阿用小学校


ふだんの くらしの しあわせ  認知症サポーター講座

2022-10-20 16:27:40
 今日の5、6時間目に5、6年生は、福祉教育の一環として「認知症サポーター講座」を受けました。社会福祉協議会と介護施設の方々を講師として来校していただきました。福祉とは、「ふだんの くらしの しあわせ」なのだということをはじめにうかがいました。子どもたちは、「お年寄りの方」「障がいのある方」のことを考えたり、対応したりすることが福祉だと考えていたようですので、より一層意欲的に話を聞こうとしていました。65才以上の方が高齢者といわれること、現在3人に1人の割合であることなどをまず知りました。
 その後、認知症の方々は、なりたくてなったわけではなく、子どもたちと同じようにうれしい、悲しい、寂しいなどという感情を持って暮らしておられるということを教わりました。だからこそ、子どもを含め私たちは、急がせたり、できないことを責めたりせずに、気持ちを尊重する必要があることが大切だということがわかったようです。3人の講師のみなさんがお話しになることを、子どもたちは「こつこつ」と音がするくらいの速さでメモをとっていました。
 活動が終わってから「私たちが学校に来て校長室に入るまで、ずっと大きくはっきりとした声であいさつをしてもらってとてもうれしかった。」と褒めていただいた後に、「こうした子どもたちの元気なあいさつって、高齢者のみなさんの生きるエネルギーになるんですよね」とおっしゃいました。「ふだんの くらしの しあわせ」の福祉は、一人ひとりの「ふだんの くらしで しっかりしていること」から始めることなのだと思いました。
 最後の写真は、ある学級の今日の宿題です。明日、1~4年生は遠足です。しっかり体調を整えるのも「宿題」でしょう。

子どもの「学び」を支える環境

2022-10-19 17:13:31
 子どもたちが没頭するほどの追究や目標に向かっての努力や協力をしています。それらは、教職員が「〇〇をしなさい」といって「取り組ませる」場合にはそういった姿はあまり見られません。教職員の直接結びつかないような「環境づくり」によって見られることが多くあります。
 1枚目は図工の作品です。どのようにして作ったのか、どう協力していったのかも表示してあるので、子どもたちはよい「学び」の姿について気づくことができます。2枚目は、国語の創作物語の作品です。ピンチの時にどうするのかを考えるお話でしたが、大人やヒーローを呼ぶ、自分で工夫して乗りこえる、ミラクルを待つと、同じ話の設定でも結論が違い、こたえは1つではないということを気づくことができます。3枚目は、子どもが大切そうに「台本」を持っている姿です。この「台本」は、担任が作成したものですが、子どもたちが劇の練習をしているうちに、子どもの言葉に変更させていますし、担任も遅くまで残って「ベスト台本」にしていっています。そうした、子どもと教員の協働作品も、よい「学び」のあらわれです。
4枚目は、来週実施する蓮花寺登山マラソンについての掲示です。1年生からのタイムの伸びが掲示してあります。それとともに、1年生だったときの写真も掲載してあります。勝ち負けではなく、自分の成長のための取組であることを心に染みこませる掲示です。
 5、6枚目の写真は、4年生の算数の授業の際の黒板です。自分たちの「?」「解決したいこと」は何か、がはっきりと明示されていること、それを明らかにするために、短い文章と図を用いていること、「もとき」といった子どもとつくった言葉で算数の用語を用いていることなど、子どもがわくわくして学んでいる子とがわかる黒板の後です。
 こうした教職員の「環境」と、一人ひとりの子どもが持っている「興味・関心」や「思考力」といった「力」が合わさって、「学び」がよりよいものになっていると思います。
 昨日、教育長の学校訪問がありました。本校の子どもと教職員との楽しそうな教育活動の姿を見ていただいたあと、教育長、統括監との話を終えた後に、感じたことを書いてみました。

新しい児童会活動

2022-10-19 16:42:28
 今日の2校時に、1、2年生は体育で、来週実施する蓮花寺登山マラソンに備えて「試走」を行いました。1年生にとっては、校庭以外のところを走る、更に山道を登って下るマラソンは初めてのことでした。2年生も、昨年のことを思い出したり、1年生に弱いところを見せられないという緊張を感じたりしていました。スタートとともに、全速力で駆け抜けていきました。何人かは、曲がりくねった道なので、どこまで走るのか不安になり、「怖い」と言ったり「疲れた」と言ったりして歩こうとする子もいました。「後すぐで折り返しだよ」という声で、必死に走り出しました。下りは、スピードがつき、逆に「止まらない!」と言いながら走っていました。ゴールに着くと、走りきったと満足げな子、本当はまだまだ走られたのになぁと後悔している子、「もう一回スタートする?」と今にも走り出しそうな子など様々でした。我々教職員としては、自ら立てた目標実現のために当日までに何かしら準備をすること、蓮花寺登山マラソンで全力を出し切ることを望んでいます。今日の活動で、それぞれがより具体的な目標が持てるとよいと思っています。
 昼休みのフレンド集会では、後期児童会による児童総会を行いました。始めと終わりのあいさつは、4年生の子がしました。こちらの方が緊張するほどでしたが、大きな声でしっかりと心に届くあいさつをすることができました。それぞれの委員会が、めあて、具体的な活動、全校児童にお願いしたいことを発表しました。全校児童は、児童会が配った資料をしっかり見ながら委員会の発表を聞いていました。そして、各委員会に質問や要望を発表していました。ある1年生の女の子は、「今日の発表を聞いて、私は〇〇をちゃんとしないといけないなと思いました。」という決意表明をしました。こうした、当事者意識をもつことが一番大切だと改めて感じました。今後、各委員会のメンバーが、しなくてはいけない仕事をこなすばかりではなく、本校をよりよい学校にするためにどんなことをするとよいのかとうきうきしながら考える姿が見られることを期待します。
 最後の写真は、1年生の算数の授業での風景です。8+5などの繰り上がりの足し算の考え方を、先日はブロックや図などを使って考えていましたが、とうとう計算カードでの「特訓」が始まったようです。1束のカードを全部言い終える時間を計るようです。身長や体重が一人ひとり違うように計算の速さも一人ひとり違います。しかし、より速く言えるようになろうと努力することは誰でもできます。「もう、はやくいえん」と落ち込んでいる子もいました。速く言えばよいといって「ずる」をすれば、後から(生涯にわたって)損をするのは自分です。「うさぎとかめ」ですよ。

