阿用小学校


10日間の成果はいかに! 第2回歯科検診

2023-11-30 16:36:46
 今日は今年度2回目の歯科検診を行いました。先日実施したブラッシング指導後、10日間の「チャレンジ歯科検診10デー」を経ての「緊張」のひとときでした。検診の前には、なぜ検診をするのか、どんなところを見ていただくのかを再度確認をして、校医さんにみていただきます。その後、結果を踏まえて歯科衛生士さんに一人ひとりがこれからの歯みがきのアドバイスをいただきます。先日のブラッシングの際に自分で立てた目標、そしてその実現のためのチャレンジが功を奏したのかどうかが問われるというのは、日ごろの書き取りテストや計算テスト以上に緊張することだと思います。特に、いつもちゃんと磨いていると思っていたのに、染め出しをしてみがき残しが思った以上にあったなど、ショックを受けている子にとっては、「リベンジ」となります。4枚目の写真のように、検診の前には「〇〇ちゃん、どうしてた?ちゃんとみがいていた?」などと友達の取組と比べたくなるのもよくわかります。
 個々については、後日お知らせします。全体的には、磨き方はうまくなっていると言っていただきました。前回、苦手だったところや雑にやっていたところを、正しいみがき方で丁寧に磨いている子がとても多かったようです。たった10日間だけ意識してみがくだけでも歯や歯茎はきれいになってくるようです。しかし、いくらみがき方がよくなっても、甘いものを食べる、飲む頻度が高いとか、ずっと食べ続けているとかすると、虫歯になる可能性はどうしても低くならないそうです。「野菜たっぷり」などと銘打ったジュースでも、たくさんの果糖類が含まれていることがあるそうです。歯みがきプラス食生活で、歯と口の健康をつくっていかなければいけないと校医さんから教えていただきました。これから、クリスマスケーキやジュース、年末年始のごちそうとジュースとお菓子など、誘惑は増える一方です。みんなで声を掛け合って、みんなで歯と口の健康づくりをしていきましょう。
 5枚目、6枚目は5時間目に実施た防犯教室の様子です。毎年、雲南警察署生活安全課の方と阿用駐在所片岡さんにお世話になっています。今年のテーマは、不審者かどうかを見極めるということをプラスされました。雲南市でも「毎日元気よくあいさつをしている近所の子に声をかけたのに、不審者扱いされた。」という事案があるようです。確かに危険から身を守ることは大切ですが、近所の方との声の掛け合うことも治安を守ることとなります。「一緒に行こう。」「車に乗ろう。」など言われたり、不用意に近づいてきたりしなかったら「大丈夫」だと考えてよいのではないかということを、全校で考えました。毎回、警察署の方に「阿用の子は、反応がよくて、あいさつも素敵で、元気をもらえる。」といっていただきます。そして、「こういう元気な声であいさつできることが一番の防犯です。」と付け加えていただきます。
 日ごろからの子どもたちの「伝統となりつつある」あいさつが、また評価していただきました。

新たな道を拓こう 小小・小中交流活動

2023-11-30 16:04:22
 昨日、来年度大東中学校区の小学校の6年生が集まり、小小・小中交流を実施しました。およそ90名が集まりました。まず大東中学校長から、中学校の概要の説明を受けました。「生徒、教職員一同が待っている。」と心強い言葉をいただきました。そのあと、「他校の友だちをたくさん作ることが目的だよ。」という説明を受け、小学校5校の教員が代わる代わるゲーム等をしました。
 毎年「バースディーチェーン」というゲームを行います。言葉を発することなく、誕生日の速い人から順番に並んでいくという内容です。毎年、緊張も相まってしゃべったり、ふざけて笑ってしまいゲームに消極的になったりする子がいます。よいことではないですが、初めて出会う大集団でいきなり黙ってゼスチャーだけを使って、積極的にコミュニケーションをとることは6年生の発達段階から考えると、非常に難しいことです。それを、今年度の6年生たちは、本当に静かに取り組みました。本校の子どもたちのほとんどは、あったことも話したこともない子に対して、自分の誕生日を指でアピールし続けていました。けなげでもあり、本校代表という自覚でもあり、緊張感からどうにか逃れようとがんばっている姿が見られました。
 3枚目の写真は、ゲーム後の自由時間の風景です。実は20分間「も」ありました。というのも、「自分の学校の友だちとは話さないようにしてください。」との条件があったからです。本校の子どもたちはどうするのかなと思ってみていると、顔見知りの他校の友だちと探して話しかけていました。緊張感が高まる「自由時間」であったことは間違いないと思います。また、自由時間の条件はもう一つありました。「自由時間の後、〇時〇分には、自分が体験したい教科ごとに集まって、2列で並んでください。先生たちは一切指示を出しません。きっとみなさんならできます。」と言われました。その結果が、4枚目の写真です。静かに時間通りに並んでいました。6年生らしい姿が90人近くでも発揮できたことが素敵でした。
 その後は、中学生の授業風景を見たり、授業に参加したりしました。
 これをきっかけに、中学校生活へのイメージを沸かせていくと同時に、大きな期待と不安が押し寄せてくると思います。小学校と中学校では勉強や生活の仕方を変えないといけないとか、小学校は教職員が一人ひとりの面倒をしっかり見ているが中学校では自立させるためにそんなことはしないとか言われます。実際は、子どもたちが中学生になった時に感じることなので、どうかは言えませんが、どんなに環境が変わっても、自分のよさをしっかり把握すること、6年間で学んだことを精一杯発揮できるようにしておくことなど、毎日の学びや生活をより一層よくしていこうとする姿勢を忘れないことが大切だと思います。

