阿用小学校


試行錯誤は楽しいが

2024-01-29 17:00:00
 1年生は今週の金曜日に新1年生を迎える会を行います。ちょうど国語で「小学校を紹介しよう」という活動があるので、かねて取り組んでいます。自分が経験して楽しかったことを紹介したいということがありますが、当日は暗記して堂々と新1年生に発表しなければいけませんので、そう長くは書けません。「まだまだ書きたいことはあるけれど、覚えられないんだ。」と言っている子もいますし、「まだまだ書きたいなぁ。」と言っている子もいます。葛藤の「紹介文」づくりです。また、昨年度自分たちがしてもらった「自分の名前を書いてみよう。」の紹介をどのようにすればよいのかをみんなで考え合っていました。(写真2枚目)「指をバキューンってやって、鉛筆をそこに置きます。」と説明しますが、肝心の鉛筆が新1年生には見えないようです。説明係以外の子どもたちも「自分事」のように考えていました。
 2年生教室に入ると、小学校生活2年間でできるようになったことを図や文で表すという生活科の活動をしていました。思考ツールを活用しながら、自分のできるようになったこと、成長したことを書き出したようです。今日は、友だちのそれを探して書き出す作業をしていました。「えーっと?〇〇君はねぇ。そうだそうだ。」と笑みを浮かべながら書いている姿がとても微笑ましかったです。3枚目、4枚目の写真がその様子です。悪口ではないので、とても良い雰囲気でした。
 5枚目の写真は、5、6年生の図工の様子です。新聞を使ってイメージするものをグループで作成していました。「おれって、天才だわ。」という声が聞こえてきました。「先生、このスペースを使って、こんな広くてくつろげるところができたんですよ。ぼくって天才ですよね。」と、いつもは「謙遜」するタイプの子が、頬を赤らめて主張していました。グループのメンバーもとてもうれしそうでした。
 6枚目の写真は、4年生の教室の様子です。今日の業間に今月の詩の暗唱を挑戦しに校長室に来た子が「先生、結構大変なんですよ。ぼくの係は大丈夫なんですが、ある係は、意見が真っ二つに割れているんですよ。あと3日しかないのに。もう大変ですよ。」と教えてくれました。どうも学級全体でカバーしようという雰囲気のようでした。教室に行ってみると、「だから、〇〇係さんが言っているのと、ぼくたちが言っているのと違う気がするんだけど。最後は係で決めたらいいと思うよ。だって係なんだから。」と言って、ある子たちは正座して、係の出す結論を待っていました。どうやら、やっと同じ方向に迎えるようになったようです。
 子どもたちは、自分事としてたくさんのアイディアを出したり、目的実現のために協力したりしていきます。その中で試行錯誤はつきものです。あと3か月くらいあれば、どれもじっくりとゆったりと話し合えるのですが、そうもいきません。時間との闘いでもあります。また、発表会や交流会では相手がどう思うのかも重要になってきます。担任たちは、それでも粘り強く、子どもたちの「試行錯誤」を支えています。人生にとって重要な学びをしていると信じて。

長く練習した先には

2024-01-26 16:51:36
 今日午後になわとび大会を実施しました。12月初めから業間体育、体育の授業を中心に練習してきました。まず初めに、低・中・高学年ごとに持久跳びをしました。各学年の入賞タイムが設定されています。授業中も、それをめざしてどの子も頑張って跳んでいました。自分の結果に喜ぶ子、受け入れられない子、悔しい子など様々な姿が見られました。応援する他学年は、応援合戦さながらの大きな声での声援をかけていました。練習の時の2倍の長さを跳べた子もいましたし、友だちがうまく跳べたことがうれしかった子もいました。
 その後、各学級単位での8の字跳びをしました。今までの最高記録と目標を言います。そのたびに、他の学年は「がんばれ」と温かく拍手をしました。4枚目の写真は1年生の「新記録」達成の瞬間です。今まで練習してきたことができた喜びを体いっぱいに表していました。圧巻は高学年の8の字飛びです。5枚目の写真は練習の風景ですが、跳ぶ子たちが普段と違う「アスリート」の表情となり、雰囲気がガラッと変わりました。練習してきた成果を思い切り発揮していこうとする意気込みが伝わってきました。それは、6年生も同じでした。そんな、厳しさを目の当たりにした1~4年生は、「こんな高学年になりたい。」という尊敬の念を抱いて、大きな声で跳ぶ回数を数えていました。
 長い間練習してきた先に得たものは、きっと長く跳ぶ体力や技術ばかりではないのではないかと子どもに教えられました。

雪がたくさん降りました

2024-01-25 15:56:44
 1~2枚目の写真は、今朝の様子です。除雪の状況から判断して臨時休校としました。その後、教職員が2度の除雪をしました。昨日も、登校前、下校前、そして子どもたちが下校後に教職員がアスファルトが見えるくらいの除雪をしたのに、1枚目のような積雪となっています。雪の無情さを感じますが、校庭の新雪を見ると「ダイビング」したくなりますが、子どもたちのために我慢しました。阿用地区振興協議会の皆様には、子どもたちの通学路と校庭の除雪を早朝からしていただきました。ありがとうございました。

