阿用小学校


これが自分たちで創りあげるということ

2023-10-27 17:34:40
 とうとう明日は開校150周年記念式典です。6時間目に、2年生以上が準備をしました。教頭から「これまで学年発表や詩の練習などを一生懸命取り組むということで式典を創りあげてきたけれど、最後は準備でみなさんの力を貸してほしい。」と言われ、とても大きな声で「はい。」と応えました
 そのあとは、驚くほど教職員が指示を出しません。それなのに、この写真のような姿です。自分たちが何をするのかを考えながら行動しているので、教職員に何かを聞いている暇がないくらいに、自分たちで仕事をつくっていっています。1枚目の写真のように、150周年記念事業実行委員会の方々も参加いただき、一緒に作業をしました。
 5枚目の写真は終わった後の様子です。やり切ったという気持ちと、明日に向けて緊張感が増してきた表情です。頼もしい子どもたちだと改めて思いました。
 6枚目の写真は、1年生の午前中の姿です。自分たちは6時間目に参加できないということで、体育館入り口の窓ふきをしました。1年生は幼いからしない、なんていう考えが本校には存在しないのだ、と確信しました。
 明日は、子どもたちが創りあげた記念式典の集大成が見られます。楽しみです。

凛とした学校に

2023-10-26 18:08:27
 今朝、登校時に子どもたちはいっせいに児童玄関の掲示を見上げていました。昨日紹介した4、5年生が作成した掲示です。4、5年生は、「ぼくがつくったのはね。」とか「こういう風になるんだ。」などとしみじみと見ていました。それ以外の学年の子は、「すごいねぇ。誰がつくったの。」などと4、5年生の成果を讃えていました。
 4時間目には全校リハーサルを行いました。全体の通しをしていくうちに、子どもたちの緊張はだんだんと高まっていきました。「先生。市長さんが座られるんですよね。緊張するなぁ。」「いつもの姿勢で大丈夫だよ。」と言って少し安心させようと思いますが、指の先までピンとしていました。150年を記念して作成した詩の全校での群読の練習も、佳境に入ってきました。一人一つ以上の「セリフ」がある、「言葉のリレー」になっていますので、緊張感や責任感が入り混じった凛とした声と姿になっていきました。後は、明日の午後からの会場準備です。学校全体が、一つにまとまってよりよいものを創りあげようとする雰囲気が心地よくなってきました。
 そんな中、業間休みに「先生。竜巻です。」と校庭から声が聞こえました。のぞいてみるとつむじ風です。つむじ風とともにぐるぐる回る様子がとてもかわいくて思わず写真を撮ってしまいました。それを聞いた友だちが、「どこどこ。」といって急いでやってきましたが、つむじ風は去っていきました。自然との関わりの醍醐味です。1年生は、先日来の「秋みつけ」で得た「秋」での遊びを楽しんでいます。こうした自然との関わりが心を育てていきます。

一人ひとりが創りあげる記念式典 準備編

2023-10-25 16:53:21
 今日の2時間目に3年教室をのぞくとピンと張りつめた雰囲気で話を聞いていました。「150周年記念式典まであと4日です。これから練習の時に気を付けることは、この3つだったよね。」と担任が話しています。子どもたちは、うなづいて「はい。」と応えています。学年発表の練習で気を付けることは何かを確認しているようでした。この前、校長に「今でも声が大きくなって、それぞれのセリフも覚えたね。でも今までの2000倍がんばらないといけんな。あなたたちなら、それくらいがんばればもっともっとよい発表になるんだけど、どうする?」と聞かれて、より一層やる気を出したようです。2枚目の写真のように、他の学級の担任にも見てもらっています。様々な視点からのアドバイスを聞き逃すまいと真剣に聞けるようになってきました。
 そうした3年生の子どもたちのやる気の基盤は、写真の3枚目、4枚目のようなことだと考えます。3枚目の写真のように、学年発表をどのようにしていきたいのか、そのためにはどうすればよいのかを「思考ツール」を使って整理しました。さらに、それを友達同士で見合ったり、他の学年に見てもらうことで、自分が書いた目標とそれに向けた努力に責任を持つようになります。今回の発表は、社会科と総合的な学習の時間で得た自分たちの知識をより多くの人に知ってもらいたいという願いから始まったものです。地域の方の説明を聞きながら、たくさんの見学もしました。そうしたときの「楽しさ」を味わってほしいということが、この子たちのやる気のベースとなっています。
 5枚目の写真は、4、5年生の活動の様子です。6枚目の写真を見ていただくとわかりやすいですが、児童玄関に貼る150周年に向けてメッセージを一人ひとりが書いている様子です。「ぼくはこういうの苦手なんだよなぁ。」「えぇっ、私は好きだよ。」などといいながら取り組んでいました。担任の「得手不得手はだれにでもあるよ。それでもやることに意味があるんだよ。」という言葉に救われる子もいながら真剣に取り組んでいました。
 今日は全校で式典に向けて大掃除をしました。ある2年生の女の子が帰り際に、「先生、ここ(廊下の隅)をみてください。こんなにきれいにしたんですよ。たいへんだったから。」と自慢げに話してくれました。50名が一人ひとり「得手不得手」がある中でも一生懸命に150周年式典を自分で創りあげようとしています。

