阿用小学校


自分の世界を拓く子ども

2023-05-16 16:40:37
 今日1年生は学校の周りを探検しました。学校の中の探検から広がり、1時間でまわれるところを探検しました。1枚目の写真は、自分の家の近くにある神社の紹介をみんなに説明している様子です。お祭りがあることまで説明していたようです。ほかの子にとっては、学校の近くにある小さな神社、何気なく通り過ぎていたことに気づいたことでしょう。そのあと、近くにある商店を見学させていただきました。自動販売機の中まで見せてもらい、びっくりした表情が印象的です。そのほか、6枚目の写真は2年生ですが、1年生も駐在所の見学をさせていただきました。きっと自宅に帰って、「自動販売機は開いてジュースを入れるんだよ。知らなかったでしょ。」とか「学校の近くに神社があるでしょうか?」などという会話をしていると思います。
 2年生は、昨日に引き続き、まち探検をしました。郵便局、交流センター、介護施設、駐在所を見学させていただきました。毎回、「行ってきます」と職員室で元気よくあいさつをして出かけましたが、見学先でも元気よくあいさつをしていったようです。介護施設では、利用者の方の肩たたきなどもしたようです。介護施設への見学も含め、新型コロナ感染症の5類移行に伴い、直接的なかかわりができるようになったことを象徴する出来事とも考えられます。
 便利な社会となり、ボタン一つでバーチャルで世界と広がったり、我々を楽しませたりすることができます。しかし、自分の意志で、たくさんの人に出会うことは、何にも代えがたいことだと思います。また、家族と教職員以外の大人の働く姿を目の当たりにすることも大切です。自分たちの生活は、そうした「大人たち」の働くことの積み重ねで支えられていることの一端を感じてくれれば幸いです。
 本校の子どもたちは、アンケートを見ると、家庭での手伝いは不得意なようです。こうした働く姿を見て、「自分も誰かの役に立ちたい」と願い、「お母さん、今日からお手伝いをするよ」と言ってくれるようになると、うれしいです。

1時間の芋苗植えでもたくさんあるよ 学びの種

2023-05-12 15:36:45
  今日の3時間目に芋の苗植えをしました。今週の月曜日の田植えと同様に縦割り班で実施しました。2枚目の写真のように、地域の方に「家族にも喜んでもらえるサツマイモ」の植え方を教えてもらいました。その際に、苗の先を東側に向ける理由や、ほかのイモとの違いなども教えてもらいました。
 そのあと、さっそく苗植えを始めました。1年生は隣にいる6年生に教えてもらいながら土を掘り、丁寧に植えていっていました。6年生は教え方を工夫していたようで、1年生が「教えてほしい」と言ったり、そういうそぶりを見せたりしたら教える子、地域の方に教えてもらったことを繰り返し説明しつつ、自分の苗も植えることで教えている子、それぞれの1年生の様子を見ながら対応するようにしていました。こうした工夫が運動会や児童会活動に生かせるようになることを期待しています。
 2年生は、少々となりを見ながらですが、自分で植えることができました。「去年はできなかったけれど、今年は自分でできたぞ」と自慢げに話す子もいました。ある5年生の子は、「今年は自分のことしかできなくて・・・」と悔しそうに話していました。自分なりに、芋苗植えにどのように向かうのかをしっかり考えて取り組んでいたことがわかりました。
 5枚目の写真は、1年生の子が水やりをしている風景です。その前に、「(6年生の子)〇〇ちゃん、もう少し水が少なくなったら、軽くなるから(1年生の子)〇〇ちゃんに渡して」という会話がありました。うまく水をかけなければ苗にダメージを与えてしまうけれど、1年生には水かけをさせたいという願いをもった4年生の子のやさしさがうかがえる会話でした。また、6枚目の写真のように、うだれに言われたことでもないけれどねに生えている雑草をとっている子もいました。「草をとらないと、芋に栄養が回らなくなるからね」と理科で習ったことを思い出して話している姿が印象的でした。そのほか、10センチの深さに掘るとき、2年生の算数で習ったことを生かして、「10センチはこれくらいだよ」と指で示している3年生の姿もありました。
 たった1時間の活動ですが、今までに習ったことを生かしたり、みんなが楽しめるためには工夫ややさしさが必要だということを学んだりしていました。こうして、学びを深めたり、広げたりすることができるのが、体験活動ではより一層見られるから、本校は大切にしています。

