阿用小学校


授業中の声の大きさ 潤いのある雰囲気

2022-10-31 17:00:00
 今日5時間目に3年生の教室をのぞくと、道徳で「友だちを大切にするってどういうこと」について考えていました。困っている子とそれに声がけをする子の役に分かれて、指名された子が発表していました。この写真の時はちょうど担任が困っている子の役でした。声がけをする役の子は、「どうしたの?」と言い始め、すらすらとセリフが決まっているかのように続けていきました。2枚目の写真のように困っている子の役をしている担任は、聞かれれば聞かれるほどうなだれていきます。それをみている他の友だちは、「いいよ。その調子」「先生が何に困っているのか教えてもらったら」などと、励ましやアドバイスをしていました。励ましやアドバイスをする子は、発表している友だちの声を気にしながら、ちょうどよい大きさで話していました。
 こうした授業中の子どもたちの声の大きさや潤いのある雰囲気が様々な場面で見られます。3枚目の写真は、1年生の音楽の時の様子です。「やまびこごっこ」でのまねっこあそびでした。真似をする方とされる方の2人ペアで分かれて歌います。リズムにのって体をゆらしたり、この写真のように実際に山に向かって「ヤッホー」と言っているかのようなふりをしたりしています。そうしたリズムや曲調、歌詞に合わせた動きをしている姿は、1年生はもちろん、2年生も大変上手ですし、3、4年生も楽しんでやっています。そうした経験を重ねていくと、4枚目の写真のように、パートに分かれた合唱に取り組むことができます。なかなか音程をとることができませんが、根気強くがんばって「ハモル」ことを夢見ています。この写真は5、6年生ですが、4年生もがんばっています。パートに分かれると、自分の声がはっきりとわかるようになります。音程が合っているのかどうか、非常に難しいところですが、恥ずかしがらないで挑戦しています。
 こうした授業中の声の大きさや雰囲気の潤いを支える要素はいくつか考えられますが、1つは授業がおもしろいことです。担任との丁々発止を含め、授業に参加して楽しめることは非常に重要です。さらに、学級を自分たちの力でよりよくしようとすることです。これも大切です。こうしたことの積み重ねで、「学校って楽しい」と感じられると思います。
 

蓮花寺登山レース やり切ることの大切さ

2022-10-28 16:50:19
 今日は、蓮花寺登山レースを実施しました。延期した「おかげで」、快晴の中で迎えることができました。6年生代表のあいさつの「今日のマラソンで敵がいるとすれば、自分です。」という名言のあと、準備運動やジョギングをしました。その後、プール横に移動してスタートを待ちました。とてもうれしいことに、保育園児が応援にきてくれました。1~3年生がまずスタートした姿を、4年生以上はしっかり応援をしていました。そして、4~6年生がスタートします。6年生は「これで最後だな」というつぶやきも聞こえ、より一層緊張が高まりました。
 レース中は、保護者の方、地域の方が応援してくださいました。こうして、自分たちのがんばっていることを、教職員ばかりでなく、様々な大人から声や心をかけてもらうことはあまりありませんので、よけいにパワーが出たと思います。今日が待ち遠しかった子、〇〇ちゃんに負けるのではないかと心配だった子、作戦を練りに練っている子など様々ですが、スタートすれば、一人ひとりが「孤独」の中でがんばり続けなければなりません。そうしたときの応援は非常にうれしいと思います。少し体調が悪いのですが、絶対にゴールまで歩くという決意をもって取り組もうとする子もいました。
 ゴールした蓮花寺の場で、ふり返りを行いました。全員が目標をもって取り組んだといいましたが、その目標が実現しなかった子、更に新しい目標を設定した子、次は〇〇ちゃんに勝つぞという願いをもった子、様々なかたちで「未来」の自分を考えようとしていました。
 体育主任が、「蓮花寺登山レース」で、目標を設定し、それに向かって努力することは、他のことでも活かせるということを話しました。今日までのところで、お休みの日に蓮花寺まで何度も走ったり、家に帰って練習したりする、地道な努力をした子たちがいました。我々は、そうした派手さはないけれど、目標に向かってこつこつと取り組んでいく姿を今後とも大切にしたいと思います。

