阿用小学校


米作り 88分の1ですが

2023-05-08 17:00:00
 今日は本校恒例の田植えを行いました。昨日からの悪天候により、登校時には「今日早めたほうがよいのでは」という声もありましたが、時間を増すごとに太陽が見え始め、田植え日和となりました。
 地域の皆様には、種もみからの育苗、土づくりや水の管理を含めた田の整備を今までご準備いただいたおかげで、今日田植えを実施することができました。これからが大切で、水の管理や病気や害虫との闘い、風水害への心配など、「88の手間」を経て、9月初旬の稲刈りとなることを校長が話しました。そのことを考えると、たった数時間で「米づくり」をしたとは言えないこと、それをすべて地域の皆様にしていただいていることへの感謝の気持ちを込めて田植えをするようにと願いました。1枚目の写真は、地域の方が「うまい田植えの方法」を説明してくださっている様子です。保育園等で「体験したことがない」と答えた1年生は、より一層真剣に話を聞いていました。
 始まってすぐに「この調子じゃ、今年も昼くらいまでかかるわなぁ」という地域の方の声が聞こえました。それは、2枚目の写真のように、1列に並んだ子どもたちは田とにらめっこしている時間が長かったからです。今朝までの雨で水が冷たかったこともあり、なかなか進みませんでした。しかし、地域の方のアドバイスを聞いたり(3枚目)、6年生が1年生の様子をしっかり見ながら取り組んだり(4枚目)、全体的に終わってから、うまく植えていないところを自分で探して植えなおしたり(5枚目)する姿がとても多く見られました。昨年度も、子どもたちが考えて田植えを行っていましたが、今年は教職員の大きな声での指示が全く聞こえませんでした。つまり、全校の子どもたちが自分たちで考え、動いていたということです。
 6枚目の写真は、本活動を全面的にご支援いただいている会の会長さんから「今年は、本当に早く丁寧にできた。素晴らしい。」というお褒めの言葉をいただいている様子です。確かに、いつもより30分は速く終わったと思います。冷静に考えれば、6年生は6回、5年生は5回と学年の数字と同じ回数分、田植えを経験していますので、自分の今までの経験をもとに、友達や地域の方と協力すれば、教職員の指示はほとんど必要ありません。子ども自身が、今までの経験をもとに、自分で考えることができることを、私たち教職員に教えてくれた活動でした。
 自分たちで創りあげる学校、第一歩を踏み出した気がします。

今年度初の公開授業

2023-05-02 18:19:06
 本日は、今年度初の授業公開でした。3年ぶりの対面でのPTA総会を実施することもできました。朝から、そわそわしている子、はりきっている子、緊張している教職員といつもと違った雰囲気が学校内に見られました。
 いつも見て回っている私にとっては、「あれ?いつもと違って顔を引きつっているな。」とか「いつも通りだな。」とか思うところですが、今日は子どもたちは私は眼中にありませんでした。やはり、保護者の方に「よい所を見てもらいたい」という気持ちは大きいのでしょう。「褒めてもらいたいな」という願いがあるからだと思います。
 ここで子どもたちに求めたいのは、自分の頑張りや得意なところを「プレゼンテーション」することとありのままの自分を見てもらうよう、自分の日々の授業での取組を客観的に振り返っていくことです。「本気出せば、ぼくはすごいんだよ。」とか、「〇〇さえなければ私はちゃんとできたのに。」と言っていると、結局自分のよさや不得意なことがわからず、いつまでたっても本当の自分を褒めてもらえなくなってしまいます。
 自分事として、試行錯誤を繰り返して取り組む子として育ってほしいです。今晩、褒めてもらっていることを期待していますが、もし褒められなかったら、どうプレゼンテーションするか、又は自分の今日の姿を振り返るかしていくとよいでしょう。
 保護者の皆様、本日は大変お世話になりました。1年間、どうぞよろしくお願いします。

私についておいで!

