阿用小学校


願いをもって取り組むと

2023-03-09 17:36:19
  写真にはないですが、最近朝自習の際に体育館からきれいな歌声や呼びかけが聞こえてきます。こっそり行ってみると、子どもたちだけで卒業式の練習をしていました。「もう一回やってみよう。少しずつうまくなっているけれど、、、」と言いながら、練習を続けていました。全校合唱では在校生唯一の「アルト」の担当を任された5年生は、次の最高学年になるプライドもあるので、真剣みが増しています。このような、「自分たちで」という姿が最近多く見られます。
 1枚目の写真は、4年生の書写の教科書です。今年度最後の題材をよりよく書こうと、担当教諭が指示を出す前から自分が気を付けなければいけないことを書き込んでいました。自分の願いをしっかり書き込んでいました。
 2枚目の写真は、3年生の理科の実験の様子です。釘が磁石の性質になることを確かめる実験です。この前から、磁石がどんなものにくっつくのかなど、磁石の性質に興味津々である3年生の子どもたちは、我先に見たいのですが、全員が見れているのかを気にしながら、間隔を開けて見入っていました。
 3、4枚目の写真は、2年生の図工の様子です。紙粘土で、磁石のついたマスコットをつくっていました。3枚目の子は、魚をつくったのですが、動きがあることや、目や口をリアルにすることなどこだわったところをとても分かりやすく説明してくれました。4枚目の写真の子は、お気に入りの色を何度も試しながら作って塗っていました。イメージ通りのものをつくるために工夫したり、工夫したことをわかりやすく説明したりすることができたのは、はじめにあった「〇〇が作りたい」という強い願いがあったからだと思います。
 3、4年生は、体育で「王様しっぽとり」という鬼ごっこのゲーム遊びをしていました。全員が楽しめるために、ルールや作戦を自分たちで考えていく活動です。「全員が楽しめるために」という願いのもと、全員で知恵を絞りますので、「楽しさ」を創り出すという喜びや達成感がもてるようです。終わった後には、全員が真っ赤な顔をして、「はぁはぁ」言いながら廊下を歩いていました。
 願いを実現していく活動が、学びに向かう力ばかりではなく、そのほかの資質・能力を育成することを教えてくれる1日の活動でした。

様々な感覚や力を総動員する学び

2023-03-08 17:31:53
 今日2年生の教室に入ってみると、立方体をモール等を使って作っていました。同じ長さの辺が何本ずつあるのか、同じ形の面が何枚ずつあるのかを実感するための活動でした。大きな面を2つ作って短い4つの辺でつなぐ方法をとる方が簡単なのですが、それ以外の方法で作ろうとして悪戦苦闘する場面もありました。こうして、うまくできないことで、指を中心とした様々な感覚を働かせて「立方体」について分析したり、理解したりしていくと思います。
 1年生は、図工で紙粘土でイメージしたことを形にする活動をしていました。いつも使っている油粘土と違う感触で、伸びやすく形成もしやすいです。そういった「違い」を感じ取って、「この粘土なら」と作りたいもののイメージを膨らませます。保育園でも、様々な素材に出会ってイメージを膨らませた遊びを創り出していたので、どんどんと作りたいものを考えていました。「こんなに伸びるから、ラーメンだな。つるつるしているよ。」「こんなにふわふわしているから、マシュマロだよ」。ここでも指を中心とした様々な感覚を最大限に生かして、試行錯誤や工夫している姿が見られました。
 5枚目の写真は、3年生の外国語活動の時の様子です。英語で話されている物語を聞いています。すると、子どもたちは前後の話や教科書の絵、英語での話し方(スピード、声の明るさなど)を総動員して、意味を考えていきます。3年生ですから、そんなにたくさんの英語を知っているわけではありませんが、「恐らく、~じゃないのかな」と想像していきます。今までの経験、目、耳、わかっている内容を比較、総合など関連付けなど、様々な方法を駆使して意味を考えていました。
 6枚目は、12月に実施した県学力調査の返却の様子です。今後何をすればよいのかを考えるために、返却された用紙に記載してある表やグラフの読み方の説明を担任がしていました。「ぼくは算数の〇〇は得意なんだけどな。でも国語は無理!」という子がいました。さて、そう言い切れるでしょうか。先に紹介した1~3年生のように、様々な感覚や力を総動員すれば、たくさんのことを考えたり、わかったりすることができるんですよ。

なぜ卒業式を全校で行うのか

2023-03-07 17:16:02
 今週は穏やかな日が続き、春の気配を感じさせてくれます。一人一鉢の苗も大きくなり、卒業式に向けて「まだかまだか」と待っています。朝礼前には、卒業式で行う呼びかけの練習の声が各教室から聞こえます。
 本日の2時間目に卒業式練習を全校で行いました。今年度初めて行いますので、担当者は「どんな卒業式にしたいのか」「なぜそう思うのか」ということを全校の子どもに向けて問いかけました。子どもたちは「気持ちがこもった式にしたい」「素敵な式にしたい」という願いをもっていました。その次の「なぜそう思うのか」と聞かれると、個々によって違います。「6年生にたくさん遊んでもらったり教えてもらったりしたから」「6年生が安心して卒業できるように、立派な姿を見せたいから」「(卒業生)こんなに成長できたのは保護者、教職員などみんなのおかげなので、立派な姿を見てもらいたい」という思いでした。
 その後、歌、呼びかけなどをどのようにするとよいのかを子ども同士で話し合う活動がありました。感謝の気持ちなどを伝えられるように気持ちを込めることが必要だ、ゆっくり伝えることが大切だという意見がありました。その際に、ペアで話し合いをしましたが、どの子も3枚目の写真のように、卒業式を「自分事」としてとらえて取り組もうとする姿勢が見られました。座っている時の姿勢や手や足の位置なども「感謝の気持ちをあらわす」一つの方法だと考えているようで、およそ1時間、ぴんとした空気の中で取り組めました。その後、4枚目の写真のように、全校統一したワークシートに、一人ひとりが卒業式への願い、願い実現のために自分ができることについて書くこととしています。6年生の卒業式ではありますが、51名、一人ひとりの「ぼくの(私の)卒業式」となりそうです。
 昼休みに、先日の6年生を送る会でできなかった全校ゲームと6年生企画遊びを行いました。6年生との絆を深めるための大切なひとときでした。6枚目の写真は業間での風景です。6年生が中心となって遊んでいる様子です。「全校〇〇大会」のような企画ものもよいですが、こうした、ごく自然な遊びの中で「6年生とのかかわり」を楽しんだり、味わったり、感謝したりする時間が増やせればと思います。