積み重ねで得る「楽しさ」

2024-01-24 15:56:18
 今日1年生は、昔の遊び交流会を実施しました。地域の方においでいただき、こま・お手玉・おはじき・あやとりを習いました。冬休み前から学校や家でも練習していましたが、なかなかうまくいきませんでした。それが、「さすがプロ」の地域のみなさん。子どもたちのやる気をくすぐるような声がけと的確なアドバイスでできるようになっていきました。少しでもできるようになるとうれしくて、より一層「プロ」のお話が聞きたくなります。「家でやってみよ。」などという声も聞こえました。昔の遊びは、昔から受け継がれるほどの「楽しさ」があります。それは、何も考えないで、パパっとできるような「単純な楽しさ」ではないということです。自分で「かちとる」楽しさということです。帰宅後、「ねぇねぇ、学校でやった昔の遊び、しようっ。」と子どもたちが言ってくることを祈っています。
 4~6枚目の写真は、6年生の学年発表です。結論から言いますと、5年生の男の子が、目をキラキラさせて「めちゃくちゃ感動しました。あんな劇をしてみたい。」と言いながら廊下を歩いていたことが物語っています。子どもたちの感想では、「やる気を出したり、あきらめずに取り組んだりできるのは、友だちなどの『やさしい言葉』だということがよくわかった。」という内容が多かったです。それだけ、子どもたちの心の中に内容がうまく入り込んでいったのだと思います。肖像権の関係でお見せできませんが、見ている子どもたちの生き生きした顔は、我々教職員が嫉妬するくらいのものでした。実は、他の学年の発表会の半分くらいの期間での練習での発表のようです。それができたのは、6年間の積み重ねで、一人ひとりが「この内容なら、こういう表現の仕方をすればよいのだな。」というように、今までの経験を生かしながら豊んな表現をしたことが一つあると思います。また、最高学年として、全校で自分の考えをたくさんの機会で伝えることを通して、物おじせずに自分の考えをまとめて言う訓練をしてきたことも考えられます。このように、今までの経験をフルに生かすことができたのは、これまでの「練習の積み重ね」のおかげだと思います。これも、自分で「かちとる」楽しさの一つだと思います。6年生にとっては、恐らく一生忘れない日になったと思います。

~だけど〇〇した 自己調整力を養う魔法の言葉

2024-01-24 09:43:10
 昨日からの降雪で子どもたちは、雪と寒さと闘いながら登校しています。1枚目から3枚目の写真は、登校時の様子ですが、お気づきの通り、数名の子どもが登校する子どもたちを迎えています。本校運営委員会のあいさつ運動です。ちょっと親心で「こんなに雪が降るから、屋根の下でいいんじゃない。」というと、「先生、大丈夫です。傘がありますから。」と笑顔で、寒い中登校する子どもたちのあいさつに、大きな声で応えていました。「運営委員会が寒いけど自分たちのために一生懸命あいさつをしてくれている。」と気付く子は、いつも以上に大きな声であいさつを返していました。
 本校は、傘をしっかりたたんで傘掛けにかけるようにしています。どんなに服が濡れていても、それだけは「昇降口は阿用小学校の『顔』。」という意識を持って取り組んでいます。4枚目の写真は、実は自分の傘ではない傘をたたんでいるところです。「私のではないけど、やってあげたほうがいいな。」と言って一人黙々とたたんでいました。登校でかじかんで指がうまく動かないのにもかかわらず、友だちの傘をたたんでいました。
 本校は、チャイムの機械が故障し、昨日から「ノーチャイム」としています。「この子たちなら、チャレンジしてみても大丈夫ではないか。」という教職員の「子どもを信じる姿勢」で行っているところです。5枚目の写真は2年生です。「もう35分。2時間目だよ。」という声が聞こえました。6枚目の写真は1年教室です。本日3時間目から「昔の遊び交流会」があります。それまでに、「こまやけん玉がよりうまくなっておきたい。」という強い願いを持って休憩時間に練習していました。願いが強ければ強いほどうまくいきません。そんなときに限って、2時間目の時間はやってきます。「もうそろそろ時計を見てちょうだい。片付けもトイレも休憩時間にやるんだよ。」という担任の声がけもちゃんと把握しています。「できないからもっと練習したいけど、2時間目の授業に取り掛からなくちゃ。」と一人ひとりが葛藤しながら、こまやけん玉を片付ける姿がとてもかわいかったです。
 「~だけど〇〇する。」というのは、自分の思いや願いとしなければならないことの葛藤の場面で生まれる言葉です。「自己調整力」といいます。これは、保育所等でも養っていく大切な力です。「わからないけれどやってみる。」という挑戦にもつながる大切な「学力」でもあります。