阿用小学校


秋になりました 

2023-09-19 18:31:31
 今日の業間に、業間体育のオリエンテーションを行いました。蓮花寺登山レースを10月に行うこと、その活動が「登山」と「競争」の要素があることを担当者から説明を受けました。始業式に校長が話した「七転び八起き」の内容を用いて、目標を持って練習をしていかないと、「悔しい」「勝ててうれしい」などという気持ちはわかないという話を担当者がしました。すると、2枚目の写真のように、どの子も目が真剣になっていきました。ある子は、あまりにも真剣に聞き入って、前に座っている子の真後ろまで無意識に移動していました。そして、「ぼくはね、今日、このお話が終わった瞬間から走るんだよ。」と内緒で教えてくれた子もいました。
 今年度は、9月初めから天気が不安定で稲刈りを地域の方と全校児童で行うことを断念しました。先日の連休に、お忙しいにもかかわらず地域の皆様に稲刈りをしていただきました。そして、今日の昼過ぎに、天日干し作業までもしていただきました。給食の片づけと掃除の時間が重なり、子どもたちがなかなか田んぼに行けませんでした。やっと行けた時には、ほとんど干されていました。しかし、地域の方とお話をしたり、刈り取った田んぼの感触を味わったりする体験を後からさせてもらいました。9月とはいえ、30度を超える猛暑の中での稲刈り作業をしていただいた地域の皆様に感謝します。
 6枚目の写真は、1年生教室の様子です。写真なのが残念です。鈴虫がとても良い鳴き声を聞かせてくれています。1年生の子どもたちがかわいがっているので、きっと安心して鳴いているのでしょう。

お兄さん、お姉さんみたいになりたいな

2023-09-15 14:59:44
 今日の2時間目に、1~4年生は、来週実施する遠足の打ち合わせ会を実施しました。今年度は、列車とバスを利用して、出雲市内の施設を見学したり、体験したりします。合言葉は、「じぶんたちでつくりあげるえんそく」です。その合言葉のもと活動を縦割り班で行いますので、班長ばかりではなく班全員の責任は大きいです。加えて、例年、4、5班編成ですが、今年度は11班です。4年生一人ひとりが班長となっています。先般から、4年生は一足先に遠足の行先などを調べたり、お休みの日に家族で行ってみたりしているようです。また、例年は4年生がすべてを担当していましたが、今年は1年生も2年生も3年生も仕事があるようです。まさしく「自分たちで創りあげる」遠足となっています。2枚目の写真のように、班のメンバーが楽しく過ごせることを祈っています。
 3枚目の写真の先頭に座っているのは4年生です。聞いている時の姿勢、まなざしがとても素敵です。後ろにいた1~3年生は、その姿を見て、背筋を伸ばして、話している担当の教職員の目を見て聴くようになっていっていました。誰の指示も受けないで、「4年生のお兄さん、お姉さんみたいにしなくては」とよりよい姿になろうとする雰囲気ができ始めたことがうかがえる姿でした。
 4枚目の写真は、教育実習生が6年生に向けて話をしている様子です。中学校以降の学習や部活動について話をしました。今年度の6年生と同じ人数の学級で6年間学んだということもあり、親近感がわいたようです。6年生にとって、中学校の入学は近くて遠いできごとです。「できれば、このメンバーでずっと過ごしていたい」という思いが強くなっている時期でもあります。だからこそ、本校を巣立って中学校、高等学校、大学へと進んだ先輩の体験談、生活の様子などはとても役立つと思います。また、もやっとしかしていないかもしれませんが、今後の職場体験の際の中学生との出会い、小中交流活動を経て、中学校以降の生活が少しずつイメージできることを願っています。
 5、6枚目は、実習生とのお別れの「セレモニー」をしている様子です。「先生、阿用小学校の先生になってくださいね。」「ずっとここにいてください。」などと、目をキラキラさせながら子どもたちから言われるのは、3週間、しっかりと子どもたちと向き合った証拠です。
 「こんな大人になりたい」と思う一番身近な存在として、3週間気を張って頑張り続けました。50名の子どもたちの心の中に、ロールモデルとしてはっきりと残っていくと思います。

成長の瞬間

2023-09-14 17:27:15
 今日3年生の教室をのぞくと、授業前の号令をしていました。その時の、ぴんとした姿勢と緊張した雰囲気がとても素敵でした。話を聞いてみると、書写の授業でしたが、チャイムが鳴るまでに準備ができていたそうです。それも、先生の指示があったわけではなく、自分たちで考えた行動だったようです。「下」という字の清書を提出する活動だったようです。自分たちで、「よりよい字を書いていこう。」という意欲を持って取り組んでいることがわかります。2枚目は、3年生の4時間目の様子です。担任が出張に出かける直前です。これから下校するまでの予定が黒板に書いてあります。ちょうど算数のプリントに取り組んでいました。難しい問題の時には、「せんせえー。」と聞く子たちでしたが、だれも話すことなく、また張り詰めた雰囲気が漂っていました。3年生の頃は、「自分(たち)でできる、したい。子ども扱いしないで!」という思いを持って、できてもできなくても自分でやってみるという体験をたくさんしなければならないと言われています。とうとう、その時期に入っていったのか、とうれしくもあり、さみしくもありの瞬間でした。
 3、4枚目の写真は、6年生の「税に関する絵はがき」を作成している風景です。税に関する意識を高めることを目的とした絵はがきを作成することを担当者が投げかけたところ一生懸命つくりだしました。「税を払わなければいけないのは、大人ばかりではない。」という発想のもと、子どもや高齢者、そして肌や髪の色を変えるなどの多様性を考えた子がいました。また、「税があるからこそ、公共サービスが受けられる。」ということを知ってほしいということを考えた子もいました。さらに、見てくれる人にとって、写実的がよいか、デザイン性が強いほうがよいかを考えている子もいました。社会の一員として、社会のために自分しかできないことを必死に取り組んでいる姿がみられました。小学校高学年以降、少しずつ社会の一員としての自覚が芽生えてくると言われています。社会科や総合的な学習の時間、家庭科などにおけるこうした活動を通して、培われていくのだと思います。
 5、6枚目の写真は、本校に来ている教育実習生と本校の子どもです。3週間があっという間に過ぎました。本校の教職員の一員として、当たり前のように子どもたちと接しているように思います。子どもへの声がけなどを丁寧に行っているので、なれなれしく、友だちのように関わるような子どもたちがいませんでした。明日で、最後になります。マスコミ等では、教育実習中に、教職員の疲れ切った姿を見て「教員になるのをやめよう。」と思う学生が多くいると報道されています。恐る恐る聞くと、「夢は大きくなりました。」と答えてくれました。さみしいですが、あと1日。子どもとの関わりを楽しんでほしいです。

