阿用小学校


「学び」をつくる目的意識

2022-11-22 16:46:49
 今日、2年生の教室をのぞくと「おもちゃ祭り」の準備をしていました。様々な教科等をつなげた活動です。自分が考え出したおもちゃで、1年生に楽しく遊んでもらうという活動です。作ったおもちゃの遊び方を1年生にわかるように説明するために、「まず」とか「次に」という言葉を使って文章を作っていきます。また、楽しんでもらうために、個人でどんなことを工夫するのか、学級ではどんなことをするとよいのかを考えていっています。いつ行っても、子どもたちは真剣に取り組んでいますし、優しく紹介をしてくれます。1枚目の写真の子は、手裏剣を作っていました。保育園の時から学んできた折り紙の知識と技術をふんだんに使って、折り目をきちんと入れて、重なりや不足がないようにきれいに半分にして折っていました。色の選択にもこだわりを持っていて、「レッド(赤ではないらしい)とオレンジだと、もらった人に元気がでるでしょ。」と教えてくれました。他の友だちがよってきて「手裏剣の折り方教えて。」とか「この色、〇〇ちゃんらしいなぁ。」といった会話が聞こえてきました。3枚目の写真は、作ったメダルを紹介してくれている様子です。立体的に折り紙を工夫して貼っていました。きっと1年生が喜んでくれると思います。
 3年生は国語で、「ぼくの私の好きな時間」について発表をしていました。語りかけるように、ほぼ原稿を覚えて発表をしていました。聞いている友だちの目が真剣です。恐らく、自分が一生懸命練習して発表したという苦労や達成感があるので、友だちが話す内容ばかりではなく、話すこと自体に非常に関心があるのだと思います。3年生の教室の何カ所にも書いてある、「傾聴」の姿が見られました。論理立てた話でコミュニケーションすることは大切ですが、まずはお互いの心に関心をもって話す、聴くことが大切だということを学んでいると思います。
 5枚目の写真は、4年生の総合的な学習の時間の一コマです。今までの学習の成果を学年発表で披露するようです。その原稿をみんなで読みあっていました。その際に、「これって全部覚えたいから、目をキーッてあけて読むぞ」と言いながら原稿を読んでいるところです。その後、しっかり覚えたのだと思いますが、全精力を傾けて「読む」「覚える」ということをしようとしている姿はとても素敵でした。
 6枚目の写真は、業間体育の様子です。先般蓮花寺登山レースが終わりました。全校の子どもたちは、何を目的にして走っているのでしょう。「〇〇ちゃんには負けないぞ」「〇人抜くぞ」という声が聞こえる一方、話しながら走っている子もいました。
 目的がはっきりしたとき、工夫したり苦労したりする「努力」と友だちへの思いやりや励まし、互いの学び合いなどの「協力」が見られる「学び」となりまる。さて、今日の本校の子どもたちの業間体育、「学び」にしていたのでしょうか。

つきつめて言えば・・・

2022-11-21 17:26:46
 今日3年生の教室にいくと、算数の「小数の計算」の学習を行っていました。いつも、前向きな姿勢での学びが見られますが、より一層のやる気でした。0.4+0.5を考える際に、0.1が4つと5つをたすから0.1が9つ。だから0.9になるという考えをしていくと簡単だということを見つけ出した子どもたちは、「先生!次の問題をお願いします!」と言い出します。すかさず、0.7+0.3や0.8+0.4といった繰り上がりのある計算を担任は出します。3年生は、ペアやグループで自分の考えをしっかり話せるので、少々間違えても、苦にならなくなっています。「0.1が10個だから1だよね」「えっ、ぼくは1.0にしたよ。」「どちらも0.1が10個だから間違いじゃないと思うけど、どう?」などと会話が弾んでいます。こうして、自分たちで簡単に計算できるための考え方を導き出しているので、どんな問題を出されても「挑戦」していこうとしています。写真にはないですが、隣の4年生でも32✕20✕5を32✕(20✕5)で計算した方が簡単打ということを見つけ、その方法は正しいのかを確かめる活動を行っていました。算数は、ひとまとまりとして整理することや順番を変えたり、別の表し方にしたりして、より簡単にわかりやすくするにはどうすればよいのかを考えることが多いかも知れません。5+8を丸を13個かいて正解を導いていた子が、5+5と3でと10まとまりで考えることを見つけ出したとき、「算数って、いいよね。」と味わえるようです。
 5枚目の写真は、2年生の国語、「ぼくの私のお気に入りを紹介しよう」の活動です。6枚目は、1年生の国語、「ぼくの私の好きな教科」の活動です。なぜお気に入りなのか(好きなのか)について、自分の気持ちをしっかり見つめて考えていました。そればかりならよいのですが、相手に伝わるようにしなければなりませんので、自分ばかりではなく友だちなどの他の人の気持ちも考えなくてはいけません。そうやって苦労して書いた紹介文ですので、「あぁ、なるほどね。」と言われると、自分のがんばり、自分のお気に入りや好きなものなどたくさんの「自分」を認めてもらえたことになります。国語の醍醐味ですね。
 つきつめて言えば、算数ができるとか、国語ができるというより、考え方を変えるとか深めるということを算数や国語の時間に行っているということでしょう。