自分たちで創りあげる運動会の始まり

2023-05-11 16:50:35
 とうとう今日から今年度の運動会の取り組みが始まりました。昨日まででも紹介したとおり、各学年での取組は見られましたが、今日から全校での活動が始まります。1~3枚目の写真はそれぞれの色での決意表明の様子です。運動会後にどんな姿になってほしいのか、そのために一人ひとりにどういう取り組みをしてほしいのかが色のメンバーに伝わるように、6年生は今まで考えていましたので、緊張した面持ちですが、下級生へのやさしさも忘れないで説明することができました。
 今年度の運動会は、「子どもが創る」ということを大切にしていこうと考えています。そのことを、4、5枚目の写真のように体育主任が説明をしました。昨年度の写真を使って、具体的にどんな姿が見られるとよいのかをわかりやすく話しました。「自分からする」ことと「みんなでつくる」ことという2つを子どもたちに求めました。教職員としては、かなりつらいことですが、子どもたちが自分たちで気づいたり、失敗したことを克服したりするのをできるだけ「見守る」姿勢で教職員はこれからの数週間の運動会の練習や準備に取り組もうと考えます。しかし、子どもにより良い経験をさせるために、様々な工夫をして子ども自身が気づき、よりよい運動会にしていこうとする意欲を高めたり、方法を考えたりできるようにしていきます。
 6年生は、今回の運動会において「力を合わせて フルパワー 心を一つに みんなで燃えろ あよっ子魂」というスローガンをつくりました。子どもたち一人ひとりが、運動会を通して、「魂」を燃やし、自分や友達の可能性を十二分に引き出していくことを期待しています。
 そのためにも、私たち大人の、「見守り」と心身ともに健康になれるような「心の基地」が必要となります。どうぞご理解、ご協力をお願いします。

様々なことが始まった1日 音楽会 児童会 運動会

2023-05-10 17:31:10
 今日の1時間目、校舎中に様々な楽器の「音」が響いていました。音楽室に行ってみると、3、4年生が音楽会に向けた練習を始めている様子が見られました。音楽の授業担当者に加え、他の教職員も加わり練習を始めていました。教職員もですが、なかなか音符を音にすることは難しいことですので、不安そうな表情がたくさん並んでいました。これからおよそ1か月に、18名の子どもたちが紡ぎだす音楽と絆がどのようになっていくのか、とても楽しみです。
 今日の昼休みには、児童総会を実施しました。今回の児童総会は、自分たちの委員会、そして全校の子どもたちが何をすべきなのかを一緒に考えていけるようにしたいという願いをもっていどみました。そこで、それぞれの委員会が、自分たちでどのように学校をよくしたいのかという願いをしっかり話すこととしたようです。全校の子どもたちによりよくわかってもらいたいという願いを実現するために、今までと違った「動画」を使った説明をしました。加えて、今回は4枚目の写真のように、子どもたちがペアで自分でもできることは何かなどを考え、発表する機会を設けました。そうしたこともあり、昨年度までは「~してほしい」という要望を下級生が発表することが多かったのですが、「自分も~して協力していきたい」というような、自分たちでよりよい学校にしていこうという姿勢が見られる会になりました。
 5枚目の写真は、5、6年生が「フィッシュボーン思考ツール」を使って、運動会の色のメンバーがよりよい運動会にするためにどうすればよいのかを考えていました。ここでも、よく使われる「一致団結」とか「下級生にやさしく」などという言葉だけで終わるのではなく、何のためにするのかや具体的にどうすることなのかをしっかり考えていました。2年生の教室の前を通ると、帽子をいつも以上に大切にかけていました。今週から、各色のハチマキを帽子に付けてもらったからでしょうか。運動会の取り組みが始まります。今年はどんな運動会を子どもたちが創っていくのか、楽しみです。

米作り 88分の1ですが

2023-05-08 17:00:00
 今日は本校恒例の田植えを行いました。昨日からの悪天候により、登校時には「今日早めたほうがよいのでは」という声もありましたが、時間を増すごとに太陽が見え始め、田植え日和となりました。
 地域の皆様には、種もみからの育苗、土づくりや水の管理を含めた田の整備を今までご準備いただいたおかげで、今日田植えを実施することができました。これからが大切で、水の管理や病気や害虫との闘い、風水害への心配など、「88の手間」を経て、9月初旬の稲刈りとなることを校長が話しました。そのことを考えると、たった数時間で「米づくり」をしたとは言えないこと、それをすべて地域の皆様にしていただいていることへの感謝の気持ちを込めて田植えをするようにと願いました。1枚目の写真は、地域の方が「うまい田植えの方法」を説明してくださっている様子です。保育園等で「体験したことがない」と答えた1年生は、より一層真剣に話を聞いていました。
 始まってすぐに「この調子じゃ、今年も昼くらいまでかかるわなぁ」という地域の方の声が聞こえました。それは、2枚目の写真のように、1列に並んだ子どもたちは田とにらめっこしている時間が長かったからです。今朝までの雨で水が冷たかったこともあり、なかなか進みませんでした。しかし、地域の方のアドバイスを聞いたり(3枚目)、6年生が1年生の様子をしっかり見ながら取り組んだり(4枚目)、全体的に終わってから、うまく植えていないところを自分で探して植えなおしたり(5枚目)する姿がとても多く見られました。昨年度も、子どもたちが考えて田植えを行っていましたが、今年は教職員の大きな声での指示が全く聞こえませんでした。つまり、全校の子どもたちが自分たちで考え、動いていたということです。
 6枚目の写真は、本活動を全面的にご支援いただいている会の会長さんから「今年は、本当に早く丁寧にできた。素晴らしい。」というお褒めの言葉をいただいている様子です。確かに、いつもより30分は速く終わったと思います。冷静に考えれば、6年生は6回、5年生は5回と学年の数字と同じ回数分、田植えを経験していますので、自分の今までの経験をもとに、友達や地域の方と協力すれば、教職員の指示はほとんど必要ありません。子ども自身が、今までの経験をもとに、自分で考えることができることを、私たち教職員に教えてくれた活動でした。
 自分たちで創りあげる学校、第一歩を踏み出した気がします。