阿用小学校


楽しんでもらってよかったです

2022-12-01 16:02:41
 先日、2年生が1年生を迎えて「まつり」を開きましたが、今日はその「お礼」として、1年生が2年生をおむかえした「1ねんせい あきまつり」を開催しました。2枚目の写真は、最後のあたりの様子ですが、それぞれのお店で1、2位の人に表彰をする場面でした。それぞれのお店が、2年生に喜んでもらえるようなメダルを作っていましたので、渡した瞬間に2年生が嬉しそうな表情をしているのをみて自分たちもうれしそうにしていました。これは、きっとこの前、自分たちが2年生にしてもらってうれしかった経験があるからこそ、実感できることだと思います。3枚目は、2年生の感想を聞いているときの姿です。どんなことに喜んでもらえたのかな、ぼく・私のお店のことを言ってくれるのかな、と「真剣な」気持ちで聞いていました。2年生が、お店で工夫していることや今まで準備してきたことをほめてくれるのでとてもうれしそうでした。4枚目の写真は、活動が終わった後の1年生の様子です。「あぁ、〇〇ちゃんが~で一緒に遊んでくれたし、喜んでくれたからよかったわ。」「あぁ、よかった。」と言いながら片づけをしていました。また、「あぁ、またやりたいなぁ。」という声もありました。これは、ただ楽しむだけではなく、「この次は~というところをもっと工夫したい。」とか、「友だちのつくったゲームを楽しみたい。」「もっと他の人に楽しんでもらいたい」という願いにつながっていったことだと思います。我々学校は、「将来、社会のために貢献しようとする」ことができる人材を育てることが究極の目的です。こうした、1年生、2年生のような活動は、おそらく保育園でも実施していたと思いますが、これがやがて、学級全員が楽しむため、よりよい生活を送れるようになるためにどうすればよいかを考え、実行する活動につながっていきますし、学校、地域へと対象が広がっていくと思います。生活科、学級活動、委員会活動、総合的な学習の時間と様々な教科などで行いますが、大切な「学び」の一つとして、我々は大切にしていきたいと思っております。
 今日から本校は人権週間です。図書館前、職員室前にも掲示があります。日ごろ、子どもたちがお互いを大切にしている、しようとしていることを、じっくりと学校全体、そして保護者、地域の皆様と考える週間にしたいと思います。人権を大切にする基盤は、先の1、2年生の活動のような「喜んでもらうことを喜ぶ」ことだと思います。

ありがとうといいましょう

2022-11-30 16:15:58
 今日の昼休みのフレンド集会で4年生が学年発表を行いました。午前中まで入念な練習やリハーサルを行っていました。音楽担当とも最終練習を行い、1枚目の写真にあるように、これまでの「御礼」とこれから一緒に頑張っていきたいという「儀式」を行っていました。
 さて前半は、総合的な学習の時間で学んだ「川と遊び 川に学ぶ」の発表でした。本校前を流れる阿用川の源流から赤川に合流するまでのこと、水道水のこと、大東町内へ水を送っていること、村のために命をなげうって堤防づくりを行った人のことなどを紹介しました。一人ひとりが語りかけるように阿用川と阿用の人たちが「人のために行ってきたこと」を話していきますので、全校の子どもたち、教職員は吸い込まれていくように話の中に入っていきました。人前で声を出すことが得意ではないですが、一人ひとり熱い思いを持っていてもなかなか表せないという状況を打破しようとこれまで頑張ってきましたので、全員が大きな声で訴えかけている姿自体が心に響いてきました。加えて、この学年のテーマでもある、「誰かのために」ということを自分たちの学びを生かして話している姿が、凛々しくもあり、たくましくもありました。
 後半は合奏での音楽発表でした。残念ながら市の音楽会が開催されなかったので、全校のみんなに聞いてもらいたいという思いで練習をしてきました。「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」は、まず音符通りに弾く、たたくことができるようにすることが難しい曲です。さらに、できるようになるとどんどんテンポが速くなっていくように作られているのではないかと思われるような曲です。ずいぶん前から練習してきましたが、音符通りにできるようになるために必死に練習していけばいくほど、みんなで合わせるのが難しくなっていきます。自分の担当の楽器がうまくできたと喜ぶ子がいれば、全体ではできていないと不満を持つ子もいました。ですから、業間も昼休みも練習したい子、もう音楽からいったん離れたい子がいました。そうしたことを乗り越えて、今日の演奏を行いました。
 本校恒例の全校での振り返りでも、4年生の一生懸命練習してきた「努力」をほめたり、憧れたりする感想がたくさん出ました。また、阿用川、阿用の地域が改めて好きになったという感想もありました。4年生の子どもたちは、総合的な学習の時間や音楽で学んだことを発表することを通して、「人のために何かすることは大切」「努力することのよさ」「恥ずかしくても難しくてもみんなで頑張れば乗り越えられる」といった社会人になって重要なことを訴えたと思います。