継続は力なり  ブラッシング指導

2022-10-27 18:55:19
 今日の2~4校時に、歯科衛生士さんにお越しいただき、勤務ブラッシング指導をしていただきました。まずはじめに、1、2年生は「6才臼歯について」、3、4年生は「乳歯と永久歯について」、5、6年生は「歯肉炎について」の話を歯科衛生士さんから聞きました。その後、染め出しを行いました。子どもたちの多くは、「2回目の歯科検診を受けて、しっかり歯磨きしているよ」という気持ちをもっていたと思います。それが、染め出し液を口から出すと、「あれ。真っ赤だな。」、「奥は白いけれど前は赤いな。」などと、磨いているはずなのに赤いことへの驚きや、自分の磨き方への不信感などといった気持ちがみられる子が多くいました。中には、「見てみて。私白いよ。」と自慢する子もいました。そうした、ほとんどの子が「しっかり磨いているつもりで、磨けていなかった」ことにショックを受けている子、自分の頑張りが白い歯として表れている子といる中で、担任は「しっかり鏡を見て、自分の歯の赤いところをワークシートに書きましょう」と言います。ある担任は、「つまり自分をしっかり見つめるということだよ」と加えます。口の隅々までを、手鏡をうまく使いながら点検して、ワークシートの歯の図に、自分の赤かった部分を書いていきます。テストの間違ったところを改めて書き出すような作業ですが、じっくりと自分の「できていないところ」を見つめて、今後に生かそうとする気持ちがわかるくらいに真剣でした。そして、「もう白い歯にしたい」という願いを強くしていきます。歯科衛生士さんから、歯ブラシはペンの持ち方で、歯の形や並び方に合わせて、細かく優しくブラッシングするように指導されます。ある子は、待ちきれなくて歯ブラシを口に入れながら説明を聞いていました。
 その後、染め出し液のついた歯を、3分間で磨きます。磨いていくうちに、だんだん白くなり、ざらざらした表面がつるつるになっていきます。磨いたぶんだけきれいになるので、やりがいが感じられ、どんどん進んでいきます。しかし、なかなかきれいにならない歯もあります。すると、「なかなかきれいにならないのは、ずっと磨いていなくて、むし歯のもとになるプラークがこびりついているからだよ。今の3分では簡単にきれいにならないかもしれません。」などと言われるので、強く、早く歯ブラシを動かせてしまいます。すると、「細かく、優しく『シュッ、シュッ』って軽い音で磨きましょう」と言われます。ほとんどの子どもは、今日の1回ですぐ歯がきれいにならないことを実感します。「あぁ、これを毎日やっておけば」とつぶやく子がいました。
 本校は、「歯と口の健康づくり」として、歯磨きなどを通して、自分自身で歯や口が健康になるような取り組みを行っています。そこで、子どもたちは、どのようにすれば健康な歯と口を保つことができるのかを多く学んできています。歯磨きの仕方も学んできています。様々な知識や技能は身につきつつあります。後は、「わかっちゃいるけど」の壁を超えることです。
 私たち教職員も、子ども自身がこの壁を越えられるように、「伴走者」として支えていきます。保護者の皆様も、ぜひご協力していただきたいです。例えば、夜の歯磨き後の「仕上げ」として、子どもの歯磨きの様子を見ていただければ幸いです。膝の上に頭をのせて、「あーん」。「今日は、〇〇の部分がうまく磨けてるね。眠いのに偉いね。」「あのね、今日ね。・・・」と会話が続くと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

