阿用小学校


しっかり楽しんでくれてうれしかった

2022-11-29 16:08:00
 今日の2時間目に、1、2年生は生活科で「あきであそぼうまつり」を実施しました。今日は、2年生が1年生を迎えて、自分たちが作ったおもちゃで楽しんでもらう活動でした。2年生は、入念なリハーサルを何度も行っていましたが、今朝はみんなが緊張した面持ちでした。1枚目の写真のように、どこで何をするのかという最終確認していました。1年生がどんな質問をするのかも想定して答えも考えていました。2枚目から5枚目の写真はその時の様子です。最終確認までなかなか動かないおもちゃもありましたが、しっかりと動いて1年生に楽しんでもらっていました。時間が経つにつれて、1年生が困ることや楽しめることを把握していき、2年生の説明もスムーズになっていきました。励まし方も段々とうまくなっていきました。コーナーが終わると、折り紙などで作った「景品」を渡したり、一緒に遊んだりしながら、1年生が楽しむことを「楽しむ」2年生の姿が見られました。
 振り返りでは、1年生が「〇〇が楽しかった」の他には、「私たちが楽しむためにいっぱい準備してくれてうれしかった」「(1、2位の人がもらえる)メダルはもらえなかったけど、〇〇コーナーでもらった折り紙がとてもうれしかった」などという、2年生ががんばってきたことに対しての感想がありました。2年生は、1年生が喜んでくれたことにほっとしたり、うれしかったりしていました。
 この活動が終わってから2年生のある子が、「今日は疲れました。」と非常にうれしそうな表情でいっていました。きっと、子どもが喜んでくれるために精を出す大人の気分を味わっているのでしょう。1年生はこれから2年生を迎えて、自分たちが作ったおもちゃで遊んでもらいます。昨日までは、おもちゃや景品を作ることを楽しんでいましたが、イメージが膨らんだようで、保育園でも恐らくやったであろう「おみせやさん」を思い出して、遊び方の説明を考えていました。
 誰かに楽しんでもらうことはとても難しいことですが、うれしいことだということを学んでいく大切な活動だと思います。1年生は、5、6年生に学習用タブレット端末の学習アプリ「キュビナ」の使い方を教えてもらっていました。「楽しいね」と1年生は喜んでいました。5、6年生は、1年生が楽しんでいることを「楽しんで」いました。やはり、学校というのは、こうした「教える-教えてもらう」「楽しんでもらう-楽しむ」という関係がたくさんあればあるほど、よりよい「学び」を築くことができると思います。これからも大切にしていきたいです。

没頭できることは才能

2022-11-25 15:12:31
 今週の子ども達の様子で印象に残ったのは、担任が話したり直接教えたりするより、個人、またはペアやグループで集中して取り組んでいる姿を多く見たことです。1年生は、ペアで音読練習をしていました。ペアの友だちが正しく読んでいるのかを確認しながら聴いていました。読むときに字を追っていた頃が懐かしく思える風景です。3年生以上は、図工で多く見られました。自分のイメージに近づくように、今まで習った方法を駆使して、工夫を重ねながら作品に向き合っていました。いつもは、教室に入ると必ずあいさつをしてくれますが、全く気がつかない状況でした。たまに聞こえる「はぁ」というやりきった気持ちを表わす「ためいき」だけが響いていました。掃除でも多くの子どもは、黙々と担当場所がきれいになるために自分がどうすればよいかを考えて取り組んでいました。
 5枚目の写真は、2年生の生活科の風景です。今度、1年生を迎える際のシミュレーションをしていました。どのように1年生に並んでもらって、説明を聞いてもらえばよいのかを子どもたちだけで考えていました。ちなみに1年生も「これ、2年生のみんな喜んでくれるかな」といいながらおもちゃを作っていました。
 一人ひとりがやりたいことをイメージして、黙々とできなくても粘り強く取り組む、できない場合は友だちと相談する、そういった没頭することができるのは、本校の子どもの「才能」だと思います。そういうことができるので、6枚目の写真のように、一人ひとり違う献立の物を調理しようという「チャレンジ」ができると思います。「先生。私ニンジンを小さく切りすぎたから、こんなに焦げました。」失敗しても次に生かそうとする、そうしたしなやかさをもった「学び」ができる子どもたち。6年間、いいえ生まれてからずっとの「学び」の積み重ねが生かされていると感じます。