しっかり楽しんでくれてうれしかった

2022-11-29 16:08:00
 今日の2時間目に、1、2年生は生活科で「あきであそぼうまつり」を実施しました。今日は、2年生が1年生を迎えて、自分たちが作ったおもちゃで楽しんでもらう活動でした。2年生は、入念なリハーサルを何度も行っていましたが、今朝はみんなが緊張した面持ちでした。1枚目の写真のように、どこで何をするのかという最終確認していました。1年生がどんな質問をするのかも想定して答えも考えていました。2枚目から5枚目の写真はその時の様子です。最終確認までなかなか動かないおもちゃもありましたが、しっかりと動いて1年生に楽しんでもらっていました。時間が経つにつれて、1年生が困ることや楽しめることを把握していき、2年生の説明もスムーズになっていきました。励まし方も段々とうまくなっていきました。コーナーが終わると、折り紙などで作った「景品」を渡したり、一緒に遊んだりしながら、1年生が楽しむことを「楽しむ」2年生の姿が見られました。
 振り返りでは、1年生が「〇〇が楽しかった」の他には、「私たちが楽しむためにいっぱい準備してくれてうれしかった」「(1、2位の人がもらえる)メダルはもらえなかったけど、〇〇コーナーでもらった折り紙がとてもうれしかった」などという、2年生ががんばってきたことに対しての感想がありました。2年生は、1年生が喜んでくれたことにほっとしたり、うれしかったりしていました。
 この活動が終わってから2年生のある子が、「今日は疲れました。」と非常にうれしそうな表情でいっていました。きっと、子どもが喜んでくれるために精を出す大人の気分を味わっているのでしょう。1年生はこれから2年生を迎えて、自分たちが作ったおもちゃで遊んでもらいます。昨日までは、おもちゃや景品を作ることを楽しんでいましたが、イメージが膨らんだようで、保育園でも恐らくやったであろう「おみせやさん」を思い出して、遊び方の説明を考えていました。
 誰かに楽しんでもらうことはとても難しいことですが、うれしいことだということを学んでいく大切な活動だと思います。1年生は、5、6年生に学習用タブレット端末の学習アプリ「キュビナ」の使い方を教えてもらっていました。「楽しいね」と1年生は喜んでいました。5、6年生は、1年生が楽しんでいることを「楽しんで」いました。やはり、学校というのは、こうした「教える-教えてもらう」「楽しんでもらう-楽しむ」という関係がたくさんあればあるほど、よりよい「学び」を築くことができると思います。これからも大切にしていきたいです。

没頭できることは才能

2022-11-25 15:12:31
 今週の子ども達の様子で印象に残ったのは、担任が話したり直接教えたりするより、個人、またはペアやグループで集中して取り組んでいる姿を多く見たことです。1年生は、ペアで音読練習をしていました。ペアの友だちが正しく読んでいるのかを確認しながら聴いていました。読むときに字を追っていた頃が懐かしく思える風景です。3年生以上は、図工で多く見られました。自分のイメージに近づくように、今まで習った方法を駆使して、工夫を重ねながら作品に向き合っていました。いつもは、教室に入ると必ずあいさつをしてくれますが、全く気がつかない状況でした。たまに聞こえる「はぁ」というやりきった気持ちを表わす「ためいき」だけが響いていました。掃除でも多くの子どもは、黙々と担当場所がきれいになるために自分がどうすればよいかを考えて取り組んでいました。
 5枚目の写真は、2年生の生活科の風景です。今度、1年生を迎える際のシミュレーションをしていました。どのように1年生に並んでもらって、説明を聞いてもらえばよいのかを子どもたちだけで考えていました。ちなみに1年生も「これ、2年生のみんな喜んでくれるかな」といいながらおもちゃを作っていました。
 一人ひとりがやりたいことをイメージして、黙々とできなくても粘り強く取り組む、できない場合は友だちと相談する、そういった没頭することができるのは、本校の子どもの「才能」だと思います。そういうことができるので、6枚目の写真のように、一人ひとり違う献立の物を調理しようという「チャレンジ」ができると思います。「先生。私ニンジンを小さく切りすぎたから、こんなに焦げました。」失敗しても次に生かそうとする、そうしたしなやかさをもった「学び」ができる子どもたち。6年間、いいえ生まれてからずっとの「学び」の積み重ねが生かされていると感じます。

心を解放すると

2022-11-25 14:30:42
 11月24日(木)に、「小学校体育活動コーディネーター派遣事業」として、器械運動のコーディネーターに来校いただき、1、2年生はマット、3年生以上は跳び箱の学習に取り組みました。昨年度もお越しいただいているので、「器械運動の先生は、今年はいつ来られますか?」と質問をする子もいました。
 コーディネーターの方のテンポよく、何に注意して取り組めばよいのかが明確な指示のもと、子どもたちは一生懸命に取り組んでいました。今までの学習で、できる子もいれば、どこかがうまくいかないためにできない子、怖さの克服に全精力をかけている子がいました。本校の子どもたちの素敵なところは、できないのでふざけて、自分自身から逃げる子がいないことです。ある担任は、「やってなんぼだよ。やらないとできるかどうかわからないからね。」「走!まずはやってみたことが大事!」という声がけをしていました。こうした声がけどおり、子どもたちはとにかくやってみていました。やっていくうちに、本校の子どものよさが発揮されます。「〇〇ちゃん、ここは~した方がいいよ。」という学び合いが始まります。1年生も、保育園での経験を生かしてアドバイスをしています。
 器械運動は小学校の教育活動のなかで重要な「学び」のひとつだと考えます。怖さやできなさといったことに対して、自分自身が打ち克たなければいけません。その一歩は、「やってみる」ということなのです。これは、自分のことを信じることと失敗を笑わない友だちの存在がないとできません。それは、「心の解放」と言えます。
 こうした「心の解放」のもと、怖くてもできなくても取り組む(努力)していくと、いつの間にか学び合いが始まります(協力)。そして、「やってよかったな」「努力してよかったな」「友だちっていいな」という心地よさを味わうことが、次の「学び」に必ずつながっていきます。
 6枚目の写真は、4年生の子どもの図工の様子です。ひまわりの種を1つずつ、少しずつ色を変えながら塗っていっています。こんな地道な作業ができることも器械運動と同じような、「心の解放」がないとできない「学び」です。