阿用小学校


いろいろなところにある「学び」

2023-04-24 17:55:01
 今日3年教室をのぞくと、学び合いの様子が見られました。じゃんけんゲームの得点の出し方について、かけ算を使ってどのようにすればよいのかをペアになって考えていました。2年生の教室は、繰り上がりのある2桁同士のたし算の筆算のやり方についての学び合いをしていました。どちらも、わかろうとする子もわかってもらいたいと思う子も、粘り強く「わからん」「ならこうやって」と話し合っていました。「わかったふり」ではなく「わからん」と言えることはとても大切な学力の一つです。わかっているほうも、わからない子に説明することで、自分の「わかり方」と計算の意味について深く理解することができますので、重要な学力となります。「わからない」と言えることこそ、学びを深くするには非常に重要であるし、「考える」ことの大切さを体感するよい経験となります。
 3枚目の写真は給食室です。片づけに来た子たちは、食器などを入れるかごや食缶をさっと棚に置いて出ていきます。その場所が自分たちの学年の置いてよい場所なのかを確認せずに「サッと」置きます。または、担任に「ここに~やっておきなさい。」と指示されてから置きます。これでは何も考えない子となり、給食に携わっている方への感謝の気持ちなど育つわけがありません。そこで、今年度は3枚目の写真のように、どのように置くのかを絵や写真を掲示して、それを見て考えて置くようにしました。なかなか途半ばです。こうした何気ない日常生活でも、写真を見て観察して、食管等を置く場所、食管の向きと写真とを比べて置く、そして確認するという一連の「学び」があることを経験してほしいと思っています。
 5枚目の写真は、1年生の鉛筆の持ち方の練習の風景です。3本(親指、人差し指、中指)をつかって、グーとパーをするのですが、なかなか頭ではわかっていても、指は言うことを聞かないようです。箸の持ち方も同じですが、指の長さがありますので、一概には言えませんが、指先を思い通りに動かすことも「学び」にとっては重要な力となります。こうしたことがしっかりできていると、6枚目の写真のように厚い方眼紙でも思い通りに切ることができます。5年生は、方眼紙を切って直方体や立方体をつくっていました。まっすぐに切れないといけませんし、切った後にきれいに折れないときれいな「箱」にはなりません。このはさみをもっている子は、体の真ん中にはさみを持ち、きれいに切れるように厚紙を移動させていました。こうした「知恵」を働かせていくことも「学力」として必要ですね。

教室をとび出しての学び

2023-04-20 17:24:54
 今日、1年生は教職員のサインをもらう活動をしていました。いじわるな校長は、「どうしてサインが欲しいの?」と1年生に聞きました。セリフにはない質問をされたので少し困っていましたが、「先生たちとお話がしたいんです。」と笑顔で応えました。ホッとした表情なのにもう少し加えて、「どの人に会いたいのかな?」というと、体育で一緒に学習をしている先生のサインが欲しいという子、新しく来られた先生とお話をしたいという子、気を遣って「校長先生」と言ってくれる子、様々でした。しっかりとした願いがあるので、勇気を振り絞ってサインをもらっていたことがよくわかりました。
 1年生が入学したのはまだ10日たらずです。しかし、3枚目の写真で1番大きな口を開けてあいさつをしているのは1年生です。遠くからでも聞こえるくらいの凛とした明るい声で「おはようございます」と言っていました。体育では、2年生とともに、汗をかきかき、ボール遊びをしていました。ボールをもって走る、止まって壁に向かって投げる、壁に当たって帰ってきたボールをとる、またボールをもって帰るというたくさんの運動があります。それを、2年生や友達がしているのをしっかり見て、楽しんでやっていました。また、昨日の1年生を迎える会のお礼を1年生全員で作って、児童玄関に掲示していました。上学年はうれしそうに眺めていました。「やっぱりうれしかったよね」と授業が始まっても話す6年生も、心が通じ合わせている証拠です。急に暑くなったり、寒くなったりして、より一層心身に負担がかかっています。そんな中で、1年生もがんばっていることがとてもうれしいです。
 3年生は、校庭の神社など学校の周りのことを地域の方に聞く探検をしました。「先生、あの神社に入れるんだよ。」と自慢していた3年生です。これから総合的な学習の時間や社会科に広げていけることを期待しています。

1年生を迎える会

2023-04-19 16:51:02
 今日の昼休みにフレンド集会として、1年生を迎える会を実施しました。6年生の6名が知恵を出し合って、各学年にお願いをしたり、司会原稿やプレゼントなどを準備をしたり、リハーサルをしたりと大忙しの中で企画・運営をしました。1年生一人ひとりのインタビューにより、好きな食べ物やどんな1年生になりたいのかを全校が知ることができました。「やさしい」「かっこいい」「何でもできる」などなりたい自分の姿を全校の前で発表する1年生がとても頼もしく思えました。
 そのあと、学年、性別を問わず全校が仲良くなれるようにゲームをしました。1年生にとって、広い体育館で大きなお兄さん、お姉さんの中で、ペアを見つけてじゃんけんをするのは、「探検」に違いありません。上学年の子たちがそんな1年生を探して「一緒にやろう」と誘う姿を見て、「この会は成功だ」と思いました。最後のじゃんけんは5年生の男の子が勝ちました。全体の雰囲気を盛り上げようと、いつも以上の大きなゼスチャーで大喜びをしました。これも「成功だ」と思えるひとこまでした。5枚目の写真は、2~5年生が6年生に「ありがとうございました」とお礼を言っている様子です。通常、6年生がお礼を言うところで終わります。6年生もそのつもりで深々と頭を下げてお礼を言った矢先の出来事で、うれしかったと思います。よくリーダーシップを育てるということは言われますが、フォロワーシップも育っていっていると思い、「成功だった」と確信しました。
 今朝、かなり多くの雨が降りました。1年生にとっても嫌な登校だったと思います。そんな中、傘の先が壊れた1年生がいました。2年生の子がすかさず、「ぼくがやってあげるよ」と傘を直してくれました。1年生にとっては羨望の的となることです。こうした積み重ねが、本当の「1年生を迎える」ということだと感じました。

