阿用小学校


願いや目標をもって取り組むと・・・

2023-04-27 18:42:30
 今日の業間に、これから始める業間体育についての説明がありました。例年は、1年を通して業間にマラソンかなわとびをしていましたが、今年度は年間を通しての取り組みをやめることとしました。運動会、蓮花寺登山マラソン、縄跳び大会でよりよい自分になるために業間にマラソンやなわとびを練習するといった、目的意識をもって取り組めるようにしました。担当者は、昨年度の運動会の写真を示して、今年の運動会でどのような姿になっていたいのかを考えさせました。2枚目の写真のように、だんだんと「よりよい走りをみんなに見せたい」という気持ちが高まってきました。これから、「がんばりカード」を使って、自分の目標を達成できるように頑張っていくと思います。さらに、よりよい姿になろうと業間体育以外で走る子がいると「本物」です。
 3、4枚目の写真は、4年生の国語の様子です。今度、グループでの音読大会を開くようです。4枚目の写真のように、一人ひとりの教科書には、登場人物の気持ちや風景について予想したことがびっしりと書いてありました。さらに、「間を開ける」などという音読の方法まで書き込まれていました。「登場人物の気持ちを想像してみよう」というめあての授業はよくありますが、音読を通して、自分たちの手で登場人物の気持ちを読解により自ら「もぎ取って」いる様子がみられました。
 5枚目の写真は、次の時間に植える苗を観察している2年生の様子です。これから畑に行って植えるのですが、「これから大きくなってほしい」という願いや、「私のなすび」という親近感が芽生え、「やっぱりなすびのにおいがするなぁ」「ここに小さな葉っぱがある」などいった、いつも以上の発見が見られました。畑にすぐ植え「させる」活動がよくありますが、やはり生活科ですので、「私」と「苗」という関係性を大切にすることで、多くの気づきが生まれると思います。さらに、継続して栽培していこうという意欲にもなると思います。6枚目の写真は、4年生の音楽の様子です。1時間鍵盤ハーモニカを練習していました。私が教室に入るころには、練習を終えて片付けるところでした。しかし、担当教員の「校長先生に聞いてもらう?」という問いかけに、目をキラキラさせて再準備を始めました。なんと、1人で吹いているのではないかと思うくらい、ぴったりと息が合っていました。演奏者も担当教員も「そろった」と目を丸くしていました。「聞いてもらうと思ったら気合が入ったわ」。やはり、願いや目標があると「本物」が見えますね。
 ゴールデンウイークが近づいてきました。子どもたちは、願いや目標を持ったら、本来の力、それ以上のものを発揮します。どうぞ、先回りしたり、逐一指示を出したりしないで、子どもの願いを「熟成」させてください。大人には結構重労働となりますが。

子どもたちが創る雰囲気

2023-04-26 15:23:19
 今日の午後、3階に上がってみると、4年生、5、6年生は図工をしていました。4年生は、鏡で見た自分を描いていました。恐らく生まれてから9年間、こんなに自分の顔を長く見ることはなかったのではないでしょうか。思い通りに絵を描くこともままならなくて、少しやる気がそがれることがある子もいる中で、自分の顔を真剣に見つめることは非常に難しいことだったと思います。しかし、2時間にわたって自分の顔に真摯に向き合う様子が見られました。1~3枚目の写真は、その中でも黙々と向き合い続けていた子の様子です。
 5、6年生は、黒のマジックでまず一筆書きのように線を引き、そのあとに思い思いの色を塗っていくという図工の活動です。黒の線を好きなように引いたものの、色を塗るにあたって、その線からイメージするものが見当たらなかったり、形の違う一つ一つに色を変えることに面倒くささがあったりする活動でもあります。そのなかで、自分のイメージを最大限に膨らませて、一つ一つを丁寧に色を変えながら塗っていく子が何人もいました。実に根気のいる作業ですし、「より良い作品をつくりたい」という願いを持ち続けなければいけません。これも、自画像と一緒で、自分と向き合えないとできないことです。
 現代の子どもたちは「リセット」したり、遊ぶグループを変えたりひとりで遊ぶことにしたりできます。できないことがあっても、逃げたりごまかしたりしてもなんとなく生きていける世の中です。しかし、これから先の未来には、答えのないような問題が山のようにこの子たちには降りかかってきます。そうした中で、難しい、面倒くさい、恥ずかしいと言っていい加減にするか、真摯に向き合うかによって、これから先の「幸福度」は違う気がします。
 そうした状況で、1~5枚の写真のような子どもたちの姿は「学ぶ」力、つまり学力を身に付けていることがわかります。本校はこうした「学び」を子ども自身が自分事として取り組むことをめざしています。そのためには、6枚目のような教員の「温かさ」が必要だとも考えます。
 およそ1月経ちました。子どもが自分自身で「学び」を創る、切り拓く姿が見られるようになってきました。

