阿用小学校


自分の健康を考える時間 ~保護者のみなさまに見ていただきたかった~

2022-07-01 18:44:42
 今日の5校時は、本来であれば保護者のみなさまにお越しいただいて、いっしょに「健康づくり」について考えてもらう活動を考えておりましたが、今週のコロナウイルス感染症拡大のため、急遽子どもだけでの活動となりました。1年生は、「元気な歯になるコツ」について、養護教諭も交えて考える活動を行っていました。自分の口の中をしっかり見たことがないという子どももいる中で、どのように歯を磨くとよいのかを考えました。2年生は、栄養教諭を交えて「おやつの取り方」について考えました。ジュースに入っている砂糖を実際に見せてもらいながら、おやつは子どもにとって「第4の食事」とも言われるくらい重要な栄養補給ですが、大切な歯を守るためにはおやつをしっかり自分で選択する必要があることを考えていました。
 3年生は、健康について考えていましたが、担任の「どんな生活をすると健康をくずすのか」という質問に、「24時間ゲームをすればよい」「お菓子をたくさん食べる」など、子どもは自分がしたいなぁと思うことを思い思いに楽しそうに発表していました。すかさず、「ならゲームはどれくらいやるのがよいの」という担任の質問に、子どもたちはぴりっとした表情になり、真剣に健康について考えていきました。4年生は、先日行った「しっかりかんで食べる」ことについての一人ひとりの目標ができているのかどうかを考えました。「やるぞ」と決心しても、そう簡単にはできないのが現実です。「ただがんばるでは、来週も」と担任が言うと、子どもたちが「できない」と自らの今後の取組の見通しを立てた応えをしました。またここでも「ならどうする?」という質問により、自分たちで今後の取り組み方について考えていきました。
 5、6年生は、「楽しい夏休みを元気に迎える方法」を考えていました。高学年らしく、どのようなときにどんな病気になったのか、その原因をウイルスや身体の働きなどから明らかにしていきました。そこで得た知識を活用しながら、どのように過ごせば「楽しい夏休み」となるのかを一人ひとりが考えていきました。
 本校は、健康づくりを通して、自分で課題を発見して、自分はもちろん友だちなどと協働しながら解決していける力を育てていきたいと考えています。「できるできない」のことではなく、やろうとすることが大切、できなかったら他のやり方を見つけたり、助けを求めたりしていくことが大切なんだということを健康づくりを考えることでわかってもらいたいです。きっと、ご家庭に帰って、今日の話をしていると思います。どうぞいっしょに考えてやってください。
 6枚目の写真は、1年生の「硬筆書写コンクール」の取組の様子です。つい3か月前まで、ひらがなを書くことができなかった子どもたちが、よりよい字を書こうとしてこんなに背筋を伸ばして書いています。この姿を見ると、保育園でよりうまくなろうとかもっと楽しくしようといった「よりよくしよう」と粘り強くがんばる姿勢を育ててもらってよかったなぁとつくづく思います。もし、入学前までにひらがなを書けるようにするために、「特訓させて」字を書くことが苦手だと思ったり、嫌になったりしていれば、自分のめざす「作品」を完成させようとがんばることはできないと思います。

