阿用小学校


研究発表会まであとわずか

2022-11-14 17:00:00
 本校は昨年度より、歯と口の健康づくりについて研究を行っております。詳細についてはまたの機会に紹介しますが、研究発表会を開催し、養護教諭や歯科医の皆様に本校の取組や授業を見ていただきます。2年間の取組をぎゅっと凝縮して紹介することは難しいですが、写真のように子どもたちが今まで取り組んできたことを掲示等も使ってお知らせします。
 4枚目の写真のように、「やるからやりきるへ」をモットーに教職員も一丸となって取り組んでおります。本校の子どもたちの学びを「歯と口の健康づくり」を通して、より多くの皆様にお知らせしたいというのが我々教職員の一番の願いです。
今週、2回にわたって下校時間を変更させていただき、ご迷惑をおかけします。どうぞよろしくお願いいたします。
 3時間目に1年生教室に行くと、国語で調べ学習をしていました。図鑑を見ながら、大切なところをワークシートに写していました。少し前まで、「やのカタカナは・・・」といっていた子どもたちが、自分の調べたいことを見つけて書いていました。何か感慨深いものがありました。保育所や幼稚園などでは、「年長さん、後もう少しで小学生だよ」と言われる時期ですから、当然といわれればそれまでですが、新しく深い学びの形が見られました。
 本校の2本の大銀杏。毎日風により、玄関前の庭が黄色くなるくらい、落ち葉が広がっています。校務技師、高学年担任が毎日きれいにはいています。はいた矢先から、黄色くなっています。6枚目の写真のように、落ち葉の山ができていますが、昼に集めた数個の山の内の1つです。子どもたちは、「うわーっ、きれい」といってさわって、葉っぱの感触を楽しんでいました。
 

整えること 

2022-11-11 17:00:00
 先日からお伝えしている4年生の国語の「物語」が完成したようです。完成した子から友だちの作品を読んで感想を書いていました。一人ひとりの作品を静かに、真剣に読んでいました。これまでの期間、担任のアドバイスも受けながら、より良い作品づくりをしてきた「仲間」「同士」ですから、友だちの苦労もよくわかるのでしょう、宝物を扱うように大切にして読んでいました。1年生は、生活科の学習で、それぞれが集めてきた木の実でリースを作っていました。「この栗は〇〇ちゃんが拾ってきたんだよ。これは~さん。」などと木の実を紹介する子、「ここ見て見て!きれいでしょ」と工夫しているところを紹介する子、「ここにはね、サラダが入っているんだよ。これはね、~が入った料理。」とストーリーを作っている子とを紹介する子、一人ひとりが自分らしさをアピールしていました。保育所等でも作っていたと思いますので、恐らく「バージョンアップ」したものとなっていると思います。
 2年生の算数は、かけ算の学習です。5の段、2の段に次ぐ3の段でした。5の段は時計、2の段は1つ飛ばしなど自分たちできまりを見つけてきましたので、「今日はどんなきまりが見つかるのか」と楽しみにしながら授業に挑んでいました。その中での一コマが3枚目の写真です。とてもうまくものさしを使って、めあてを線で囲む作業をしています。はやる気持ちを抑えてきれいに線を引いていました。その後、この子はきまりを見つけて、結局3✕10までの答えを導いていました。4年生の算数では、=(イコール)を縦にそろえて書くと計算間違いが起きにくいし、自分の考えがわかりやすくなるということを学びました。すると、子どもたちは少し大人になって気分で、式を書いていました。すかさず、「イコールをきれいに書くと、もっとわかりやすくなるよ。」との担任の一声に、「そんな、どれも同じでしょ。」と反応していました。「2本の線がばらばらの方向を向いていたり、とても離れていたり・・・。そんなことはありませんか。」と担任が黒板に例を書くと、なぜかノートを消す音がし始めました。より一層整った式になりそうです。5、6年生は総合的な学習の時間で行ってきた「平和学習」で学んできたことを、学習用タブレット端末を使って「平和-戦争」「過去-現在」という視点をx軸とy軸で可視化して整理していました。今までのノートを読みながら、「当たり前の生活」はどのあたりに記せばよいのかと考えていました。学んだことを、自分の心や脳の中の引き出しから引っ張り出していました。これを、友だち同士で見合うことで、自分の考えを広げたり深めたりできると思います。
 このように整えていくことで、考えたり計算したり表わしたりすることがより一層簡単・明快になり、より深い学びへとつながっていくことを味わっています。こうしたことができる基盤として大切なことは、6枚目の写真のように持ち物をきれいに整頓することだと思っております。