生きている実感を得る体験 蓮花寺登山マラソンといのちの楽習

2023-10-24 17:00:00
 今日の3、4時間目に本校伝統行事の蓮花寺登山マラソンを実施しました。1年生も6年生も同じ距離、しかも「登山」と冠するだけの山道を走り切るという大変「過酷な」マラソンですが、幸いにも数十年続く行事となっています。保護者の方の中には、「自分のころはね。」などと懐かしまれることもあります。そんな一大イベントですので、全校児童が集まっての準備運動でも、思わずふざけてみたりしなければならないほどの緊張でこころがふわふわしてしまう子もいました。担当からは、「ここまで長い歴史を刻んでいる蓮花寺登山マラソンの新しい歴史を今日走る一人ひとりが創るんですよ。それなのに、そんなふわふわした気持ちで悔いが残りませんか。さらに、今年は開校150周年記念の年です。誰もが体験できることではない、記念すべき年ですよ。いいの?」という「檄」が飛びました。雰囲気がピリッとした瞬間でした。
 出発がまじかになると、いてもたってもいられなくなってどうしても話したくなる子もいます。2枚目のように、本校では恒例になりつつある、「ペアでの目標発表会」を行いました。すかさずペアを見つけて「私はね、~という目標なんだけどね。」と話しかけました。それで安心したようで、3枚目のようにやる気あふれるスタートを切ることができました。
 全力で走れるところまで走ってみる子、まずはゆっくり歩いたり走ったりしてゴールで全力を出す子、今年度何度も走ったコースなので計画を立てて走っている子、スタートして間もなく転んだけれど走り切ろうとする子、先週までの体調の悪かったことが影響されて思い通り走れないことにイライラする子、走る気はあるけれど体調が悪く参加できなくて悔しく思っている子、「今日はマラソンなのにどうして家で寝ていなくちゃいけないんだろう」と思いながら風と闘っている子など50名それぞれのドラマがありました。ゴールすると、担任に「先生、私ってねぇ。」とか、言葉もなくただただ担任にべったりとくっついて「エネルギー補給」をするとか、友だちと個々の「走りの説明」とか、様々な形でマラソンをふり返っていました。校長から、「業間体育や体育以外に自分で走りこんだ人いる?。」「今朝、雨が降っていない。ショックだなぁと思いながら起きたけれど、がんばって走り切った人いる?」一人ひとりの取り組み方について聴かれた子どもたちは、「あっ、これが自分の取組だ。」と思うところを選んで手をあげていました。それぞれ取り組み方は違いますが、自分の限界と真正面から「対話」し、「生きてるなぁ。」と実感することができる行事だったと思います。
 2年生は、2時間目に3名の保健師さんをお招きして「いのちの楽習」として「生命誕生の尊さ」について学びました。残念ながら個人情報の関係から個々のアップの写真が掲載できませんが、みんな生き生きした眼で保健師さんのお話を聞きながら、自分やきょうだいの誕生について思いをはせていました。せっかく生まれてきたのだから、自分の限界に挑戦してみなくちゃ、と(無意識的に)思いながら2年生は蓮花寺登山レースを走ることができたのではないかと期待しています。

150周年記念式典に向けて

2023-10-23 17:32:30
 とうとう今週の土曜日に本校開校150周年記念式典を実施します。それに向けた、全校発表等の準備が始まりました。子どもたちが本校や150年続く本校の歴史についての願いや思いをもとに詩を作成しました。その詩を全校で発表します。「今月の詩」として自分たちが発表するところを覚えてきていますが、ステージに全校で並んで、自分の分担のところを言うのは難しいものです。担当が、どんな気持ちで開校150周年記念式典に臨むとよいのかを問うと、6年生がうまく説明してくれました。これまでの積み重ねてきてもらった歴史への感謝とこれからの未来を築いていこうとする意欲の気持ちを高めることの必要性を子どもたちの心の中に入っていったと思います。
 声は大きいし、間違いもないし、そつがないのですが、なんとなく聞いている者には先程の「気持ち」が伝わってきませんし、子どもたち自身も満足した表情をしていません。担当は、各学年でちょっと話し合ってみるよう勧めました。すると、2~5枚目のように、子どもたちだけで話し合ってアドバイスを出し合っていました。(5枚目の写真は、壁に向かって声の出具合を確かめている6年生を、後ろから見守っている担任という構図です。)この後の全体での発表は心に訴えるような発表となりました。子ども同士で高め合おうとしている姿こそ、本校がめざす「自分たちで創りあげる学校生活」の姿だと思います。
 6枚目の写真を見ていただきたいです。これは、6年生が発表しているときの全校の子どもたちの様子です。教職員が何も言わなくても、体や首を発表者に向けて聴いています。子どもが子どもを信頼しあって、お互いのよさを伸ばしていこうとする雰囲気が全校中にあることがわかる一コマです。
 まだまだ「自分たちで創りあげる」記念式典でのよりよい発表への道は続きます。非常に楽しみです。