阿用小学校


学期末によく見られる光景ですが・・・

2022-07-14 17:12:59
 この時期は、学期末のまとめもあり、テストをしている学級が多くなっています。1年生も緊張しながらテストを行っていました。テストは学習の終わりではないのに、緊張するのは A結果によっては叱られるから B 今まで学習してきた自分の成果を思う存分に出したいから と聞かれたとき、Bと答える子どもであってほしいです。
 2年生は、「水のかさ」の学習を行っています。実は、「長さ」、「3けたの数」の後にこの学習があることは非常に大きな意味があり、まとまりを10や100で考えるという感覚や知識を徐々に付けていくこと、前に学習したことを活かして考えるよさを味わうこと、を意識して学習する順番を決めてあります。(この後の、小数や分数、わり算などがわかりやすくなることにもつながります)。数字を見て、かいて覚えるという学習ではなく、生活で使っている道具などを使うなどして、日常の生活で学んだことを活用できるよう工夫した学習を行っています。
 3年生は、ゴムや風で動く車を理科で学んでいます。体育館を大きく使って、ゴムをどのようにすれば車がうまく動くのかを体験を通して考えていました。4年生は硬筆書写コンクールに向けた取組を行っていました。この取組が終わってもよりよい書字をしようとする態度を身に付けるため、1番はじめの作品から保管しています。それを使って、自分の成長を探り、自己のがんばりを認め、自分の気をつけてきたことを再確認する活動を設けています。

ありがとうございました。クリスタル先生

2022-07-13 16:39:01
 4月から、ALTとして本校のスタッフの一員となってくださっていた、クリスタル先生が今日で最後となりました。各学級は、思い思いの「プレゼント」を送りました。1年生は、習いたてのひらがなを駆使してメッセージカードをかいていました。「クリスタル先生の好きなものは」などと、1回しか授業がなかったけれど、しっかりその時のことを思い出してかいていました。また、3年生、4年生は学習したことをイメージして黒板を1枚のメッセージカードに見立て、授業の際に紹介していました。最後の外国語活動ということもあり、いつも以上に積極的に取り組んでいました。2年生は、業間にクリスタル先生に自分たちでつくったお手紙を渡しました。クリスタル先生に感謝の気持ちが伝わるように、声を揃えてしっかり「ありがとう」を伝えました。3~6年生は、下校時にクリスタル先生をみつけ、一人ひとりハグをしたり、目を見て「Thank you」といったりしていました。恥ずかしくて直接言えない子もしましたが、少し離れたところから感謝の気持ちを伝えていました。
 こうして、ALTとの温かい関わりがほんの数か月(しかも毎水曜日だけ)で築くことができたのはなぜでしょうか。1番大きな要因は、クリスタル先生の人柄です。いつも笑顔で、子どもたちの発言や取組をしっかり褒めていました。こちらがびっくりするくらい、ごく自然に褒められるのは、それだけ子どもを含め、他人に対していつも肯定的な見方をしておられるからでしょう。文化も違い、言葉も伝わらないところで、そうした前向きな生き方ができることを、子どもは感覚的に「素敵」だと感じるのだと思います。(だれだって、いつも褒められる方ががんばれる!)
 また、子どもたちが、安心して学級、学校で、自分の気持ちや願いを表わすことができることも大きな要因だと思います。外国語活動は外国語が話せるようになることだけを目的としていません。「やっぱりたくさんの人と楽しく関わるっていいな」と感じることが重要です。間違いがあった時、担任が怒ったり、友だちが笑ったりするするような雰囲気ではそんなことは感じられません。そうした、よい雰囲気があるからこそ、クリスタル先生と密接な関わりができたのだと思います。
 最後の写真は、本校ならではのプレゼントです。畑でキュウリをはじめ、多くの収穫物があります。毎朝、職員室に「先生!今日は〇〇が穫れました。」とうれしそうに報告してくれます。自分たちが種や苗から育て、毎日水をやって大きくなったのですから、いくら毎日穫れても、うれしいものでしょう。そうしたうれしそうな表情を見ると、本当は毎日「先生〇〇がわかりました。(がんばりました)」と伝えたいのではないかと、ハッとします。クリスタル先生はキュウリも好きだそうです。喜んで持って帰られました。

先生 食べられませんでした 3年生ヤマタノオロチ伝承見学

2022-07-12 17:04:16
 3年生は、総合的な学習の時間で「ヤマタノオロチ伝承」について取り組んでいます。先週の7月8日には、社会科の「大東めぐり」でもお世話になった地域の方にお越しいただき、スサノオノミコト、ヤマタノオロチについて紙芝居を中心に学びました。この地域の方は、ご自分で古事記、出雲風土記、雲南地方に残されているヤマタノオロチの伝承について長年調べてこられた方ですので、子どもたちは話にすっと入り込んで、ある時はスサノオノミコト、ある時はイナタヒメ、ある時は村人になって聞き入っていました。自作の紙芝居のヤマタノオロチを見た子どもたちは、「赤い目だ」「怖い顔をしている」「強そう」などと口々に言っていました。そうしたヤマタノオロチ伝説が、この雲南の地でずっと昔から言い伝えられてきたこと、話の証拠になるような神社などが残っていることを話されると、子どもたちは自分のことのように誇らしげにしていました。もはや、子どもたちは「ヤマタノオロチ伝説」の中に入り込んでいるようです。
 そして、本日「ヤマタノオロチの伝承」見学に出かけることになりました。あいにくの雨でしたが、それも吹き飛ぶような大きな声で「これから見学に行ってきます」と子どもたちはあいさつに来ました。「ヤマタノオロチが出るかもしれないので、気をつけてくださいね」というと、子どもたちの顔はさっと真顔になり、「その時は捕まえます。」「あの赤い目でにらまれたら怖くて動けない」「大きな口だから一口で食べられる」と小さい声で言い始めました。自分たちで本やインターネットで調べたりしてきましたし、地域の方の詳しい話も聞きましたので、個々の子どもたちの頭の中には思い思いのヤマタノオロチがイメージされていることがわかりました。
 2枚目の写真からが本日の見学の写真です。子どもたちの思いが通じたのか、いつの頃からか雨がやんできたようです。実際の現場で話を聞くことで、より一層スサノオノミコトやヤマタノオロチが身近になってきたと思います。そのことが、子どもたちの頭の中のヤマタノオロチ像をより詳しくしていったことと思います。たった、3時間弱でしたが、子どもたちは「大冒険」であったと思います。
 学校に帰ると、出発時、以上の大きな声で講師の方へのお礼を言っていました。そして、職員室に帰ってくるなり、「先生、(ヤマタノオロチに)食べられませんでした。」と報告しました。3年生の一人ひとりの中に芽生えたヤマタノオロチがどのように成長していくのか楽しみです。