力を試す6年生 全国学力状況調査、縦割り班と委員会開始

2023-04-18 17:00:00
 今日の午前中に、6年生は全国学力状況調査の国語と算数を行いました。担任を含め、朝から少し緊張した面持ちでした。ある子は、「ぼくは算数はいいけれど、ちょっと国語はね。無理なんだ。」と5年生の時に言っていました。受ける直前まで「簡単にあきらめてはだめ。あなたは国語もできるんだよ。大丈夫。」としつこいくらいに言い続けていきました。実施中に「にこっ」とほほ笑んでくれましたが、「やっぱり大丈夫だったよ。」なのか「ぼくの言うとおりでしょ。」なのかわかりませんが、さわやかな笑顔でした。調査が終わると、「〇番の問題ってどういうように応えた?」「あれはね、簡単だったよ。~というように応えたよ。」「えっ、ぼくは違う応え方を・・・」と廊下を忙しそうに歩きながら話していました。
 無理もありません。今日は午後から、今年度初めての縦割り班の顔合わせと委員会がある日です。担当の先生との打ち合わせが待っています。すぐに会える先生もいれば、なかなか出会えなかったり、「OK」と言ってもらえなかったりすることもありますので、緊張はまだまだ続きます。
 昼休みに縦割り班の顔合わせを行いました。担当から「なぜ縦割り班で活動するのか」という問いを出されていました。「仲良くするためじゃないの?」という表情の子がたくさんいました。「学年が違う人と仲を深めることで、新しいアイディアをもらえたり、今まで見たことや聞いたことがないことを教えてもらったりすることができるんだよ」と言われ、「仲良くする」ことがなぜ良いのか、必要なのかを考えて表情が真剣になる子どもが4年生以上を中心に増えていきました。
 今年度の子どもたちは、こうした異年齢で集まった時に、6年生に任せようという意識ではなく、自分ができることはないのかと考える子が多いような気がします。ですから、4、5枚目の写真のように、6年生以外の子たちの中にも、真剣に自分のことのように話を聞いている様子が見られます。
 その後、縦割り班での初めての掃除がありました。1年生だから雑巾が絞れないということはないですが、上級生は「どう?大丈夫?」と聞いていました。教えることで、上級生も、より掃除がうまくなると思われます。ある2年生の子は、「よし、1年生に掃除を教えなくちゃ。」と張り切っていました。
 本校のエンジンでもある「縦割りでの活動」が始まったことで、より一層パワーが全校に広がったような気がします。

引き込まれるという大切な能力 

2023-04-14 17:28:07
 今日の昼休みに、全校お話会を実施しました。読み語りと図書ボランティアの方々との初顔合わせを兼ねて実施しました。2枚目の写真のように、拡大絵本によって読み語りをしていただきました。全校の子どもと教職員が同じ本を、同じ時間に、同じ空間で味わうというのは、とても温かい雰囲気になります。「次は~じゃないかな」「やっぱり」などというつぶやきや笑い声が聞こえてきました。「あ、ここで笑うんだ。私と同じ」「えっ、この発見は私だけ?」ということを思いながら、お話の中に入り込んでいく子どもたちの目がとても素敵でした。恐らく何度も聞いているお話かもしれませんが、感じることが変わってきているということに気づいている子もいたのかもしれません。カエルや猫、カタツムリや魚が飛ぶときにどんな音がするのかをいう内容の絵本でした。簡単な内容だからこそ、様々なことが感じられるという素敵な絵本でした。こういう時に、その話に「没頭」できるには、豊富な体験と鋭い観察力や分析力、幅広い感性が必要です。生涯必要となる「学び」の基礎となるものと言ってもいいでしょう。多くの子どもがそうした力を培ってきているのだなと感じる半面、より一層育てていかなければならないなという使命感ももちました。
 4枚目の写真は4年生が社会科で地図の中に書いてある、建物や地名を探している様子です。「スリランカの首都」を懸命に覚えている子、千葉県のテーマパークを探す子など楽しんで地図に「没頭」していました。5枚目のの写真は、昨日の2年生の春を見つける探検の続きです。「校長先生、このカエルはすごい元気がいいんですよ。でも1匹だからかわいそうなので、これから仲間を増やしにいきます。」といっているところです。この後、えさのハエやアリは生きたほうがおいしいのかどうかを真剣に話し合っていました。「春のカエル」に没頭しています。6枚目の写真は、6年生の社会科の様子です。なぜ法律があるのかを話していました。ルールや決まりは罰として当然だという考えから、自分たちを守ってもらうものではないかという考えまで、予想の段階で白熱した話し合いをしていました。「法律」から「社会」へと「没頭」する対象が変わっていく瞬間に出会えました。
 「没頭」という「引き込まれるという大切な能力」。我々も大切にしていきたいです。