全校おにごっこ 思い切り楽しんで遊ぶこと

2022-11-18 17:20:59
 11月18日に、健康委員会が企画した「全校おにごっこ」が昼休みに実施されました。健康委員会のメンバーは、校長室に入ってきて「今日は、全校の体力づくりのためにおにごっこをしますので、ぜひ校長先生も参加してください。」と「お誘い」にきてくれました。いわゆる「助け鬼」というおにごっこで、健康委員会が鬼で(帽子を赤にしています)、残念ながら鬼にタッチされた人は「休憩所」で、鬼ではない人に助けてもらうまでずっと休憩していなければいけません。範囲は校庭ですので、追いかける方も逃げる方も汗だくで走っていました。
 教職員もはじめは、子ども顔負けで逃げ回っていましたが、いくら体力があるとは言え、委員会の子どもたちの本気には負けてしまいました。時間が経つにつれ、「どうしてぼくばかりタッチされるの!」「鬼は、『休憩所』の守りをしないっていったよね。」、「タッチしたよ」「してないよ」などという、発言が聞こえてくるようになりました。遊びとは言え、本気だから出てくる発言だと思います。全員が楽しむためには、こうした発言をどう考えるのかが大切になってきます。
 本来、子どもの遊びは、とてもシビアなものです。足が速かったり、ステップが軽やかだったりする子は捕まえられないというのがおにごっこですから、鬼にタッチされる人とされない人に分かれてしまいます。そして、鬼は、童話にある「泣いた赤鬼」にあるように「来たら逃げる」存在ですから、どうしても嫌がられるものです。そうした、当たり前の中で、全員が楽しめるようにするために我々の先輩たちは、様々なルールを作っていったのだと思います。また、そのルールを少しいい加減にすることも許したり許さなかったりする、「いいあんばい」を作り出していったのだと思います。近年、子どもが少なくなったこと、いわゆるテレビゲームが子どもの遊びの中心になったことなどから、こういった、楽しむために子どもたちが作り上げていく、大切な遊びの中の「学び」の経験が少なくなってきたと感じています。本校の子どもたちが、この後どのように「挑戦」していくのか、とても楽しみです。5枚目の写真は、5年生の社会科「自動車ができるまで」の様子です。2種類の車を、自分たちで色を塗ったり、切り取ったりして作っていく「シミュレーション」を行っていました。切る、色塗り、合体という作業を分業で行っていました。「校長先生、これは遊びではありません。どうやったら、速く、正確に車が作られるのかを考える活動です。」と作業中の子が教えてくれました。「遊び」の中に、我々人間が築いてきた「学び」が隠されていることを言い表した言葉でした。
 6枚目の写真は、6年生が行った、中学校区内の小学校4校の6年生が集まって行った交流会の風景です。レクリエーションや中学校の先生による授業体験などを行いました。初めてお話しをする子がたくさんでしたが、持ち前の明るさや真面目さ、粘り強さで7名の6年生は楽しい時間を過ごしていました。