心を解放すると

2022-11-25 14:30:42
 11月24日(木)に、「小学校体育活動コーディネーター派遣事業」として、器械運動のコーディネーターに来校いただき、1、2年生はマット、3年生以上は跳び箱の学習に取り組みました。昨年度もお越しいただいているので、「器械運動の先生は、今年はいつ来られますか?」と質問をする子もいました。
 コーディネーターの方のテンポよく、何に注意して取り組めばよいのかが明確な指示のもと、子どもたちは一生懸命に取り組んでいました。今までの学習で、できる子もいれば、どこかがうまくいかないためにできない子、怖さの克服に全精力をかけている子がいました。本校の子どもたちの素敵なところは、できないのでふざけて、自分自身から逃げる子がいないことです。ある担任は、「やってなんぼだよ。やらないとできるかどうかわからないからね。」「走!まずはやってみたことが大事!」という声がけをしていました。こうした声がけどおり、子どもたちはとにかくやってみていました。やっていくうちに、本校の子どものよさが発揮されます。「〇〇ちゃん、ここは~した方がいいよ。」という学び合いが始まります。1年生も、保育園での経験を生かしてアドバイスをしています。
 器械運動は小学校の教育活動のなかで重要な「学び」のひとつだと考えます。怖さやできなさといったことに対して、自分自身が打ち克たなければいけません。その一歩は、「やってみる」ということなのです。これは、自分のことを信じることと失敗を笑わない友だちの存在がないとできません。それは、「心の解放」と言えます。
 こうした「心の解放」のもと、怖くてもできなくても取り組む(努力)していくと、いつの間にか学び合いが始まります(協力)。そして、「やってよかったな」「努力してよかったな」「友だちっていいな」という心地よさを味わうことが、次の「学び」に必ずつながっていきます。
 6枚目の写真は、4年生の子どもの図工の様子です。ひまわりの種を1つずつ、少しずつ色を変えながら塗っていっています。こんな地道な作業ができることも器械運動と同じような、「心の解放」がないとできない「学び」です。