本物を学ぶ 本物で学ぶ

2022-06-30 16:55:54
 2年生は、6月8日と22日に小学校周辺の「町たんけん」をしました。近くにある看板製作会社、神社、美容院、郵便局、工事現場、寺院に行かせてもらいました。それぞれのところで、専門の方に「ここだけの秘密」として、仕事などに込められた思いや願い、仕事の仕方を教えてもらいました。子どもたち(教職員も)にとって初めて知ることばかりなので、驚きを感じながら聞いていました。実物を見て、触って、においをかいで、音を聞いて、お話を聞きますので、教室では味わえない驚きや新たな発見をたくさん見つけました。
 学校に帰ると、口々に「大人になったら、〇〇になる。」「先生、知っていますか?」「先生は知らないと思うけど、阿用ってすごいんですよ。」などとうれしそうな表情で小さな探検家たちは報告してくれました。その後、それぞれの発見を共有し、必ずお礼の手紙を書きます。たくさんの思いがあるので、なかなか整理できないところもありますが、これだけはお礼を言いたいということに絞って書いていました。どの手紙も、「~してくださって」「ぼく(私)たちのために」という言葉を添えて、感謝の気持ちを伝えていました。
 2年生の子どもたちは、「町たんけん」先から帰ると、行った先々の職業に就きたいと言います。これを、思いつきで言っているとか、浅い考えだとかというように大人たちは思うかもしれませんが、どれも子どもたちにとっては、本当であり、真剣な発言です。なぜ、それまでに子どもたちが「〇〇の仕事に就きたい」と思うのかと言えば、それぞれの体験先の方々の、「仕事」に対する姿勢が子どもの心にしっかり入り込むからです。恐らく、2年生にとって難しい言葉もたくさんあったかと思いますが、みなさんの「地域・社会のためになることを、さまざまな工夫や努力しながら行っている」というプライドが子どもに伝わってきたからだと思います。そうした、プライドをもって仕事をしておいでの方々に出逢うことが、行く先々でなりたい職業が増えていくにつれ、「阿用って素晴らしい」という考えにつながっていくのだと思います。
 学校では学ぶことができない、本物に出逢うことで学ぶことがたくさんありますが、その中でも重要なことは「人としての生き方」ではないか、と小さな探検家たちのお礼の手紙を読みながら感じています。

意気に感じる エプロンシアターの発表と「おべんとう ごちそうさまでした」

2022-06-29 14:44:17
 昨日の夕方の突然の変更により、本日はお弁当を保護者の皆様にご準備いただきました。子どもたちは、「〇〇が入っているよ。」「フルーツはこれ!」などと思い思いの報告をしてくれました。驚いたことに、「自分で全てお弁当をつくった」「おかずをつくった」「作ってもらったおかずをお弁当に詰めた」などと、お手伝いをした子どもがたくさんいました。2枚目の写真は、2年生の男の子の自慢の「そぼろご飯」です。その際、2年生の子どもたちには「先生はつくりましたか」と鋭い質問をされました。昨晩のお忙しいところで急にお弁当をつくっていただくことになったこと、そんな状態で早朝からお弁当をつくっていただいたことを子どもたちはしっかりと感謝しているようで、「今日帰ったらどうする?」と聞くと、『おいしかった』って言います」と子どもたちは即答しました。
 その後、文化委員会がエプロンシアターの発表をしました。4~6年生の9人の子どもたちは、3つのグループに分かれて、「あかずきん」「3びきのこぶた」「オオカミと七匹のやぎ」をエプロンを使いながら発表しました。昼休みに遊びたい気持ちを押して練習をしようとする子、遊びに行ってしまう子と様々な葛藤も抱えて、練習を随分重ねたようですが、緊張してなかなかうまくいかないところもあったのかもしれません。
 その後、本校恒例の子どもたちによる振り返りがありました。今日は、1年生も2名、勇気を振り絞って発表しました。6枚目の写真のように、今日も多くの子どもたちが感想を発表しました。エプロンシアターを初めて体験したこと、発表での工夫、全校児童のために練習を重ねてきたこと、エプロンシアターの後にクイズコーナーを設けたこと、文化委員会として本を読んでほしいという願いが伝わったこと、こうしたがんばりを自分たちも真似したいことなどを発表しました。そうした発表を聞くたびに、文化委員会のメンバーはうれしそうな顔を見せていました。エプロンシアター、そして振り返りの時間、とても温かく、ゆったりとした時間が流れました。文化委員会の発表を見て、他の委員会のメンバーばかりではなく、係活動を一生懸命取り組んでいる3年生をはじめ、1、2年生も「誰かに楽しんでもらいたい」という思いをもったと思います。
 何かをしてもらい、素直に「ありがとう」と言い、その後「自分も何か役立ちたい」と「意気に感じる」ことができる子どもたちを目の当たりにして、幸せな気持ちになりました。