学期末が近づいてきています

2022-07-11 17:34:10
 1学期があっという間に終わりに近づいています。そうした中でも、本校では、主体的な学びをめざしていることがうかがえる一こまがたくさんありましたので、紹介します。1年生は、入学して数か月でひらがながしっかりと読めるようになりました。今日は、1枚につき、1字のひらがなが書いてあるカードを使って、ひらがなの練習をしていました。自ら選んだカードをパッと見て「ゆ」などと瞬間で答えていました。どの子も、そうして読めることがうれしくて「先生見て!私読めるよ。ほら」といいながら取り組んでいました。きっと、「お父さん!」とご家庭で呼ばれることと思います。
 3年生は、理科で風で動く車のおもちゃの学習をしています。一人ひとり扇風機で風を当てて車を動かせるのですが、「ウワー!すごーい」という歓声のあと、算数で習った1メートル以上の長さの測り方を活用して、誰の車が一番風を受けているのかを競っていました。3年生の子どもたちのよさで、どの車も自分のもののように一喜一憂していました。恐らく、どうしたら風をうまく受けていけるのかをこれから考えるのだと思います。
 5、6年生は、国語の説明文について学んでいました。5年生は、新聞を見ながら見出しの作り方について探っていました。6年生は、教科書に載っている文から納得のいく箇所を選び、その理由を言い合っていました。高学年は経験が広がり自我が芽生えてきはじめるので、自分の興味・関心のある記事を集めて自分の考えを広げたり深めたりすることが楽しくなる時期と言えます。テストのように「〇」「×」ではない、自分なりの読み方を高めるためには重要な学びであると思います。きっとこれから新聞やニュースの記事をもってきて「お母さん、これおかしいと思うけれど・・・」などと話しかけられることと思います。
 5枚目の写真は、2年生の教室です。「先生、今週の金曜日の集会で使う笹を先生が用意してくださったんだよ」と小声で報告してくれました。他の友だちは、まだ難しい算数の問題に取り組んでいましたが、あまりにも楽しみで紹介してくれたのだと思います。
 さて、6枚目の写真は4年生の廊下の様子です。何気ないと思われますが、帽子が全て同じ向きになっています。これは、一人ひとりが意識していないとできないことです。特に、この頃は活動によって、頭のてっぺんから滝のような汗が出ており、帽子がびしょびしょになっています。それを、内側ではなく外側がみえるように掛けるのは、簡単なようで難しいのです。これが4月から安定してできているのは5、6年生だけでした。とうとう、4年生がきれいに並べられるようになってきたことに、精神的な成長を感じ、うれしくなりました。
 1学期があっという間に終わりそうですが、子どもの学びは止まりません。

川で学ぶこと

2022-07-08 18:04:05
 今年度の4年生は、総合的な学習の時間において、本校学校前の阿用川をはじめとした「川」を通して、地域のこと、環境のことを探究しています。阿用川には、我々の健康な生活に欠かせない「水」を供給するための施設があり、それらをめぐりながら、施設の働きやその施設に込められた人々の思いなどを探っていきました。
 阿用の人たちが、より多くの人々の安心で安全な暮らしのためにしてきたことや、自らの生活をなげうって村人たちの暮らしを守った先人がおいでだということなどを知っていくうちに、「みんなのために」何かをすることの重要性に気づいてきました。
 先日は、本校前の川に入らせてもらい、水質や生き物の調査をしました。毎日登下校でみている川ですが、実際に入ってみたことがなく、どの子も楽しく活動をしていきました。たくさんの生き物がいることにも驚いていました。しかし、何か、ひとつ重要なことを学びきっていないと担任は感じていたようです。それは、この活動に際して、この炎天下に川とその周辺の草刈りや掃除をしてくださった方、松江から講師として来てくださった方への感謝の気持ちが「行動にあらわれていない」ことだと思います。その後、子どもたちは、自分たちの活動の際の取り組み方や、その後の片付けなどの姿を思い起こし、今後どのようにしていくと良いのかを真剣に考えていました。川について詳しく知る「博士」を育てるわけではなく、川を通して、川に携わる人々、そして本校の活動にご協力くださる様々な方の思いや願いをしっかりと理解して、自分の生き方を考える子どもに育ってほしいです。
 1回目の「川めぐり」の講師をしていただいた方は、本校でこの「川めぐり」の活動を開発された方です。本校4年生との活動後、自宅に帰られてから「良かった。楽しかった。」とおっしゃっていたようです。私たちは、そのようにいってくださる「応援団」がたくさんいてくださることがとても幸せです。