思いを込めて「自分だけの作品」をつくる

2023-11-28 17:11:54
 一昨日お弁当の日だったことは本ホームページで紹介しました。1枚目の写真は6年生の子の「作品」です。今どきの「キャラ弁」に挑戦したようです。海苔とチーズをうまく使って表しています。本人は照れもあり、どのように作ったのかを詳しく教えてくれませんでしたが、友だちが「先生。すごいでしょ。かわいいよねぇ。」と言うと、うれしそうにそれを聞いていました。2枚目の写真は、2年生の子が、「先生。私ね、5時から起きて作ったんだよ。一番見てほしいのはね、四隅にね、ブロッコリーを入れたところなの。それからね、卵焼きがうまくできたよ。ぷるっぷるっになったよ。」と目を輝かせて教えてくれました。一人ひとりが、「作品」を作るにあたってたくさんの工夫や努力があったのだと思います。
 本日は市の図画作品展の審査会がありました。残念なことに出品数は児童数の割合で決められています。さらに「賞」が決められてしまいます。そうした決められた「結果」で子どもの作品を評価する方法もありますが、本校の子どもたちの「作品」への取組を知っていただき、世界にたった一つの「自分だけの作品」ができるまでをイメージしていただければ幸いです。
 3枚目の写真は1年生の図工での「葉っぱのスタンプに挑戦」の導入の様子です。担任が葉っぱでスタンプができることを紹介したときの子どもの「乗り出している」姿がとても印象的です。「ぼくは、〇〇の形の葉っぱを〇色で塗ってみよう。」などとイメージを膨らませているようです。その証拠に、この後すぐ校庭に行ってお気に入りの葉っぱを探していました。4枚目の写真は2年生の「かさ地藏をかこう」の活動の様子です。いつもは「先生。あのね。」と話しかけるのですが、図工になると「もくもく〇〇子ちゃん。」に変身します。ただひたすら自分の世界に入り込んで、イメージしたことを画用紙に載せていっています。いつもは明るく元気な2年生教室が、誰もいないかのように静かなのは図工の活動の時が多いです。5枚目の写真は4年生の「除雪機をかこう」の活動の様子です。ひかりの当たり具合などを絵の具の濃淡で表したり、自分が見てほしい所を詳しく描いたりするといった工夫をしてみようと思案しているようです。隣の子が、その子の姿を温かく見守っているのも印象的です。どの子も、どうすれば自分の表したい除雪機の様子が伝わるのかを試行錯誤を繰り返しながら模索していっていました。最後の写真は、5年生の総合的な学習の時間で取り組んでいる「大東窯で自分の焼き物をつくろう」での、絵付けの様子です。素焼きをしていただいた後、焼き上がりを想像しながら色を塗っていました。画用紙などに塗る時とは質感が違うので、思うように色が濡れません。丁寧に筆の行先を見ながら、塗り残しがないのかを確かめて塗っていきます。図工での描画と違ってまだ見ぬ焼き上がりをイメージしながら取り組むことは、かなり根気がいることです。「ひょっとして。」という気持ちを持って根気強くしていかなければいけません。
 こうして、子どもたちが作る「作品」は、一人一人が願いを持って、失敗を繰り返しながら取り組んでいってできあがるものです。きっと、「作品」の数だけストーリーがあるはずです。世知辛い世の中で、この「ストーリー」が埋没して、「うまい」「下手」などということになってしまいます。どうぞ、世界に一つだけの「ストーリー」に耳を傾けてやってください。