没頭することができる「スポンジ」の心

2022-11-10 17:00:00
 先週の11月1日に、低学年、中学年、高学年の3つに分かれて、ストーリーテリングを実施しました。「おはなしの森」の方にお越しいただき、それぞれの発達に応じたお話をしていただきました。写真を見ていただいておわかりのように、子どもたちはしっかりと話の中に入っています。驚く、怖がる、真剣に考えるなど話の中に入っていないと感じられない感情にどっぷりつかっていました。本校の素敵なところは高学年までがそういった姿が見られるということです。その後には、紹介していただいた本を積極的に見入っている姿も見られました。残念ながら、本校の子どもの家庭での読書の時間は少ない現状が続いておりますが、本の内容にしっかり入り込める、没頭する力や姿勢が養われていることがよく分かる一コマでした。
 没頭する力や姿勢は、社会的な課題に対しても「自分事」として捉える力似もつながります。4、5枚目の写真は、先日の11月7日に行った「放射線に関する出前授業」でも発揮されました。エネルギーリテラシー代表の秋津先生をお招きして、放射線について考えました。実際に放射線を測定し、放射線は適切に扱えば人にとって危険なものではないということを学びました。それを踏まえて、東日本大震災での福島第一原発事故後の、風評被害について説明を受けました。放射線について正しい理解がないことで、生んでしまう「いじめ」や「不買運動」などについて子どもたちは考えました。
 秋津先生がおっしゃるには、10年の月日は恐ろしく、福島第一原発事故が、遠くのところで起きた昔のことのようになってきているようです。SNSやインターネットが発展し、より詳しく広い情報が集まるようになってきたにもかかわらず、「自分事」として捉えられないことが残念だとおっしゃっていました。本校の子どもたちの「スポンジ」のような心は、こうした出前授業を経て、「自分事」として捉えていってくれると思います。
 6枚目の写真は、先週の11月4日に健康委員会が企画したフレンド集会での一コマです。縦割り班のメンバーで、「歯と口の健康づくり」について今まで学んできたことも生かしながら活動していました。歯と口の健康づくりについても、「スポンジ」の心をもった本校の子どもたちは、しっかりと「自分事」として学びを広げたり深めたりしています。