2023-05-01 15:54:50
 「はい、私についておいで。『失礼します』。」という何とも頼もしい声とともに、1、2年生の学校探検隊が校長室にやってきました。今日の3、4時間目に生活科で、2年生のエスコートのもと、1年生が学校探検の2回目を行いました。先週、2年生は1年生が少しでも学校のことを知ってくれるといいな、2年生ってすごいなと思ってくれるために、リハーサルや準備をしてきました。
 校長室を探検すると、学校地図の校長室のところにシールを貼るという作業があります。「よくできました。」と言いながら1年生にシールを渡す2年生がとても頼もしく思えました。昨年度自分たちが驚いた、トロフィーや会議をする大きな机について説明をしていました。1年生の時には「ポカーン」としていましたが、しっかり記憶に残っていたのでしょう。堂々と説明をしていました。校舎の移り変わりがわかる写真の説明や、「校長室に入ってよいのは業間休み、昼休みで、『詩の暗唱』をいうときだけだよ。」「それからね、校長先生の机の上は触ってはいけないよ。」などといった、自分たちが1年間で教わった情報をしっかりと説明していました。
 1年生にとっては、5枚目の写真にある「鬼」などの神楽の面のほうが気になります。「どうしてこんなものがあるんですか。」1年生の子どもたちの切実な質問です。「悪いことをした時にかんでもらうためだよ。」と冗談を言うと、2年生の子のほうが「うそっ。気をつけなくちゃ。」と本気で受け止めていました。
 学校探検で2年生に教わったことは非常にたくさんあったと思います。今年の2年生も昨年度の1年間をかけて、そこで得た情報を自分のものにしたと思います。しっかりと「たくさんの気づき」を発見した1年生でした。たった1月ですが、当たり前のように小学校生活を送っているように見えます。6枚目の写真は、1年生の下駄箱です。いつ見ても、靴のかかとが下駄箱にそろえてあります。こだわりを持っていないとできないことです。こうした、「こだわり」と新しい「発見」を繰り返しながら、自分の成長について気付いていくと、より一層楽しい学校生活が送れると思います。明日は授業公開です。1年生のみならず、子どもたちの成長への気づきを促す、大人(保護者の皆様と我々教職員)の声がけができるきっかけづくりになれば幸いです。

世界を広げる「学び」

2023-04-28 17:35:48
 1枚目の写真は、1年生が学校探検で見つけたお気に入りの場所や物をあらわした絵を貼った地図です。探検の時に「あっ、これを描いておこう」と楽しそうに絵を描いていた様子が目に浮かぶ「作品」ができていました。先日は、これを使って「学校にあるこれ(絵)は何でしょう(仮)」クイズをしていました。「あぁ、これぼくも見た」「これってどこにあったの」などと自然と会話が広がっていました。写真を撮っていると担任が「今度2年生に学校を連れて歩いてもらって、もっと増えるんじゃないかな」とうれしそうに言っていました。来週の月曜日が楽しみです。
 2枚目の写真は、3年生の書写の様子です。毛筆で横や縦の線、ぐるぐる回った線を書いていました。始筆や終筆が素直な線がたくさんありました。少しずつ、鉛筆やマジックなどと違った筆づかいについて学んでいくと思います。「先生、これが私のだよ」と一人ひとり紹介してくれました。立派な作品ですので、素敵だと思ったことを一人ずつにコメントしていきました。これからたくさんの字を書けるという期待に胸を躍らせている子どもたちの表情がたくさん見られました。
 3枚目の写真は5、6年生の家庭科での「お茶を入れよう」の様子です。恐る恐る茶葉を急須に入れる子たちに「いつも入れているの?」と聞くのですが、あまりに真剣で応えてくれませんでした。家庭できっとおいしい日本茶を入れてもらっているのでしょう。気合が入っていました。この経験を家庭に帰って披露している姿を想像すると、ほほえましく思えました。
 4枚目の写真は、2年生の自分で漢字を覚えようの活動です。一画ずつ書いていき、一つの漢字を完成させる「作品」です。担任いわく、「この子たちは、この方法が結構会うらしいです。」。同じ字を何度も書く方法もありますが、こうした、漢字の覚え方をたくさん経験することはとても良いことだと思います。画によって色を変えるというのも、この子たちが考えた工夫だと思います。2年生の漢字は、実は1年生に比べて非常に難しくなります。さらに、3年生以上の漢字の基礎となります。この子たちが、これ以外の漢字の覚え方を見つけ出していこうとするのではないかと期待しています。
 5枚目の写真は、5年生の社会科の様子です。世界に国々の国旗や場所、特徴などを調べてまとめていました。聞いたことがある国名、見たことがある国旗がつながっていくのがおもしろいようで、黙々と調べていました。国旗の形や色には、それぞれの国の思いや願いがあったり、その地域の特徴が隠されていたりします。そうしたことを見つけていくのではないかと思いながら、真剣な取り組みの子どもたちを見ていました。
 6枚目の写真は6年生の様子です。運動会のスローガンを考えています。「もう?」と思われるかもしれませんが、6年生の頭の中は、もう5月末の運動会で活躍する自分たち、そして1~5年生の姿です。これからの6年生の取り組みを想像するとみているこちらまでうきうきしてきました。
 