心に染み入る体験 ここでしかできないこと

2023-03-03 15:20:20
 今日の午後、今年度最後の全校お話会がありました。これは、「あよっこ読書クラブ」が全校の子どもたちに何冊の本を読み語りしていただく会です。このクラブは、平成18年度から始まり、本会のほかに各学級に毎週金曜日(年間24回)読み語りをしていただくボランティアの方の集まりです。子どもたちは、1冊目から食い入るように本を見つめながら、時にはつぶやくように応えたり、笑ったりしていました。その後、紙芝居をしていただきました。全校の子ども、教職員が集まり、同じ物語の世界の中に入っていく経験はとても気持ちがよいものです。特に、「ふっ」と笑った同じ瞬間に、ほかでも笑い声がした時、「あっ、自分と同じところがおかしいと思う人がいるんだな。」と安心します。逆に、友達の反応に「ほかの友達は、ここがおもしろいと思うんだな。」と新たな発見をすることもあります。
 3枚目の写真は、昔話の紙芝居でした。「むかしむかし」は、話し上手な家族の誰かが、家族みんなを集めてこんなお話をしていたのでしょう。こうして、感じること・考えることの「同じ」「違い」を味わってきたのだと思います。それが、ラジオ、テレビと変化していくうちに、こうした「感じることや考えること」の共有化が家族でされにくくなってきたのかもしれません。いまや、スマートフォンなどの電子端末で「絶滅危惧」となりつつあるようです。
 本校は、こうした人と人とがつながり、「心」の共有化ができる時間を大切にしていきたいと思っております。子どもたちは、1年間のお礼をかき、4枚目の写真のように送りました。およそ15年携わっていただいた方が今年度末でこのクラブから引退されます。5枚目の写真はその方へのメッセージです。今まで自分たちのために準備も含めて時間と心を使っていただいたことへの感謝を用紙いっぱいに書いていました。
 6枚目の写真は、2年生の「ぼく私のすきなばしょ」についての発表会の様子です。一人ひとりが、自分のお気に入りの場所についてより分かりやすく伝えるために努力してきたことをだれもがわかっているので、一生懸命聞き入っていました。ここでも「心」の共有化が見られました。

大きくなったね 大きくなあれ

2023-03-02 15:20:08
 今日は、登校の時から4年生の子どもたちの表情が「凛」としていました。今までずっと準備してきた「1/2成人式」が午後からあるからです。子どもたちは保護者の方に10年間育てていただいたという感謝の気持ちをしっかり伝えたいという願いでここまで取り組んできました。担任はできるだけ子どもたちが自分たちで考え、準備し、失敗や壁があっても乗り越えていけるようにしていきたいと考えていました。そうした姿を保護者の方に見てもらうことこそが、「感謝の気持ちをあらわす」ことだからです。
 先日もリハーサルを行っていましたが、「始めましょう」という掛け声の次から「えっ?次は」と、止まっていたようです。そうしたこともあり、子どもたちは自分たちで成功させるという意気込みが朝からみなぎっていました。2枚目の写真は、始まって間もなくの様子です。まだ、ピーンと張りつめた雰囲気でした。3枚目の写真は、「自分の子どもの手はどれでしょう」というゲームでした。カーテン越しから3本の手首が出ます。そのうちの1本だけが「本物の子」で、それ以外はそのほかの友達の手というゲームです。ゲーム説明で、「毎日の子どもさんとのかかわりがあるかどうかが試される」というような「怖い」ことを子どもたちは言いますので、保護者のみなさんは緊張感をもって挑まれました。しかし、手のひらを見ただけとか、手の出し方とかでわかる保護者の方もおいででした。正解すると、子どもも保護者も大喜びでした。そのご、4枚目の写真のように、子どもたちの作品等を親子で見る時間がありました。手をつなぐ、肩を寄せ合う、わざと離れる、様々な「愛情表現」が見られました。
 その後、子どもたちから感謝の気持ちの手紙の披露がありましたが、それ以降の様子は4年生教室に集まられた保護者のみなさん、4年生の子どもたち、担任の宝物とさせてください。
 6年生と1年生は「続 6年生を送る会」を行いました。1年生が準備してきた「出し物」を6年生と一緒に行ったり、6年生の「出し物」をみたりしました。6年生に甘えられるのはあと数週間です。しっかり甘えていこうという気持ちが表情からもあふれていました。掃除の際には、6年生と一緒に雑巾がけをしていました。どちらもあと少しの時間を楽しむように取り組んでいました。