合いながら進めようとしていました。
 さて、保護者の皆様は、帰宅されて子どもさんに「よくできたね。」「~がよかったよ。」とおっしゃいますか、それとも「あなたが~したのは、すごい準備(勇気)がいったんじゃない?。」「あれだけの発表、どうやってやったの?」とおっしゃいますか?
 先日、来年度入学する保育園、こども園の先生方とお話をしました。年長さんとして、小学校入学するまでに大切にしたいこととして、「自分(たち)でやった。」という満足感を得られるように、見守っていったり、やる気を出すことができるような環境をつくったりしているとお話されました。子どもを成長「させる」のではなく、子どもの成長を「促す」ことをしておられることに感動しました。だからこそ、子どもたちは「できる」「できない」ではなく、「やってみたい!」「ぼく・私ってすごいでしょ!」という気持ちで取り組めるのだと思います。
 子どもたちの成長を感じるものさし、子どものより一層の成長につながるような、子どもがうれしくなる言葉がけにしたいですね。

さまざまな「表現」のおもしろさ

2024-02-05 16:18:47
 今日1年生教室に入ると、算数で大きな数の数え方の問題に取り組んでいました。色紙が10束ずつになっているのが10個、それから2枚の色紙があるので102という考え方が①の解き方でしょう。それが、②では、あめ玉が100個と書いてある袋と後はばらばらのあめ玉が並んでいる図です。答えは、写真1枚目も2枚目も、123個と同じとなっています。しかし、1枚目の子は左から数えて10の束にしています。2枚目の子は上から数えて10の束にしています。10の束を2つにしているところは同じですが、数え方はやはり違います。おもしろくないですか?
 3、4枚目の写真は、4年生の理科での「水の温まり方を絵にあらわそう」の活動です。水温が高くなっていくと水の色が変わっていく実験を行った後に、それぞれがその様子を絵にあらわしています。おもしろいのは、4枚目の写真の手前の子です。水温が高くなるにつれて、ビーカーの中の表情が険しくなっていくさまを描いています。ビーカーには顔がないので、ふざけているとも思われるかもしれません。しかし、その表情の険しくなるさまで水温の上昇を表そうとする着眼点が素敵です。おもしろくないですか?
 5、6枚目の写真は、3年生の国語の「世界の家のひみつ」について整理する活動です。それぞれの国や地域の家の秘密を付箋に書き出す作業をした後に、見合っています。まとめですから、文字は少なければ少ないほど、他者には読みやすくなります。いつもたくさんの字を書くことが億劫な子は、こうやって考えて少なく書くのは自分には合っている活動だと気づきました。「丁寧な字でたくさん書く方がよい。」というのが国語と考えていた子は、案外自分も国語に向いているのではないかと感じたのかもしれません。おもしろくないですか?

大きくなったなぁ

2024-02-02 16:28:09
 今日は、新1年生の子どもと保護者のみなさんを迎える「1日入学」を実施しました。1年生は、この日を迎えるまでに何度も練習を重ねてきました。セリフを「暗記」して、すらすらと言えるようにリハーサルをしていきました。そして、名札付きのペンダントなど新1年生が喜んでもらうプレゼントも作っていました。登校時に「緊張している?」と聞くと、「はい。」という子と「何がですか?。」と逆質問する子といました。
 1年間でできるようになったことを発表しました。1年生がうまくやっていることに感動していましたが、ふっと新1年生を見ると、「すごい!。」という憧れのまなざしで1年生たちを見ている姿がありました(2枚目)。一人ひとりが得意なことを披露するのですが、終わるたびに「ふーっ。」と深いため息をつき、新1年生を見まわす表情がとても頼もしく感じました。
 3~5枚目の写真は、新1年生とかかわる1年生の様子です。今年度の1年生は、とにかく自分たちで「やってみよう。」という精神の子たちです。この子たちが、どのように下級生に関わるのかが楽しみでした。さすが、昨年度1年間「年長さん」として園を引っ張ってきたほどあります。丁寧に教えて、「すごいよ。ぼくはできなかったのに。」などという、やる気を生むような声がけをしていました。段々と気持ちの距離が近くなっていき、風車を回す時には、教室をいっぱいに使って楽しく全員で遊んでいました。新1年生たちが家に帰ってどのように話すかわかりませんが、きっと「お兄ちゃんやお姉ちゃんに~してもらったから、楽しかったよ。小学校に早くいきたいなぁ。」と言ってくれているのではないかと思います。1年生の頑張りがあったからこそです。
 保護者のみなさんは、「親学プログラム」に参加していただきました。「自分の子どもについて、褒めてもらってうれしい言葉は?」というテーマで保護者同士で話してもらいました。「『過程』を見てもらっているなぁと感じた時、自分のことのようにうれしいわ。」とおっしゃっていた保護者の方がたくさんおいででした。きっと、園でたくさんそんな言葉を先生方がかけておられるのだと感じました。こうした「子どもの見方」をつないでいかなければと教えてもらった気がします。