課題解決の学びはいつもやっています

2022-11-17 18:20:24
 本日は、「歯・口の健康づくり推進事業」研究発表会を開催しました。子どもたちとの2年間の取組を市内の養護教諭のみなさん、県内の歯科医など多数の方に見ていただきました。全校の代表として、5、6年生が授業を公開しました。2枚目の写真にあるように、多くの皆様に見ていただき、緊張するかと思いきや、参会者のみなさんに「こんにちは」と大きくて明るい声を発していました。その後も終始、いつもの真剣に、楽しく授業に没頭していました。
 8020運動に少しでも近づくために先週のところで歯みがきの目標を立てた5、6年生です。4枚目の写真にある、「自分の歯みがきの様子」の動画視聴によって目標が達成できていないのではないかと気づくこどもが多くいました。10本歯科残っていない歯の写真を目の当たりにしている子どもたちは、「だめだ!どうにかしないと」と切実な思いをもって「目標が一生続けられる方法を考えよう」というねらいを子どもたちで設定して考え始めました。なぜ続けられないのかを、個人、ペア、グループで話し合っていきました。「ゲームがやめられない」「ついざつになってしまう」「てきとうになってしまう」とできない原因は次々と挙げられていきました。「できた理由」を先に挙げていましたが、「できない理由」が圧倒的に多いことに気付いていきます。その後、自分だけでは解決できないので、できない理由をできるようにする方法を学級全体で考えていきました。「みんなで考えることが大事だよ。そうしたらみんな正解だから。」という担任の励ましのもと、「立てた目標を貼っておく」「気合いをいれる」「ゲームをやめる」(すかさず、「一生ゲームをやめるのはむりじゃない?」と心配の声が聞こえました。)「おうちの人に見てもらう」「鏡でチェックする」など様々な打開策が出てきました。最後に、目標を一生続けるための方法を自分なりに決めました。
 授業が終わって、参会されたみなさんから「こんなに自分のこととして考えて、よりよくしていこうと自分たちで考えるにはどうすればよいのか」など、子ども自身が課題解決をしていく姿に対してのよい評価をいただきました。すると、担任は、「いつも課題解決の学びは、やっています」と返答しました。
 大げさなように聞こえますが、本校の日々の教育活動の一端を見ていただいたと、教職員一同が思っています。参会者のみなさんから、「子どもたちの前向きなあいさつ、授業での姿勢、取組の姿を見させてもらって、元気をもらいました」というお褒めの言葉をいただきました。今回は13人の5、6年生が見てもらいましたが、どの学級を見てもらっても、同じような感想をいただけると思っております。
 1~4年生のみなさん、5、6年生、いつも通りよくがんばりましたよ。

全校で取り組んでいるという実感

2022-11-16 17:33:15
 1枚目の写真は、4年生が自分たちで考えて作った「ウエルカムボード」です。今回の歯と口の健康づくりに関する研究発表会に参加いただく方に対しての「おもてなし」の気持ちを表わしています。体育館には、今年度までの2年間に取り組んだ姿をまとめた物を掲示しました。これまでの、子どもの生き生きした姿とそこで話された会話などを表わしたものです。今回の発表会では、こうした子どもの姿をもとに、本校の取組について理解していただきたいと思っています。
 4枚目の写真は、大掃除前の風景です。研究の担当者が、今回の研究発表会の目的と、そのために大掃除を行うこと、一人ひとりが研究発表会の主役であることを話しているところです。1年生の子どもは、担当の「一生懸命掃除をしていきましょう」という放送での声がけに、凜とした声で「はい」と返事をしていました。そして、いつも以上に張り切って掃除を行っていました。
 5枚目の写真は、体育館の準備をしている4年生の姿です。一通り準備が終わった後の風景ですが、担当が指示したわけではありませんが、一脚ずつ椅子をきれいに並んでいるのかを確認しています。自分で仕事を見つけて、責任を持って取り組む姿が見られて、とてもうれしかったです。
 最後の写真は一斉下校の風景です。代表の子どもは、「学校のために何かをするということはとても気持ちがよいことだと思った。みんなもやっていきましょう。」という1日の振り返りをしました。我々教職員は、こういう振り返りと、それに対して精一杯の「はい」という返事をする子どもたちの「学び」の成長を目の当たりにしました。