阿用小学校


音楽会の練習 演奏から合奏へ  ICTの利活用

2023-06-02 17:03:25
 今日の3時間目が始まる5分前に音楽室をのぞくと、3、4年生がもう座っていました。そして、担任の先生から「今までは音楽会の曲の演奏をしていたけれど、今日から合奏をするよ。だから、今までなら『できたね。よかったね。』だったけれど、これからは『合わせるためには、違っているところを直して』というように、厳しくなるよ。」という話を聞いていました。段々と背筋が伸びていくのがわかりました。1枚目の写真は木琴・鉄筋グループの練習風景です。先日まで、教職員が隣にいてもらってやっていましたが、「今日も頑張るよ」とリーダーの掛け声のもと、練習を始めていました。「自分たちで」できることへの喜びや自信が見られるメンバーでした。「おれ、完璧だよ。」というつぶやきも聞かれました。2枚目の写真は、リコーダーパートの練習風景です。パートリーダーから気を付けること、目標などの説明がありました。その後、練習時間を考えて、1番できていないところだけを集中的にやっていこうと話し合いで決定しました。「ここは、〇〇のようにしたほうがいいよ。」「これは、ぼくの演奏を聞いてみて。それを真似てみて。」と声を掛け合いながら「自分たち」で練習をしていました。きっと、「心に響く」合奏になっていくと思います。
 3枚目の写真は、2年生の算数の長さの学習の一コマです。竹ものさしを使って、cmとmmを使って長さをあらわすにはどうすればよいのかを話し合っていました。竹ものさしの実物ではなく、学習用のビッグタブレット上の「竹ものさし」ですので、個々の考え方を共有することができますし、測るときの考え方を書き込むこともできます。1mmが10個集まって1cmになることがよりわかりやすくなっています。
 4枚目の写真は、1年生の学習用タブレットへの挑戦風景です。先日紹介したとおり、初めての学習用タブレットを渡してもらい喜んでいた1年生が、自分たちで検索エンジンを開いて、ひらがな練習アプリでひらがなの練習をしていました。「お気に入りの追加」という作業もできるようになったようです。「わかった」「できた」の積み重ねをしている1年生ですので、できなくても「もう少しやってみればできる」と思ってトライし続けてきた結果だと思います。
 5枚目の写真は、2年生と5年生が合同で行った「プログラミング」の学習です。様々な指令をつなぎ合わせてミッションをクリアしていく活動です。プログラミング思考は、見通しをもつこと、行動の順序性を考えること、失敗しても粘り強く取り組むよさを知ること、などを必要としています。2年生だけでは難しいですが、5年生と一緒に、段取りを考えながらミッションをクリアできるように試行錯誤を繰り返していました。2年生と5年生が、うまく自分の言葉を使って、折り合いをつけながらミッションクリアに向かっている姿は、本校がめざしている課題解決能力の育成の一端をあらわしているようです。
 3枚目から5枚目の写真のように、本校ではICT利活用を頻繁に行っています。話を聞く・話す、自分事として真剣に取り組むといったことが基本としてできると、ICTの利活用はより一層効果が見られると思います。6枚目の写真は、6年生のローマ字に挑戦している様子です。中学年の時に一生懸命覚えたのですが、忘れたところもあるようです。「これでは、タイピングが遅くてタブレットで考えを書いたり、検索したりするときに困るだろうな。」という校長の一言で、より一層自分事として取り組もうとする姿が見られました。これも、ICTの利活用とそれ以外の学習とのつながりの重要性を物語っています。