「やっているつもりだけれど」から日常化へ

2022-06-28 15:27:52
 先日の6月22日に、4年生は「かむこと」について考える活動を行いました。まず、「おうちの方に『よくかんで食べなさい』って言われない?」という担任の質問から授業が始まりました。「そうそう」「いっつも言われる」などというつぶやきが聞かれました。すかさず、「なんで?なぜよくかんで食べないといけないの」と担任はたたみかけます。「消化がよい」「栄養になる」という発言の中、ふと「よく考えてなかったなぁ」という本音が出てきました。また、「保育園の時に魚の骨を飲み込んだ友だちがいた際に先生からなぜかまなくてはいけないのかを話してもらった」などというエピソードも聞かれました。そこで、子どもたちの予想や今までに聞いたことを確かめるために、全員で少し冷えてかたいご飯を食べることにしました。「こんなに考えながら食べるの初めてだなぁ」「たくさんの先生に見られながら食べると緊張するなぁ(県教育委員会から2人、県歯科医師会から1人、そして本校教職員が見ていました。)」などとつぶやきながら食べました。体験後、味や体の変化についてたくさんの意見が出ました。つばが出ること、あごを使うこと、味をしっかり感じられることなどを発見しました。そうした、体験によって得た気付きを養護教諭が専門的な知識と関連させながら話していきました。「消化がよくなること」「むし歯や病気をなくそうとすること」「脳の働きが活発になること、集中力が増すこと」がかむことの重要性としてわかってきました。
 「かむことは大切」「自分のかみ方」への意識が高まってきた子どもたちに、一人ひとりの給食中のかむ様子の動画がタブレットに用意されていることが紹介されます。子どもたちは、自分たちのかむ様子に唖然としてしまいます。今後、どのようにしていくと「よくかんで食べる」ことができるのかを友だちと共に考えました。姿勢をよくする、〇〇回かんで食べる、だまって食べる、つくって(育てて)くださった方々に感謝して食べるなど、今晩から気をつけることを一人ひとりが考えました。
 担任は、毎日の給食中に一人ひとりが考えた「宣言」を黒板に貼り、誰がどんなことにこだわって食べているのかをクラスで共有しながら、一人ひとりが「かむこと」を意識して食べています。自然と、「〇〇ちゃん、姿勢が」などと、友だち同士でアドバイスをしながら食べているようです。
 この授業は、本校が研究として取り組んでいる「歯と口の健康づくり」の一貫ですが、全ての教育活動で大切にしていくことではないかという考えが教職員から芽生え出しました。「やっているつもりだけれど」「わかっているつもりだけれど」「あれ?」という課題意識から、その課題を友だちと共に解決していく、さらに解決の過程で試行錯誤を重ねて修正していくことを通して、日常生活にいかしていくといったプロセスを子どもが経験することが重要で、そうした「学び」を子どもがつくっていけるような授業、活動を今後、我々教職員は求めていく必要があると改めて感じました。

違うところ 同じところ

2022-06-27 18:14:17
 今日の2・3校時に、1、2年生は雲南市による「小中学校における多文化共生推進に関する授業・研修等への専門家派遣事業」の一貫として、アメリカ出身のポールさんにきていただきました。はじめに、出身地のアメリカのインディアナ州ウェストフィールド市の説明を聞きました。大東にある野球場が14面もあるアメリカで1番大きな運動公園の話を聞いて、「大谷選手はきていますか」などの質問をしていました。その後、ホットドッグやハンバーガーを食べること、日本と同じように四季があることなどを聞きました。すると、「日本と」「同じ」「違う」などの感想を口々に言っていました。1枚目の写真の中央にある、豚肉のカツをはさんだハンバーガーが1人前であることに2年生はびっくりしていました。「ぼくたちだったら5人前だ!」
 自己紹介が終わった後には、アメリカでバーベキューをするときに行うゲームを体験しました。2メートルくらい離れたところから斜めになった板に向かって、小豆などが入ったお手玉に似た正方形のものを投げてポイントを競います。単純な遊びですが、子どもたち(実は教員も)は熱狂していました。ポールさんに、本校の子どもは本気でやるので悔しくて泣くかもしれないといっていましたので、「泣くかもしれないけど」と何度もおっしゃっていました。
 2学年の活動が終わり、ポールさんは「楽しかったです。」と何度も言っていただきました。
 食や風景の違いはありますが、ゲームを楽しむことは同じだなと、こどもが気づいてくれると良いなと思います。