「学び」をつくる目的意識

2022-11-22 16:46:49
 今日、2年生の教室をのぞくと「おもちゃ祭り」の準備をしていました。様々な教科等をつなげた活動です。自分が考え出したおもちゃで、1年生に楽しく遊んでもらうという活動です。作ったおもちゃの遊び方を1年生にわかるように説明するために、「まず」とか「次に」という言葉を使って文章を作っていきます。また、楽しんでもらうために、個人でどんなことを工夫するのか、学級ではどんなことをするとよいのかを考えていっています。いつ行っても、子どもたちは真剣に取り組んでいますし、優しく紹介をしてくれます。1枚目の写真の子は、手裏剣を作っていました。保育園の時から学んできた折り紙の知識と技術をふんだんに使って、折り目をきちんと入れて、重なりや不足がないようにきれいに半分にして折っていました。色の選択にもこだわりを持っていて、「レッド(赤ではないらしい)とオレンジだと、もらった人に元気がでるでしょ。」と教えてくれました。他の友だちがよってきて「手裏剣の折り方教えて。」とか「この色、〇〇ちゃんらしいなぁ。」といった会話が聞こえてきました。3枚目の写真は、作ったメダルを紹介してくれている様子です。立体的に折り紙を工夫して貼っていました。きっと1年生が喜んでくれると思います。
 3年生は国語で、「ぼくの私の好きな時間」について発表をしていました。語りかけるように、ほぼ原稿を覚えて発表をしていました。聞いている友だちの目が真剣です。恐らく、自分が一生懸命練習して発表したという苦労や達成感があるので、友だちが話す内容ばかりではなく、話すこと自体に非常に関心があるのだと思います。3年生の教室の何カ所にも書いてある、「傾聴」の姿が見られました。論理立てた話でコミュニケーションすることは大切ですが、まずはお互いの心に関心をもって話す、聴くことが大切だということを学んでいると思います。
 5枚目の写真は、4年生の総合的な学習の時間の一コマです。今までの学習の成果を学年発表で披露するようです。その原稿をみんなで読みあっていました。その際に、「これって全部覚えたいから、目をキーッてあけて読むぞ」と言いながら原稿を読んでいるところです。その後、しっかり覚えたのだと思いますが、全精力を傾けて「読む」「覚える」ということをしようとしている姿はとても素敵でした。
 6枚目の写真は、業間体育の様子です。先般蓮花寺登山レースが終わりました。全校の子どもたちは、何を目的にして走っているのでしょう。「〇〇ちゃんには負けないぞ」「〇人抜くぞ」という声が聞こえる一方、話しながら走っている子もいました。
 目的がはっきりしたとき、工夫したり苦労したりする「努力」と友だちへの思いやりや励まし、互いの学び合いなどの「協力」が見られる「学び」となりまる。さて、今日の本校の子どもたちの業間体育、「学び」にしていたのでしょうか。

つきつめて言えば・・・

2022-11-21 17:26:46
 今日3年生の教室にいくと、算数の「小数の計算」の学習を行っていました。いつも、前向きな姿勢での学びが見られますが、より一層のやる気でした。0.4+0.5を考える際に、0.1が4つと5つをたすから0.1が9つ。だから0.9になるという考えをしていくと簡単だということを見つけ出した子どもたちは、「先生!次の問題をお願いします!」と言い出します。すかさず、0.7+0.3や0.8+0.4といった繰り上がりのある計算を担任は出します。3年生は、ペアやグループで自分の考えをしっかり話せるので、少々間違えても、苦にならなくなっています。「0.1が10個だから1だよね」「えっ、ぼくは1.0にしたよ。」「どちらも0.1が10個だから間違いじゃないと思うけど、どう?」などと会話が弾んでいます。こうして、自分たちで簡単に計算できるための考え方を導き出しているので、どんな問題を出されても「挑戦」していこうとしています。写真にはないですが、隣の4年生でも32✕20✕5を32✕(20✕5)で計算した方が簡単打ということを見つけ、その方法は正しいのかを確かめる活動を行っていました。算数は、ひとまとまりとして整理することや順番を変えたり、別の表し方にしたりして、より簡単にわかりやすくするにはどうすればよいのかを考えることが多いかも知れません。5+8を丸を13個かいて正解を導いていた子が、5+5と3でと10まとまりで考えることを見つけ出したとき、「算数って、いいよね。」と味わえるようです。
 5枚目の写真は、2年生の国語、「ぼくの私のお気に入りを紹介しよう」の活動です。6枚目は、1年生の国語、「ぼくの私の好きな教科」の活動です。なぜお気に入りなのか(好きなのか)について、自分の気持ちをしっかり見つめて考えていました。そればかりならよいのですが、相手に伝わるようにしなければなりませんので、自分ばかりではなく友だちなどの他の人の気持ちも考えなくてはいけません。そうやって苦労して書いた紹介文ですので、「あぁ、なるほどね。」と言われると、自分のがんばり、自分のお気に入りや好きなものなどたくさんの「自分」を認めてもらえたことになります。国語の醍醐味ですね。
 つきつめて言えば、算数ができるとか、国語ができるというより、考え方を変えるとか深めるということを算数や国語の時間に行っているということでしょう。