迷惑をおかけするかもしれませんが ミシンボランティア 1/2成人式など

2024-02-01 16:34:06
 今日2時間目に、5、6年生の家庭科においてミシンを使ってエプロンづくりを始めました。今日から4日間、4名の地域の方に来ていただき、ミシンの使い方を教わることとしました。6年生は昨年度も挑戦していますが、5年生は初めてです。今まで練習シートを使ってミシンの使い方は少しずつ慣れてきていますが、自分が着るエプロンとなるとやはり力が入ります。やさしく教えてくださるので、子どもたちは安心してミシンの挑戦に挑めました。後、3時間です。ベストを尽くしてほしいです。「たくさん聞いて、迷惑をおかけするかもしれませんが、よろしくお願いします。」
 2年生教室に入ると、「うーん。」とうなっている子がたくさんいました。生活科の学習で、保護者のみなさんに「私はどれだけ成長したのか。」をどのようにインタビューするのかを考えていました。なかなか難問です。「ちょっとお時間よろしいですか。質問します。私は小学校入学してから今まで、どんなところが成長しましたか。」などと自分で作ったセリフを、友だちに言ってみます。「ちょっとぉ、はずかしいな。」。恐らく、子どもたちがご家庭か、今度の公開授業の際にインタビューするかと思います。思いっきり答えてやってください。「たくさん聞いて、迷惑をおかけするかもしれませんが、よろしくお願いします。」
 4年生はついに、1/2成人式を実施しました。5枚目の写真は直前の様子です。「失敗があるかも知れないけれど、こんなにみんなで考えてきたんだよ。誰かがフォローするよ。」と担任が言っていますが、ちょっと上の空です。もう緊張ではりさけそうでした。感動的な式だったようですので、私は教室に入りませんでした。しかし、最後の子どものあいさつが「これからもご迷惑をおかけするかもしれませんが、私たちの成長を、これからも見守ってください。」という言葉で、廊下越しに泣きそうになりました。
 案外、子どもがかける「迷惑」は、我々大人にとって「宝物」になることもあるようです。
 
 

一人ひとりの「ふつう」

2024-01-31 15:13:26
 先日の1月23日(火)の業間に生徒指導主任が「一人ひとりの『ふつう』」について話しました。星野富弘さんの素晴らしい絵と詩を紹介し、その上で星野さんの障がいについて、子どもたちに話をしました。手や足を動かせることが「ふつう」ではないように、一人ひとりの「ふつう」が違うという話もしました。子どもたちは2枚目の写真のように、いつも以上に真剣な表情で生徒指導主任の話を聞いていました。そして、運営委員会が伝えている「思いやり」の意味について再度考えていこうという気持ちになっていったと思います。
 今日のフレンド集会では校長が「一人ひとりの『ふつう』」についてもう少し詳しく話をしました。海士町出身の井手上獏さんについて、小学校5年生から中学校2年生の頃の出来事を中心に話をしました。「男のくせに」という何気ない言葉で、「白黒の風景」となってしまった獏さんのことを紹介すると、中には「ダメ、ダメ。そんなことを言ってはダメ。」と心の中で言っているかのように首を振っている子がいました。
 どれだけ子どもたちの心に響いたのか、不安なところもありますが、「一人ひとりの『ふつう』」が守れる学校にしていこうという気持ちをもつきっかけになってくれることを祈っています。
 6枚目の写真は、県版画展の表彰の一コマです。全く練習をしていないのに、堂々と賞状をもらうことができた1年生。表彰式はたった数回しかなかったのに、思い出しながら、良くできたなぁと感心しました。さすが、来年度入学する「後輩」たちを今週の金曜日に迎え、本校の紹介や小学校での学びなどを紹介するほどあります。