阿用小学校


子どもたちが創りあげる運動会に

2023-05-27 15:28:00
 今日、PTC運動会を開催しました。数年ぶりに保護者の方の人数制限をなくし、来賓の方にもお越しいただきました。児童代表あいさつや競技上の注意点、応援合戦の中に「努力」「協力」、そしてよりよいものをめざしていく「成長」という言葉がありました。今回の運動会は、子どもたちが創りあげることをテーマとして取り組んできました。教育活動ですので、教職員から多くの「ダメ出し」もありましたが、子どもたちが「努力」「協力」「成長」を目的として、自分たちで解決していきました。
 応援合戦の時には、他の色のダンスの曲に合わせて手拍子をしたり、「かわいい」「すごい」などと、自分の色の時と同じように盛り上げようとしている姿が、「自分たちで創りあげる」ということを体現しているようにも思えました。応援合戦の審査員の3人は、始まってすぐから「感動するなぁ」「泣いてしまったなぁ」と言って感慨深く(審査を忘れて)その雰囲気に浸っていました。
 保護者の方も、そうした子どもたちの願いを受けて、とても温かく見守ってくださいました。保護者の方の子どもに対するまなざしの温かさは、「我が子」ばかりではなく、多くの子どもに向けられているところがあり、親子種目での色全体での温かい雰囲気や、他の子どもへの声がけの様子でもよくわかりました。
 子どもも初めてですが、教職員も「子どもたちが創りあげる」運動会に挑戦しました。どこまで指導してよいのか、どこまで任せればよいのか、日々悶々としたり、同僚と話し合ったりした運動会でした。しかし、49名の子どもたちが色対抗を忘れて自分たちの運動会を創りあげたという満足感をもって運動会を下校する姿を見て、「子どもを信じてよかった」「子どもの本来持っている力を、子ども自身の手で絞り出していく方向性が見えた」と感じたと思います。
 ここ数週間、日々の温度差と日中の寒暖差で、子どもたちはかなり疲れていましたが、毎日大きな声を出して、精一杯練習や準備を重ねることができました。これは、保護者の皆様のおかげです。こうした保護者の皆様の心身ともによりどころとなる「基地」をご家庭でしっかりと作ってくださるおかげで、自分たちで創りあげる運動会という、今までにない試みに挑戦することができました。
 児童のあいさつや応援合戦の中に、もう一つ多く出てきた言葉が「運動会ばかりではなく」というフレーズでした。この運動会を一つの出発点として、これからの10か月近く、卒業式までの教育活動において、子どもとともに「自分たちで創りあげる」学校生活を築いていこうと思います。

明日を待つのみ

2023-05-26 16:59:53
 今日の5時間目に最後の色別集会を行いました。それぞれの色の応援合戦をお互いに見合いました。ついさっきまで通しができなかった色、ずっと安定してできている色、直前に場所変更をした色、それぞれが緊張感をもって取り組みました。どの色も、今までで最高の出来でした。予行練習で校長が話したように、応援合戦と全校リレーは、当日の各色のテントの雰囲気が非常に影響します。どれだけ「勝ちにこだわるか」、どれだけ「みんなで喜びや悲しみを分かち合えるか」によって、予想以上の力を発揮できます。
 さて準備ができました。あとは、家庭でしっかり休み、しっかり甘えることです。明日が楽しみです。
 明日はがんばるぞ。オー(3枚目の写真)

当日のための予行練習

2023-05-25 17:20:34
 今日は、PTC運動会の予行練習を実施しました。当日に自分たちで考えて行動できるようにするための会として取り組みました。1~3年生は、本校では今までになかった「自分たちの用具は自分たちで準備する」という挑戦をする、今回の運動会ですので、予行練習であろうとも本気モード全開でした。3年生はもちろん、2年生や1年生が、思い用具をしっかり持って、走りながら運ぶ姿がとても印象的でした。やはり、「自分のことは自分でできる」お兄さん、お姉さんに憧れている分、いつも以上の力を発揮できることがよくわかりました。先日、1年生に「去年は、年長さんとして自分たちでいろいろがんばっていたもんね」というと、満面の笑みで「はい」と返事をしていました。走る、跳ぶ、応援するといった競技にかかわるところはもちろん、やはり「自分たちで」やり遂げることで、子どもたちの誇りや達成感を培い、記憶に残ることだと思います。
 4枚目以降は、各色が予行練習後に振り返りをした様子です。「今日失敗したところを、今度はちゃんとできるようにしましょう」という漠然とした振り返りのところがあれば、「今日〇〇だったので、次は~をしていこうと思います」といったすぐに行動に移せるような振り返りのところもありました。振り返りの質によって、次のよりよい行動になると感じるひとこまでした。
 昼休み以降も色別の練習や準備をしていました。写真にはないですが、予行練習を終えた5時間目に、3、4年生は6月の音楽会に向けた練習を今日も頑張ってやっていました。
 子どもたちのパワーの源は、「自分たちで自分たちの運動会をよりよくしたい」という願いでしょう。しかし、それだけではエネルギー不足になります。ご家庭でたくさんの「エネルギー」を供給してやってください。