お弁当の日  人権に関する授業公開と研修会

2023-11-26 16:25:48
 今日は日曜日の登校日で、子どもたちは1日、平日と変わらず、いいえむしろいつも以上に楽しく生活していました。(3年生は残念ながら学年閉鎖となってしまいました。)本日は、「お弁当の日」として、自分で弁当作りに携わっていく活動を行いました。自分でお米を研ぐところから行い、おかずも全部作っている子も結構たくさんいました。1枚目の写真は1年生の様子です。初めての「お弁当の日」ですので、「みてみて!」という気持ちがより強くありました。「何をつくったの?」というと「えっとねぇ。ぼくはねぇ…。」と一つ一つ説明してくれました。本日はこのほかにも行事が目白押しなので省略します。
 午後からは、「性の多様性」についての授業公開をしました。2年生(写真2枚目)は、自分らしさについて見つめ、その後クラスで発表会をしました。こういう機会がないと、自分の「好きなもの」について考えませんし、ましてやほかの人の「好きなもの」なんて気にしないでしょう。そうした活動を通して、「自分らしさ」を見つめなおしていくことにつながっていったと思います。4年生(写真3枚目)は、どうして本当の自分と学校での自分は違うのかを考えていました。「やっぱり恥ずかしい。「嫌われるんじゃないのか。」と100%のうちの数%しか本当の自分を出していない「自分」に気づいていきました。「性」という視点で、自分らしさをどのように表現していくのか、選択していくのかも、「自分」を出していく中で大切にしていくことであることに気づいていったのではないかと思います。5年生(写真4枚目)は、「誰にでも優しいトイレ」について考えていく活動を行いました。今までの学習や経験を生かして、誰もが幸せに生活できるために「自分」ができることを考え始める、よいきっかけとなったと思います。6年生(写真5枚目)は、心と体の生が違う子が幸せに生活できるためにはどうすればよいのかを考えていました。担任の「こうした子が阿用小学校に転入してきたら?」という問いに、「難しいなんてことはないと思います。」という応えが即返ってきました。「難しい。」といって拒絶してしまうのではなく、こうした6年生のような気持ちでいることが大切だと感じました。その後、少しずつ考えを深めていくうちに、難しさも感じてきた6年生の「真剣さ」も大切にしていきたいです。(1年生は、紙面の都合上割愛します。自分も友だちも「好きなこと」を大切にしたいということを考えていきました。)
 その後、多賀法華さんと結輝さんのご講演をいただきました。「誰もが自分らしく生きられる社会にするために」という演題で、ご自分たちのご経験を中心にお話しいただきました。地域の方にも参加いただき、「自分事」としてとらえていくきっかけをいただきました。「あぁ、子どもたちにも聞かせてやりたいなぁ。」と思いました。

1日1日を大切にしてきたんだなぁ

2023-11-22 17:00:00
 今日の3時間目に1年生は、2年生を招待して「秋のおもちゃまつり」を開催しました。先般、2年生に招待してもらった「おもちゃまつり」でとても楽しませてもらったお礼を兼ねての会でした。2枚目、3枚目の写真のように、1年生も2年生も楽しそうに活動をしていました。1年生は、これまで「ゲーム」として2年生に楽しんでもらえるのか、説明をわかってもらえるのかなど、友だちと試行錯誤を重ねて取り組んできました。今年度は、自分たちで木の実を採ってきてもいるので、より一層思い入れが強く、2年生が楽しんでいる姿を見るにつけ、笑顔がこぼれていました。振り返りの際には、2年生から「喜んでもらえるために、1日1日を大切にして工夫してきたことがよくわかりました。」などと、日々の工夫や努力を褒めてもらい、とてもうれしそうでした。また、1年生からは「2年生が楽しんでくれてよかった。きっと最初のゲームの説明をわかってもらえたからだと思う。ぼくたちの『説明力』があがったな。」という感想がありました。木の実を使ったおもちゃ作りに取り組む中で、より楽しくするには、より多くの人が挑戦してくれるにはと考えながら、おもちゃの形や大きさを「あぁでもない、こぉでもない。」と繰り返していたところを2年生が見ていたのではないかと思うような2年生の「お褒めの言葉」をもらってとてもうれしそうでした。
 昼休みには4年生の学年発表を行いました。国語で学習した「ごんぎつね」の(音楽)劇でした。練習中に何回かお邪魔しました。いつも「先生、どうですか?ぼくたちの発表は?」とまっすぐな眼をした11名が聞いてきました。いくつかアドバイスをすると、「先生、当日は絶対泣きますよ。私たちの劇は、絶対感動的ですから。」とかなり自信を持った発言をしていました。が、今朝は「先生、だめです。もう緊張して、どうしましょう。」と弱気な発言をする子ばかりでした。そんな11名が、発表が始まると、堂々とした眼をして凛とした声でセリフを言います。いつも以上に、間をあけたり、抑揚をつけたりして、それぞれの登場人物になり切っていました。見ている子どもたちは、一瞬でも見逃してはいけないような気持で見たり聞いたりしていました。午前中の2年生の言葉(1日1日を大切にして工夫してきたこと)を思い出し、涙腺が緩くなっていきました。きっと、4年生は「自分たちが真剣に思いを表現すれば、きっと受け止めてくれるだろう。」と安心しているから、恥ずかしさや緊張から逃げないでできたのでしょう。また、見ている子どもたちは、4年生の一生懸命さをしっかり受け止められるくらい、自分たちも一生懸命取り組んだ経験を思い出したのでしょう。その相互作用が、より一層よい発表にしました。
 6枚目の写真は、発表直後の4年生の様子です。この発表は、本校の近年の発表ではなかったスタイルです。その状況で、子どもたちは手探り状態だったと思います。担任からはたくさんの「厳しい指摘」を受けて、くじけそうなことがたくさんあったでしょう。それを乗り越えて得た喜びを実感している様子です。
 1日1日を大切にして工夫、努力していることを、子どもたちが察することができるようになってきたことがわかった、印象的な1日でした。