学級の仲間と1つになって取り組んだ学年発表

2022-10-26 19:19:58
今日は3年生の学年発表でした。発表前に体育館に入ってきた3年生は、早く披露したい!という顔でした。今日まで仲間と日々練習を重ねていました。事前に「堂々とやろう」「からをやぶろう」「声を出す、元気を出す、勇気を出すでがんばろう」といった自分や仲間を励ます言葉を黒板いっぱいに書いていました。そんな今日まで培ってきたチームワークと自信が本番前の3年生の表情に表れていると感じました。3年生は、「なんでもひきうけ会社」という劇を発表しました。「なんでもひきうけ会社」とは、お手伝いや勉強、運動に対して「めんどくさい」「できない」と思っている子どものもとに社員が現れ、子どもの代わりに引き受けてくれる会社です。めんどくさいことを何でもやってもらう子どもたち。でも実は、やってもらうたびにポイントがたまり、1000ポイントに達すると今度は自分たちが「なんでもひきうけ会社」の社員にさせられるという落とし穴がありました。3年生の子どもたちは、どの子も堂々と演技しました。小道具のチェンジも、台詞を忘れた人へそっと教えることも自分たちで判断して次々行いました。こうした1人1人や学級全体のがんばりから、この劇の面白さが観客みんなにしっかり伝わりました。他の学年の子どもたちは終始大喜びで大爆笑で劇を楽しみました。3年生は、観客に自分たちの劇の面白さが伝わっていることをみんなの反応から感じると、セリフの声や表情、体全体を使った表現がさらによくなり、とても堂々とした豊かな演技に高まっていきました。そして最後は「なんでもひきうけ会社」の誘惑を断り、自分が変わるためには「努力することが大切なんだ」ということを全校のみんなに伝え、劇は大成功でした。満足した表情でいっぱいの3年生でした。全校の子どもたちの感想からは、「面白いことを恥ずかしがらず堂々と発表できていて、今日までたくさん努力してきたことが伝わった。」、「全校のみんなを面白がらせようとする気持ちが演技からとても伝わってきた。」「手と体と声で表現してすごかった。」「みんなが笑顔になる劇だった」等、3年生がこれまで努力してきた過程の姿や、相手意識をもった表現の素晴らしさを評価していることが伝わりました。3年生が劇を成功させようという目標に向かって、どの子も大切な存在として力を出し切ったこと、お互いのよさを生かしながら協力してやり遂げたこの経験は、きっと1人1人の成長や学級力の向上につながったと思います。また一歩成長した3年生の今後が楽しみです。

ちいさいチャレンジの積み重ね

2022-10-25 17:00:00
 今日の2時間目の1、2年生の体育は、ボール遊びの「まとをあてよう」でした。距離の違う2つのコーンにボールを当てるゲームです。近くのコーンは大きくて当てやすいですが、当たっても1点にしかなりません。かといって、遠くて小さいコーンは2点ですが、なかなか当たりません。1分間で何点になるかを競います。作戦としては、遠くて小さい2点をじっくりねらって投げるか、近くて大きい₁点を何度も投げるかのどちらにするのかを、自分の投げる技術を踏まえて考えます。だいたいの子は、遠くを挑戦してみます。何度かやってみて、「これは無理だな」と判断すると、近くを選ぶようになります。そして、点を重ねていくと「ひょっとして遠くのコーンも当たるんじゃないのかな」と感じて、遠くのコーンに向けて投げる子もいます。たった1分ですが、子どもたちは自分の投げ方を見つめながら、様々な方法をチャレンジしています。そうしたチャレンジをしているからこそ、3枚目の写真のような大きなガッツポーズが生まれます。
 本校は、4枚目の写真のように「今月の詩」を朝礼時に全員で読む取り組みをしています。あわせて、詩を暗唱して校長室で、5枚目の写真のように披露することになっています。そして、合格すると6枚目の写真のような「合格証」を獲得することができます。全校で1番に合格することにこだわりを持っている子、自信がなくて友だちに付き添ってもらって来室する子、自信満々にやってくる子、合格するまでに何度も挑戦する子など様々な取り組み方があります。また、画像のようにして覚える子、歌のように音として覚える子、劇や紙芝居のようにストーリーで覚える子など、覚え方も子どもによって違います。毎月、なかなか覚えられなくて、校長のヒントによって合格したことに不満を感じながら「合格証」をもらう子もいます。非常に悔しそうに校長室から出て行きます。また、自信満々にやってきたけれど、あまり覚えていなくて「不合格」になって泣きながら校長室から出て行く子もいます。
 この活動は、一字一句間違えないでそらんじることができるようにするということが目的ではありません。それなら、AIのほうががもっと得意です。そんなことは望んでいません。一人ひとりの「チャレンジする気持ち」や「チャレンジしたことを披露したい気持ち」を育てたいと思っています。
 明日は、3年生の学年発表です。これは「チャレンジしたことを披露したい気持ち」が満ちあふれたものになっています。楽しみです。