願いや目標をもって取り組むと・・・

2023-04-27 18:42:30
 今日の業間に、これから始める業間体育についての説明がありました。例年は、1年を通して業間にマラソンかなわとびをしていましたが、今年度は年間を通しての取り組みをやめることとしました。運動会、蓮花寺登山マラソン、縄跳び大会でよりよい自分になるために業間にマラソンやなわとびを練習するといった、目的意識をもって取り組めるようにしました。担当者は、昨年度の運動会の写真を示して、今年の運動会でどのような姿になっていたいのかを考えさせました。2枚目の写真のように、だんだんと「よりよい走りをみんなに見せたい」という気持ちが高まってきました。これから、「がんばりカード」を使って、自分の目標を達成できるように頑張っていくと思います。さらに、よりよい姿になろうと業間体育以外で走る子がいると「本物」です。
 3、4枚目の写真は、4年生の国語の様子です。今度、グループでの音読大会を開くようです。4枚目の写真のように、一人ひとりの教科書には、登場人物の気持ちや風景について予想したことがびっしりと書いてありました。さらに、「間を開ける」などという音読の方法まで書き込まれていました。「登場人物の気持ちを想像してみよう」というめあての授業はよくありますが、音読を通して、自分たちの手で登場人物の気持ちを読解により自ら「もぎ取って」いる様子がみられました。
 5枚目の写真は、次の時間に植える苗を観察している2年生の様子です。これから畑に行って植えるのですが、「これから大きくなってほしい」という願いや、「私のなすび」という親近感が芽生え、「やっぱりなすびのにおいがするなぁ」「ここに小さな葉っぱがある」などいった、いつも以上の発見が見られました。畑にすぐ植え「させる」活動がよくありますが、やはり生活科ですので、「私」と「苗」という関係性を大切にすることで、多くの気づきが生まれると思います。さらに、継続して栽培していこうという意欲にもなると思います。6枚目の写真は、4年生の音楽の様子です。1時間鍵盤ハーモニカを練習していました。私が教室に入るころには、練習を終えて片付けるところでした。しかし、担当教員の「校長先生に聞いてもらう?」という問いかけに、目をキラキラさせて再準備を始めました。なんと、1人で吹いているのではないかと思うくらい、ぴったりと息が合っていました。演奏者も担当教員も「そろった」と目を丸くしていました。「聞いてもらうと思ったら気合が入ったわ」。やはり、願いや目標があると「本物」が見えますね。
 ゴールデンウイークが近づいてきました。子どもたちは、願いや目標を持ったら、本来の力、それ以上のものを発揮します。どうぞ、先回りしたり、逐一指示を出したりしないで、子どもの願いを「熟成」させてください。大人には結構重労働となりますが。