自分の方法で 自分から取り組む 振り返ることのよさ

2023-05-31 17:19:33
 今日6年生の教室に入ると、いつも以上に真剣な雰囲気が漂っていました。1枚目の写真のように、漢字ドリルに書いてある字をひたすら「一、二、三…」と画数を言いながら空書きしていました。覚えたという自信がついた子から担任のところに行っていました。「はい、この字を書いて」「次は、この字の熟語を3つ言って」と担任が問題を出します。何度も書く子、集中して1回書く子、ミニテストを自分でやる子、様々な方法で漢字を覚えていました。すると、3年生教室でも同じような光景が見られました。自分のわかる漢字とそうでない漢字を明確にするための自己テストをしていました。これでわからない字「だけ」を練習していくようになっていますので、いつも以上に真剣で、今までに習った感じを総動員して思い出していました。双方とも、担任が示した方法で「やらされる」のではなく、自分自身の方法と今までの経験を使って漢字を覚えていますので、自分への責任が重大になってきます。自分自身の手で「漢字力」をもぎ取っている気迫が感じられました。
 3枚目の写真は5年生の運動会の取り組みについての振り返りです。今回の運動会は、集団の力、自分や友達を生かす力、自分で考える力、協力する力を伸ばすことが目標でしたので、それぞれの力がどれだけ身についたのかを自己評価していました。自分の取り組み方が5段階でどれだったのかを、一つ一つ吟味しながら選んでいっていました。その結果をグラフにあらわしていますので、自分がどの力が伸びて、どの力をこれから伸ばしていけばよいのかが一目瞭然となります。それはとても緊張することのようで、ここにも真剣な雰囲気が漂っていました。4枚目の写真は、1年生の4月からの生活目標の振り返りの様子です。入学してから、ほとんどの子が運動会でのことが目標になっていましたので、どれだけがんばったのかをしっかりと考えてかいていました。「どうして速く走れるようになったのかな」と担任に聞かれた子は、「だってね、ぼくは腕をね、右、左ってね」と自分なりに考えた走り方を説明していました。それを友達はうれしそうに聞いていました。がんばったことを、みんなで穏やかに聞きあっている姿がとても印象的でした。
 自分が考えたことやこだわったことを確かめることや、自分の取組をふり返ることは、自分を理解するためにとても必要な活動です。さらに、そうした自分を知る活動は、学習でのまとめにおいても発揮されます。5枚目の写真は5年生の理科のまとめの様子です。植物の成長に必要な「モノ」は何かを予想して、確かめた結果をまとめていました。自分の予想と同じところ、違うところをしっかりと見極めて自分の学びとしてとらえていました。
 6枚目の写真はロング昼休みの音楽室の光景です。自主的に集まった3、4年生の子たちは、担任の先生とともに何度も音楽会で演奏する曲の通し練習をしていました。「結構うまくなったんじゃないかな」「あとはEのところだな」などと、自己分析をしながら練習をしていました。先程の漢字練習ではないですが、「やらされ」ていないので、とても楽しそうです。そして、めきめきと上達していましたし、練習の質も高かったです。
 家庭で「宿題しなさい」といわれないと取り組まないということをよく聞きます。残念ながら、「やらされ」感を持った時点で、成果が見られないことが、今日の本校の様子からも証明されました。

自分で創りあげること 運動会から日々の学習へ

2023-05-30 18:32:35
 先日のPTC運動会は、「自分たちで創りあげる」ことをテーマにしていました。例えば、1枚目の写真のテントに貼ってるかわいい「看板」は2枚目の写真のように、1年生の子どもたちが自主的に作ったものです。「自分たちにもできることはないかな」といって作ることとしたようです。今までの運動会の経験を生かして、自分たちの色のテントが目立つように工夫したようです。競技を終えた上級生たちが迷わずにテントに帰ってこれるように考えました。
 3枚目の写真は綱引きの様子です。黄色は、綱の最後までを持つこと、均等の距離で持つことをこだわりました。それが強く引けるコツだと予想を立てて取り組んだようです。ほかの色も、引くタイミングを合わせることや、転ばないことなどをこだわっていましたが、それ以外のことまで気を付けた黄色は強かったです。4枚目の写真は、得点板を3年生の子たちが書いている様子です。いつもは、高学年の係が担当するのですが、自分たちが獲得した点を加えた総合得点を書き入れる様子はとても嬉しそうでした。
 「自分たちで創りあげる」というと、子どもが自分たちのしたい放題というイメージがあるかもしれませんが、それは違います。子どもたちは、よりよいものにしたいという願いを持つときには、我々大人のアドバイスはしっかり聞き入れようとしますし、積極的に聞こうともします。そして、それをまた応用して、よりよいものを「自分たちで」創りあげようとします。当然、あまり成長が見込めないときには、我々大人の出番です。「それでは、あなたたちのめざしている『よりよい成長』は見られんよ。」とやさしく(厳しく)指導します。
 こうした経験の積み重ねが、よりよい自分を自分で創りあげる取組になっていきます。5枚目の写真は、3年生の子の算数のノートです。自分なりの考えを図と式で書いています。この子にしか書けないノートとなっています。ここ数日間、この子は「自分なりのノートづくり」への熱量を高め、日々素敵なノートへと進化しています。大人としては「きれいに」ノートをとることを先走って指導したがりますが、「自分なりのノートを自分が創りあげる」ことに魅力があるのです。
 さて、6枚目の写真は、1年生教室の様子です。初めて「自分の」学習タブレットにご対面した姿です。いつも以上に姿勢も耳もピンとしています。この後、少し開いて使ってみたようです。これから「自分をよりよくするための」学習タブレットとのつきあいが始まります。早ければ今週のところで持って帰るようです。「〇〇はだめ」ということも大切ですが、「自分で創りあげる」ために学習タブレットでどんなことができるのかを子どもに考えさせたいですね。