「~たい」のために

2023-09-13 16:14:03
 今日の昼休みに、運営委員会の発表会を行いました。「よりよいあいさつを全校でできるようになりたい」という願いを持った運営委員会は、これまで定期的な活動を含めて行ってきました。その集大成として、今回の発表があります。あいさつの仕方などのクイズを行った後に、あいさつを交えた「貨物列車ゲーム」を行いました。本校恒例のクイズやゲームなのですが、「あいさつをするためにはどうすればよいか」を考えてほしいという願いを持って取り組んだようです。3枚目は、活動後の振り返りの様子です。全校の半数の子たちが振り返りを発表しました。
 近頃、夏の暑さや基本的生活習慣の乱れなのか、登校時から非常に疲れている子が多くいます。あいさつの声も、「日本一」とは胸を張って言えない状況が数日続いていました。明日が重要です。登校時に、運営委員会がどのように、全校の子どもたちを迎えるのか、そして全校の子どもがどういうあいさつをするのか、楽しみです。
 4枚目以降は、5、6年生の陸上練習の風景です。これから10月に開催される市の陸上大会に向けて練習が始まります。5枚目の写真は、陸上練習をどのような目標で取り組むのかを考えている様子です。願いとして「速く走るようになりたい」「長く跳べるようになりたい」とすぐに書きました。しかし、「そのためにどんなことをするのか」という欄は、なかなか書けませんでした。書いても、「とにかく走る」「練習を一生懸命する」などという曖昧な内容しか書けませんでした。その後、ある子たちは「ぼく、100メートルをどれくらいで走るのか、知りたいな。」「1000メートルを走るって、どんな感じになるのか。」などと、自分たちを把握する必要があることに気づきました。また、「いつ」「どこで」「どのように」「何を」練習するのかを具体的に考える子もいました。
 「~したい」という願いを持って取り組むことも大切にしていきたいですが、さらに「そのためになにをするのか(してもらうのか)」を明確にすることができるようになることが、生涯にわたって学び続けるためには重要になってくると思います。これから本格的に練習が始まるにつれ、「~したい」と「そのために~」ということが増えていくと思います。
 

算数からみる生涯にわたるwell-being(幸福な生活)の実現

2023-09-11 14:08:07
 1枚目の写真は、5年生の算数の問題です。四角形の角度の問題ですが、1問目は3つの角は角度が示してあり、もう一つの角度は何度かという問題です。2問目は、1問目と同じように3つの角の角度が示してありますが、4つ目の角度を問うのではなく、その外角を問う問題です。子どもたちは、四角形の内角の和が360度だから、「360-(内角の和)」で答えを出していきます。1問目はすんなりいきますが、2問目はそれだけではいけません。「110度」という答えと「70度」という答えが出てきます。一方は内角の和で終わってしまっており、もう一方は外角の和を出すところまで到達しています。内角の和だけを解いた子は「簡単だ。速く解けたよ。」と言っています。じっくりと計算して外角の和を出した子は、「あれぇ、これであっているような気がするけれど。」と自信なさそうに話しています。
 3枚目の写真は、3年生の2ケタの数の10倍についての問題です。25の10倍は、20の10倍と5の10倍を合わせた数だということを学びました。その後、「15の10倍だったらねぇ。」と習ったことを応用して答えている子がいました。「1050だよ。」といいました。すると、「いや違うんじゃないかな。25の10倍が250だから、きっと150だよ。」という会話が聞こえました。「なんで違うの?」と問い返されると、「だから25のね。」と少し平行線になりました。
 先般、全国学力状況調査小学6年算数で「椅子4脚の重さは7キロ。この椅子48脚の重さは何キロですか」が解けないことを問題にされている記事がありました。こうした問題が解けない理由を「教え込みが足りない」というように短絡的に捉えられがちです。今日の2つの算数での子どもたちの会話がしっかり「話し合い」になっていく活動をしっかり行うことが必要ではないかと思いました。
 5年生の方は、聞かれていることが何かを熟考しないといけないね、という知識が得られる話し合いが必要です。また、3年生の方は、なぜ15の10倍が1050と考えたのか、そしてそれがなぜ間違った答えとなっているのかをみんなで話し合うって楽しいね、という知識が得られる話し合いが必要です。算数は、正しい答えを出す教科ではなく、数や図などを使って合理的に考えたり、一般的または具体的にしてするように考えたりする学びだと思います。
 正答率に一喜一憂するのではなく、子どもが生涯「学び続ける」ことを惜しみなくできるようにすることは、子どもたちのwell-being実現につながるのではないでしょうか。