学校をよくしようとする姿勢

2022-10-17 17:29:54
 今日の5時間目に、1~4年生の集会がありました。これは、今週の21日に実施する遠足の説明と縦割り班の顔あわせをするためでした。このために、4年生は先週から準備をしてきました。4年生は、陸上大会壮行式の準備から始まり、今回は1日中1~3年生を引っ張る役目を任されます。昼休みに4年教室に行くと、わかりやすく説明するためにはどうすればよいのか、誰が何を分担するのかを確認している子が数人いました。いつもなら話しかけられる「優しい」雰囲気の子たちですが、今日はピンと張り詰めていました。
 遠足で育ってほしい姿を担当教員から説明を受けた後、班のめあてを作っていました。4年生は、できるだけみんなの意見が取り入れられるように、ホワイトボードに一人ひとりの意見と聞き取りながらメモをしていました。その後、班としてどういう順番でどこに行くのかを計画を立てていました。「いつ」「どこで」「誰と」ということを紙に書いてみんなの意見が出しやすいように工夫している班もありました。いつも感じますが、その4年生の姿を鋭い眼差しで見つめている3年生の存在が、とても素敵でした。
 今朝、登校時のあいさつを久しぶりに聞きました。数日聞いていないからなのか、とても大きな声でした。じっとみていると、今まで声を出していなかった下級生たちも、5、6年生と同じような声であいさつをしていることがわかりました。5、6年生が修学旅行でいないときに、「自分たちがこの学校を守る」という気持ちをもったのでしょう。そうした責任感をもとうとする1~4年生がいるのは、5、6年生のこれまでの姿勢をみて、自分事にする素敵な心があるからだと考えます。
 5、6年生の修学旅行では、ほとんど教員の指示や注意がありませんでした。それは、今までの子どもたち自身の「トライ&エラー」の積み重ねで培われてきたものです。1~4年生も、この積み重ねをこうした活動を通して経験していってほしいと思います。

自立と協力  発見と役立ちたい気持ち

2022-10-16 11:57:40
 先週の13、14日に5、6年生は修学旅行に行っていました。広島県と島根県西部の旅の中で子どもたちは、今までの学習の成果を発揮したり、新しい「学び」を得ました。今回の修学旅行の大きなの目的のうちの一つは、平和学習でした。今まで社会科や総合的な学習の時間で学び、感じ、決意したことを、「原爆の子の像」前での平和セレモニーで宣言しました。1枚目の写真にあるように、指の先までピンとして、世界の平和を自分たちが守ることを宣言しました。周りにいた国内外の人たちにも、その意気込みは伝わり、じっと足を止めて本校のセレモニーを見入っておられる方もおられました。
 幸いなことに、平和公園、宮島、石見銀山では、ボランティアさんにガイドしていただきました。専門的なことを、わかりやすく、そして熱意あふれる言葉でお話しいただきました。事前に学んできたこともありましたが、その場所で話を聞くことが、子どもたちの「生き方」にも触れたと思います。平和公園で昼食をとっているとき、「ここには、たくさんの方が原爆で苦しみながら亡くなっているのに、ごみを捨てる人がいるんすよ。ゆるせません」と言ってごみを拾う子がいたことからもわかります。
 そして、浜田の旅館、本校旅行団を安全に導いてくださった添乗員、運転手の方にも大変お世話になりました。旅館では、「初」のオートロックの部屋で何人もフロントにご迷惑をおかけすることもありましたのに、「ぜひ、また石見の地、そして浜田市におこしください」と笑顔で送ってくださいました。また、こうやってホームページに2日間の様子をお伝えできるのも、添乗員と運転手の方々のおかげです。6名目の写真の子どもたちのお礼がその気持ちをあらわしています。
 コロナ禍のなか、ご理解をいただき、子どもたちを送り出してくださった保護者の皆様、本当にありがとうございました。
 子どもたちは、2日間で様々な方々のおかげで「学び」を広げたり深めたりできました。それは、お一人お一人の、子どもたち、社会、世界に役立ちたいという願いがあってのこと。それを子どもたちは、今後の活動の中でじっくりとかみしめていってほしいと願います。