子どもたちが創りあげる運動会に

2023-05-27 15:28:00
 今日、PTC運動会を開催しました。数年ぶりに保護者の方の人数制限をなくし、来賓の方にもお越しいただきました。児童代表あいさつや競技上の注意点、応援合戦の中に「努力」「協力」、そしてよりよいものをめざしていく「成長」という言葉がありました。今回の運動会は、子どもたちが創りあげることをテーマとして取り組んできました。教育活動ですので、教職員から多くの「ダメ出し」もありましたが、子どもたちが「努力」「協力」「成長」を目的として、自分たちで解決していきました。
 応援合戦の時には、他の色のダンスの曲に合わせて手拍子をしたり、「かわいい」「すごい」などと、自分の色の時と同じように盛り上げようとしている姿が、「自分たちで創りあげる」ということを体現しているようにも思えました。応援合戦の審査員の3人は、始まってすぐから「感動するなぁ」「泣いてしまったなぁ」と言って感慨深く(審査を忘れて)その雰囲気に浸っていました。
 保護者の方も、そうした子どもたちの願いを受けて、とても温かく見守ってくださいました。保護者の方の子どもに対するまなざしの温かさは、「我が子」ばかりではなく、多くの子どもに向けられているところがあり、親子種目での色全体での温かい雰囲気や、他の子どもへの声がけの様子でもよくわかりました。
 子どもも初めてですが、教職員も「子どもたちが創りあげる」運動会に挑戦しました。どこまで指導してよいのか、どこまで任せればよいのか、日々悶々としたり、同僚と話し合ったりした運動会でした。しかし、49名の子どもたちが色対抗を忘れて自分たちの運動会を創りあげたという満足感をもって運動会を下校する姿を見て、「子どもを信じてよかった」「子どもの本来持っている力を、子ども自身の手で絞り出していく方向性が見えた」と感じたと思います。
 ここ数週間、日々の温度差と日中の寒暖差で、子どもたちはかなり疲れていましたが、毎日大きな声を出して、精一杯練習や準備を重ねることができました。これは、保護者の皆様のおかげです。こうした保護者の皆様の心身ともによりどころとなる「基地」をご家庭でしっかりと作ってくださるおかげで、自分たちで創りあげる運動会という、今までにない試みに挑戦することができました。
 児童のあいさつや応援合戦の中に、もう一つ多く出てきた言葉が「運動会ばかりではなく」というフレーズでした。この運動会を一つの出発点として、これからの10か月近く、卒業式までの教育活動において、子どもとともに「自分たちで創りあげる」学校生活を築いていこうと思います。

明日を待つのみ

2023-05-26 16:59:53
 今日の5時間目に最後の色別集会を行いました。それぞれの色の応援合戦をお互いに見合いました。ついさっきまで通しができなかった色、ずっと安定してできている色、直前に場所変更をした色、それぞれが緊張感をもって取り組みました。どの色も、今までで最高の出来でした。予行練習で校長が話したように、応援合戦と全校リレーは、当日の各色のテントの雰囲気が非常に影響します。どれだけ「勝ちにこだわるか」、どれだけ「みんなで喜びや悲しみを分かち合えるか」によって、予想以上の力を発揮できます。
 さて準備ができました。あとは、家庭でしっかり休み、しっかり甘えることです。明日が楽しみです。
 明日はがんばるぞ。オー(3枚目の写真)