阿用小学校


心を込めると その先にみえるもの

2023-03-14 16:48:28
 今日3回目の卒業式練習をしました。1枚目の写真をアップできないのが残念ですが、卒業生に向けて在校生が真剣な目をして呼びかけや歌を歌うようになりました。担当をはじめ教職員たちは、卒業式練習でよく使われる「姿勢を整えなさい」「大きな声をだしないさい」という「しなさい」指導は一切していません。ただ「どんな会にしたいですか」と言って子どもたちの願いを確認することを重点的に行っているだけです。2枚目の写真で横を向いている子が数人います。これは、上学年があまりにうまくて顔を向けずにはいられなくなったようです。「こんな上学年になりたい」という願いがあふれています。3枚目の写真は、歌を歌っているときの「指」です。「とどけ6年生に!」と言わんばかりの姿勢で歌っていました。
 4枚目の写真は6年生の卒業文集です。「私たちが、感謝の気持ちをたくさん込めて作りました。だからずっと大切にしてください。」ととても素敵な笑顔で渡してくれました。読ませてもらいましたが、感謝していること、今までの思い出、将来の夢、6年間で学んだことがふんだんに書かれていました。ある子が書いていましたが、この文集は、この子たちの6年間そのものだと感じました。5枚目の写真は、その文集を交流センターにもっていきました。卒業式にはお越しいただけないので、今までお世話になったことのお礼を言いました。夢をしっかりもって、中学校では部活動に学習にがんばってほしいと言っていただきました。また、あと6年で成人になるという心構えをもつことが大切だとも教えていただきました。そうした言葉をいただくと、地域全体で育ててもらっていることを改めて痛感します。
 最後の写真は、給食の食管等を片付ける風景です。先日から、給食センターの方へ1年間の感謝の気持ちを「形」で表そうと、食管やお盆、食器などを来た時よりきれいにする取り組みを始めました。1週間になりますが、きれいになってきているようです。これも、心を込めた先にみえた、子どもたちのよさにつながっていきそうです。

新しいスタートに向けて

2023-03-13 18:15:15
 今日から、来年度に向けて「新しい」班長さんが率いる登校班が登下校をすることとなりました。先週までと変わらない通学路ですが、班長、副班長にとっては「真新しい」と感じたのかもしれません。ある「新」班長さんは、「あぁ、緊張した」とつぶやいていました。こうして新旧が変わることで、今年度の6年生の苦労や工夫に気づくのでしょう。もう1か月もしないうちに、6人の新入生が加わります。それまでのところで、安心・安全な登校班をめざして、班全体で頑張っていってほしいと願っています。
 今日の3時間目には、2回目の卒業式練習がありました。月曜日ということもあって、表情が硬かったり疲れが見えたりする子もいました。しかし、4枚目の写真のように、うまく4、5年生が引っ張って、よりよい卒業式にして6年生に感謝の気持ちを伝えようという気持ちが体育館に広がっていき始めました。すると、曲がった背中や開いた足が段々と整えられていきます。がんばっている姿がうれしくて「さっきよりずっと良い表情になったね」と練習中にかかわらず話しかけてしまいました。それでより一層「ピン」。やはり、がんばっているところをほめられるとより一層よい「自分」になろうとチャレンジしていくのだと感じました。5枚目の写真は、最後に行った振り返りです。自分のめあてについてどんなことをがんばったのかを、ペアに真剣に話していました。一人ひとりで卒業式をつくっている雰囲気が生まれてきました。
 6枚目の写真は、2年生の様子です。学年の終わりのまとめの会の準備をしていました。とても忙しそうにしていました。次のスタートを切るための準備ですね。

響きあうことの「心地よさ」を味わう

2023-03-10 16:16:10
 今日の朝自習は、1、2年生、3~6年生に分かれて卒業式で歌う曲の歌唱練習を行いました。写真1、2枚目は3年生以上の練習の風景です。各学年で朝自習や音楽の時間を使って練習してきました。昨日紹介した5年生にとっても、練習の成果が試される場となりました。始まると、5年生が昨日は、曇りがちだったのに今日は「よしよし」という表情をしていました。3、4年生は、アルトの旋律が聞こえてきて、「ハーモニー」を感じて、心地よさそうに歌っていました。繰り返すごとに、心地よさが増すのか、より一層きれいな歌声になってきました。歌声の響きあう体育館には、朝からとても温かい雰囲気ができていましたので、職員室にいた他の教職員が思わず聞きに来るくらいでした。
 3枚目の写真は、1年生の国語のペアでの音読の様子です。段落ごとに、交互に読みあっていました。これは、意外と難しいことです。声を出して読むほうよりも、目で文字を追いながら友達の読んでいる文章を聴く、そして友達が読み終わった瞬間に自分が読み始めるという作業です。宿題等で、音読をご家庭で聞いてもらったりしていると思います。そこで身に付けたことを、ペアである2人がうまくできると「心地よさ」を味わうことができます。
 5、6枚目の写真は、4年生の理科の学習の様子です。「モーターが速く回したい」という願いのもと、乾電池を1個から2個の「並列つなぎ」「直列つなぎ」にするとモーターは速く動くようになるのか予想を立てていました。全員が、どちらのつなぎ方も乾電池が2個になるのだから、「当然」速くなるに違いないという予想を立てました。実験後、その「当然」が成り立たないことに疑問を感じた子どもたちは「なぜ直列だけ速く動くのか」を考えていました。6枚目の写真は、「直列つなぎ」が速くなる理由を体の生理現象を例に説明していました。子どもたちはなんとなくわかったようで、「うんうん」と言っていましたが、一人の女の子が「わからん」とつぶやきました。我にかえったように、ほかの子たちも「そうだ、わかるようでわからないな。」と言い出しました。この後、様々な子たちが説明をしていったようです。「疑問」と「わかりたい気持ち」と「~ではないのかという予想による説明」との攻防戦への「心地よさ」を感じていました。
 やはり、こうした様々な「響きあい」が見られるのが、学校ならではだと思います。6年生にとっては、こうしたことを小学校で味わえるのはあと1週間限りとなりました。だからこそ、より一層大切にしたいものです。