没頭すること  深い学びへ

2022-11-09 17:00:00
 今日から本校は個人懇談が始まります。その関係で朝掃除を行っています。全校が縦割り班で行いますが、非常に静かに掃除をしています。校舎内で聞こえる「音」は教職員がたまに行う指示のみです。教職員があれもこれもと指示を出せば出すほど、子どもたちは集中して掃除ができなくなる傾向があります。つまり、子どもたち自身が考えながら、集中して担当の場所をきれいにしている証拠だといえます。登校時の大きな声でのあいさつと一転した静けさは、非常に感慨深い光景です。
 さて、4年生は国語において、自分で物語文を作っている子とは以前紹介しました。とても明るく、いつも笑い声が絶えない学級ですが、国語のこの時間だけは誰一人声を出していません。一人ひとりが考えた「作品」を担任は「根気強く」アドバイスや修正すべき点を原稿用紙に書いていきます。すると、子どもたちも「根気強く」担任のアドバイス等の意図を理解して、よりよいものを創ろうとがんばります。その繰り返しを経て、とうとう清書に入ろうとしています。担任は最後の「レベルアップのコツ」として、とうとうきれいな字の書き方の紹介をしていました。子どもたちは「なるほど。そうすればよりよいものになるんだな」と言いつつ、緊張した面持ちで一字ずつ力を入れながら清書を始めました。いつもは話しかけると、すぐ反応してくれる4年生の子どもたちですが、全く相手にしてくれませんでした。
 5、6年生は、図工において自分のお気に入りの学校の風景を水彩画で描いていました。担任から、遠くにあるものがきちんと「遠くに見える」ようになるコツを教えてもらい、一言も話をしないで真剣にいろ塗りをしていました。3枚目の写真ですが、自分が集中できやすい場所を選んで取り組んでいました。床に画板を置く子、のばした足に置く子、壁に向かって描く子、それぞれ集中できる場所は違うようです。たまに「先生、こういうときはどうすれば、遠くに見えるようになりますか。水の量ですが。」などと質問をしていました。
 4枚目の写真は、1年生の算数の風景です。ある子が、「間違ってもいいからやってみよう」といって「13-7=」の考え方の説明に挑戦しました。すると、友だちが「大丈夫。みんなでみているから。・・・うん、そう。いい感じ」と言いながら、手をぎゅっと握って応援していました。説明する方も、聞いている方も力が入りました。5枚目の写真は3年生の道徳の風景です。ここでも同じように、「どうしよう。間違えたら。」とモニターの前で緊張している友だちに対して、「大丈夫。見ているよ」といって、手を双眼鏡にしてじっと見つめて応援していました。両方とも、課題に対して全員で解決していこうとしていますし、その際に間違っても、何も恥ずかしいことはない、むしろみんなが応援するといった雰囲気が見られました。
 課題が少し難しく、自分たちで失敗してもあきらめないで解決していこうという気持ちで取り組む、つまり没頭することは、案外難しいことです。保育所や幼稚園などでは遊びの中で「いいこと考えた」「やっぱりそうか」などという独り言が自然と出てくるときに没頭しているというようですが、まさにそういった光景が小学校で見られることは、幼児期での遊びの中で培った「没頭する」ことのよさ、面白さを再現していることだといえます。「教科書の〇〇ページを開いて。今日は問題の〇番をします。できましたか。」という受け身の授業では見られないことでしょう。そういったときには、必ず友だちへの応援や励まし、協力が見られるようになります。6枚目の写真がそれを物語っています。右側の女の子は、テープを使いたくてきたのですが、左側の男の子が困っていたので、そっとテープを差し出しながら、「こうしたらいいんじゃない。」とアドバイスしていました。左側の男の子はごく自然に「ありがとう。」といっていました。2年生の生活科での光景です。全員がおもちゃづくりに没頭して、静かになっていた教室の中で優しく聞こえてきた「ありがとう」の声でした。

楽しそうな子どもたちですね

2022-11-08 16:05:40
 今日の5時間目に、雲南市教育委員のお二方の学校訪問がありました。1年生から6年生までの授業や、学校内にある掲示物等を見ていただきました。その後、お二方とも「子どもたちが楽しそうですね」「声がしっかり出ていますね」「黒板に書いてあることをしっかりとノートに書こうとしていますね」などという感想をおっしゃいました。
 さらに、こんなこともおっしゃいました。「玄関に入ってすぐに、1、2年生の子どもたちから「こんにちは」とあいさつをしてもらいました。その声がとてもよかったんですよ。この学校の子どもたちは学校生活を楽しんでいるなと直感的に思いました。授業を見て『やっぱり』と思いました。」この言葉は本校にとってとてもうれしいものでした。1つは、担任と共に授業の中で「学び」を楽しんで行っていることを分かっていただいたこと、もう1つは朝のあいさつはよいけれど・・・という本校の課題を克服してきているなということのあらわれということです。
 その他、どの学年も「めあて」をしっかりもって授業を行っていることが分かることや、学習用タブレットを有効に活用していることを感想として言ってくださいました。
 6枚目の写真のように、5、6年生は算数で「わたり」の学習をしていました。教育委員さんは、「先生が2学年を教えておられるんですね。1つの学年を見ておられるときに、子どもたちは自分たちで学んでいるんですね。」とおっしゃいました。私はすかさず、「担任はできるだけ指示を少なくして、子どもたちだけで学びを創ることができるようにしているんです。」と応えました。するともうひとかたの教育委員さんが、「これが複式教育のよいところなんですよね。子ども自身が学ぶ、大事ですよね。」と加えてくださいました。本校の大切にする「学び」の醍醐味に触れていただけたと思い、うれしくなりました。