いろいろなところにある「学び」

2023-04-24 17:55:01
 今日3年教室をのぞくと、学び合いの様子が見られました。じゃんけんゲームの得点の出し方について、かけ算を使ってどのようにすればよいのかをペアになって考えていました。2年生の教室は、繰り上がりのある2桁同士のたし算の筆算のやり方についての学び合いをしていました。どちらも、わかろうとする子もわかってもらいたいと思う子も、粘り強く「わからん」「ならこうやって」と話し合っていました。「わかったふり」ではなく「わからん」と言えることはとても大切な学力の一つです。わかっているほうも、わからない子に説明することで、自分の「わかり方」と計算の意味について深く理解することができますので、重要な学力となります。「わからない」と言えることこそ、学びを深くするには非常に重要であるし、「考える」ことの大切さを体感するよい経験となります。
 3枚目の写真は給食室です。片づけに来た子たちは、食器などを入れるかごや食缶をさっと棚に置いて出ていきます。その場所が自分たちの学年の置いてよい場所なのかを確認せずに「サッと」置きます。または、担任に「ここに~やっておきなさい。」と指示されてから置きます。これでは何も考えない子となり、給食に携わっている方への感謝の気持ちなど育つわけがありません。そこで、今年度は3枚目の写真のように、どのように置くのかを絵や写真を掲示して、それを見て考えて置くようにしました。なかなか途半ばです。こうした何気ない日常生活でも、写真を見て観察して、食管等を置く場所、食管の向きと写真とを比べて置く、そして確認するという一連の「学び」があることを経験してほしいと思っています。
 5枚目の写真は、1年生の鉛筆の持ち方の練習の風景です。3本(親指、人差し指、中指)をつかって、グーとパーをするのですが、なかなか頭ではわかっていても、指は言うことを聞かないようです。箸の持ち方も同じですが、指の長さがありますので、一概には言えませんが、指先を思い通りに動かすことも「学び」にとっては重要な力となります。こうしたことがしっかりできていると、6枚目の写真のように厚い方眼紙でも思い通りに切ることができます。5年生は、方眼紙を切って直方体や立方体をつくっていました。まっすぐに切れないといけませんし、切った後にきれいに折れないときれいな「箱」にはなりません。このはさみをもっている子は、体の真ん中にはさみを持ち、きれいに切れるように厚紙を移動させていました。こうした「知恵」を働かせていくことも「学力」として必要ですね。

教室をとび出しての学び

2023-04-20 17:24:54
 今日、1年生は教職員のサインをもらう活動をしていました。いじわるな校長は、「どうしてサインが欲しいの?」と1年生に聞きました。セリフにはない質問をされたので少し困っていましたが、「先生たちとお話がしたいんです。」と笑顔で応えました。ホッとした表情なのにもう少し加えて、「どの人に会いたいのかな?」というと、体育で一緒に学習をしている先生のサインが欲しいという子、新しく来られた先生とお話をしたいという子、気を遣って「校長先生」と言ってくれる子、様々でした。しっかりとした願いがあるので、勇気を振り絞ってサインをもらっていたことがよくわかりました。
 1年生が入学したのはまだ10日たらずです。しかし、3枚目の写真で1番大きな口を開けてあいさつをしているのは1年生です。遠くからでも聞こえるくらいの凛とした明るい声で「おはようございます」と言っていました。体育では、2年生とともに、汗をかきかき、ボール遊びをしていました。ボールをもって走る、止まって壁に向かって投げる、壁に当たって帰ってきたボールをとる、またボールをもって帰るというたくさんの運動があります。それを、2年生や友達がしているのをしっかり見て、楽しんでやっていました。また、昨日の1年生を迎える会のお礼を1年生全員で作って、児童玄関に掲示していました。上学年はうれしそうに眺めていました。「やっぱりうれしかったよね」と授業が始まっても話す6年生も、心が通じ合わせている証拠です。急に暑くなったり、寒くなったりして、より一層心身に負担がかかっています。そんな中で、1年生もがんばっていることがとてもうれしいです。
 3年生は、校庭の神社など学校の周りのことを地域の方に聞く探検をしました。「先生、あの神社に入れるんだよ。」と自慢していた3年生です。これから総合的な学習の時間や社会科に広げていけることを期待しています。

1年生を迎える会

2023-04-19 16:51:02
 今日の昼休みにフレンド集会として、1年生を迎える会を実施しました。6年生の6名が知恵を出し合って、各学年にお願いをしたり、司会原稿やプレゼントなどを準備をしたり、リハーサルをしたりと大忙しの中で企画・運営をしました。1年生一人ひとりのインタビューにより、好きな食べ物やどんな1年生になりたいのかを全校が知ることができました。「やさしい」「かっこいい」「何でもできる」などなりたい自分の姿を全校の前で発表する1年生がとても頼もしく思えました。
 そのあと、学年、性別を問わず全校が仲良くなれるようにゲームをしました。1年生にとって、広い体育館で大きなお兄さん、お姉さんの中で、ペアを見つけてじゃんけんをするのは、「探検」に違いありません。上学年の子たちがそんな1年生を探して「一緒にやろう」と誘う姿を見て、「この会は成功だ」と思いました。最後のじゃんけんは5年生の男の子が勝ちました。全体の雰囲気を盛り上げようと、いつも以上の大きなゼスチャーで大喜びをしました。これも「成功だ」と思えるひとこまでした。5枚目の写真は、2~5年生が6年生に「ありがとうございました」とお礼を言っている様子です。通常、6年生がお礼を言うところで終わります。6年生もそのつもりで深々と頭を下げてお礼を言った矢先の出来事で、うれしかったと思います。よくリーダーシップを育てるということは言われますが、フォロワーシップも育っていっていると思い、「成功だった」と確信しました。
 今朝、かなり多くの雨が降りました。1年生にとっても嫌な登校だったと思います。そんな中、傘の先が壊れた1年生がいました。2年生の子がすかさず、「ぼくがやってあげるよ」と傘を直してくれました。1年生にとっては羨望の的となることです。こうした積み重ねが、本当の「1年生を迎える」ということだと感じました。