願いをもって取り組むと

2023-03-09 17:36:19
  写真にはないですが、最近朝自習の際に体育館からきれいな歌声や呼びかけが聞こえてきます。こっそり行ってみると、子どもたちだけで卒業式の練習をしていました。「もう一回やってみよう。少しずつうまくなっているけれど、、、」と言いながら、練習を続けていました。全校合唱では在校生唯一の「アルト」の担当を任された5年生は、次の最高学年になるプライドもあるので、真剣みが増しています。このような、「自分たちで」という姿が最近多く見られます。
 1枚目の写真は、4年生の書写の教科書です。今年度最後の題材をよりよく書こうと、担当教諭が指示を出す前から自分が気を付けなければいけないことを書き込んでいました。自分の願いをしっかり書き込んでいました。
 2枚目の写真は、3年生の理科の実験の様子です。釘が磁石の性質になることを確かめる実験です。この前から、磁石がどんなものにくっつくのかなど、磁石の性質に興味津々である3年生の子どもたちは、我先に見たいのですが、全員が見れているのかを気にしながら、間隔を開けて見入っていました。
 3、4枚目の写真は、2年生の図工の様子です。紙粘土で、磁石のついたマスコットをつくっていました。3枚目の子は、魚をつくったのですが、動きがあることや、目や口をリアルにすることなどこだわったところをとても分かりやすく説明してくれました。4枚目の写真の子は、お気に入りの色を何度も試しながら作って塗っていました。イメージ通りのものをつくるために工夫したり、工夫したことをわかりやすく説明したりすることができたのは、はじめにあった「〇〇が作りたい」という強い願いがあったからだと思います。
 3、4年生は、体育で「王様しっぽとり」という鬼ごっこのゲーム遊びをしていました。全員が楽しめるために、ルールや作戦を自分たちで考えていく活動です。「全員が楽しめるために」という願いのもと、全員で知恵を絞りますので、「楽しさ」を創り出すという喜びや達成感がもてるようです。終わった後には、全員が真っ赤な顔をして、「はぁはぁ」言いながら廊下を歩いていました。
 願いを実現していく活動が、学びに向かう力ばかりではなく、そのほかの資質・能力を育成することを教えてくれる1日の活動でした。

様々な感覚や力を総動員する学び

2023-03-08 17:31:53
 今日2年生の教室に入ってみると、立方体をモール等を使って作っていました。同じ長さの辺が何本ずつあるのか、同じ形の面が何枚ずつあるのかを実感するための活動でした。大きな面を2つ作って短い4つの辺でつなぐ方法をとる方が簡単なのですが、それ以外の方法で作ろうとして悪戦苦闘する場面もありました。こうして、うまくできないことで、指を中心とした様々な感覚を働かせて「立方体」について分析したり、理解したりしていくと思います。
 1年生は、図工で紙粘土でイメージしたことを形にする活動をしていました。いつも使っている油粘土と違う感触で、伸びやすく形成もしやすいです。そういった「違い」を感じ取って、「この粘土なら」と作りたいもののイメージを膨らませます。保育園でも、様々な素材に出会ってイメージを膨らませた遊びを創り出していたので、どんどんと作りたいものを考えていました。「こんなに伸びるから、ラーメンだな。つるつるしているよ。」「こんなにふわふわしているから、マシュマロだよ」。ここでも指を中心とした様々な感覚を最大限に生かして、試行錯誤や工夫している姿が見られました。
 5枚目の写真は、3年生の外国語活動の時の様子です。英語で話されている物語を聞いています。すると、子どもたちは前後の話や教科書の絵、英語での話し方(スピード、声の明るさなど)を総動員して、意味を考えていきます。3年生ですから、そんなにたくさんの英語を知っているわけではありませんが、「恐らく、~じゃないのかな」と想像していきます。今までの経験、目、耳、わかっている内容を比較、総合など関連付けなど、様々な方法を駆使して意味を考えていました。
 6枚目は、12月に実施した県学力調査の返却の様子です。今後何をすればよいのかを考えるために、返却された用紙に記載してある表やグラフの読み方の説明を担任がしていました。「ぼくは算数の〇〇は得意なんだけどな。でも国語は無理!」という子がいました。さて、そう言い切れるでしょうか。先に紹介した1~3年生のように、様々な感覚や力を総動員すれば、たくさんのことを考えたり、わかったりすることができるんですよ。