本気モードに入ってきました

2023-05-24 17:31:08
 昨日、初の全校体育を行いました。運動会に向けて、ラジオ体操や全校綱引き、全校リレーなどの練習をしました。担当から、1~4年生はできるだけ指示を受けない、5、6年生はできるだけ指示を出さないようにすることを目標として取り組んでほしいと伝えました。これは案外難しいことで、指示を出されるままにしていたら何度も同じ指示を受けるようになります。また、何も考えないで「ちゃんとやって」という指示を出していると、同じ指示を何度も出さなければならなくなります。案の定、同じことを注意しなければならなくなったときに、担当は今までのやさしい口調から「何度も言われるようではだめじゃないかな」と檄を飛ばしていました。今年度、自分事として、自分で課題を発見して粘り強く取り組む姿をめざしている本校ですので、できないことがあってもよいですが、何も見通しなどを考えなかったり、願いをもっていなかったりすることに対しては厳しく指導をしていきます。そんな中で、3枚目の写真は全校綱引きの様子です。ある色は、等間隔にして重心を後ろに下げれば強く引けるというコツを考えていました。またある色は左右交互に並ぶことで力が発揮できると考えていました。こうした、予想を立てて、瞬時に色全体でやってみる姿が見られたのはとても喜ばしいことでした。5枚目の写真は、4年生のスローガンの作成の様子です。担任は、いつになったら「スローガンつくらんといけんなぁ」と子どもたちが言うのか、首を長くして待っていたようです。今日、やっとその日が来ました。そして、行動に移ったら非常に速い子たちですので、試行錯誤を繰り返しながら、考えて作成していました。
 今日の昼休みに、本校恒例の色別での校庭練習を行いました。本番さながらで、校長が審査員席に座り応援合戦の通しを行います。毎年恒例(と書くと6年生に悪いのですが)で、どの色も反省点だらけの通しとなりました。一生懸命に声を出したり走ったりすることは昨年以上の出来でしたが、あまりにも見通しがもてていなかったり、完成のイメージができていなかったりするので、一生懸命さだけが空回りして、達成感を味わえるような状態ではありませんでした。(4枚目の写真)
 5時間目以降に、4~6年生の子どもたちが色別に分かれて、応援合戦の在り方について検討しました。4年生からもたくさんのアイディアが出たようです。6枚目の写真は6時間目を終えた後の色の担当教職員と6年生の様子です。何かやり切ったような表情でした。ある4年生は、「疲れたけれど、いい感じの疲れです」と言って笑顔で終礼へと向かいました。
 「やっと本気になったな」。本校の教職員は、いつもこの恒例の昼休みの校庭練習の後にはそう思うのですが、本気になったのが「教職員の熱い指導」ではなかったのか、と自問自答もあるところです。これから本校の運動会モードはよりギアアップします。

自分で考えて 自分たちで動くこと

2023-05-22 17:00:00
 今年度初めての避難訓練を実施しました。1年生にとっては、小学校での避難訓練は初めてなのですが、きっと保育園、こども園でしっかり経験し、昨年度は「上学年」としてお手本を示していたと思いますが、つい1か月前に初めて本校の探検を終えたところなので、ドキドキはしたかと思います。昨年度同様の時間での避難ができましたが、今年度は全員が「避難訓練でこんなことに気を付けよう」という目標を立てていたところが、昨年度と違うところだったと思います。目標が達成できなかった子が一人いましたが、正直に答え、次に生かそうとしているところが素敵だと思いました。
 本校の今年度の大切にしたい姿勢は、自分事として課題を見つけ、友達と協働しながら解決していこうとすることです。運動会においても、たとえ1年生であろうと求めることとしました。3枚目の写真は、3、4年生の競技練習の姿です。自分たちでスタートラインまで移動して、競技が始まるまでを練習していました。4年生の数名は、こういう時にどんなことに注意すればよいのかを、各色のメンバーに説明していました。かなり的確な指示でしたので、担当教員が言っているのだとばかり思っていましたが、今までの経験を生かして自分で考えたことを言っていたようです。
 4枚目の写真は、3年生の理科の様子です。自分たちで種を植えた植物が芽を出した様子を観察していました。「先生、これは2番目に出た葉だと思うよ。だってねぇ、色…」と細かく理由を教えてくれました。活動の指示は、しっかり見たことを絵にあらわすことだったのですが、それ以上の「分析」「予想」を立てていました。こうやって、自分事として取り組むことで、自分で考えて解決していこうとすることの楽しさを味わうことができると思います。
 5、6枚目の写真は、5年生の道徳の様子です。職業は「働きがい」で選ぶのか「お金」で選ぶのかの究極の選択をしていました。「そんなどちらか一つには選べないよ。だってね。」と苦渋の選択を求められる中、会話が進んでいました。ほとんどの子が「働きがい」を大切にしていきたいという考えでしたが、それだけでは「幸せ」にはなれないのではないかということを十分理解している子たちですので、簡単には答えが出せないのでしょう。我々大人も、日々「ワークライフバランス」の苦渋の選択をしています。また、ドリルなどに書いてある正解ばかりではありませんし、全員が同じことができるわけでもありません。案外、自分で考えたことをやってみて、「いやこれは違ったな」と修正し続けているのかもしれません。
 大人が「正解」を用意し、すべて失敗しないように、ストレスをかけないように子どもを育てることは、本当に将来必要な力かというと疑問を感じさせてくれる、そんな子どもの姿を月曜日からたくさん見ることができました。