阿用小学校


笹巻き 食文化のつながり

2022-06-14 17:00:00
 今日は、寿会女性部から8名の方にボランティアとしてお越しいただき、1、2年生が笹巻き体験を行いました。はじめに、「〇〇自治会の~です。よろしくお願いします」と緊張した面持ちでそれぞれが自己紹介をしました。2年生は、昨年度も行っていますので、「昨年度一緒なグループだったよ」とボランティアさんとお話しする場面も見られました。笹巻きの作り方について説明を聞いた後、ボランティアの方にお餅をこねてもらいました。「がんばれ」と声援を送っている子どももいました。新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、手袋をしての作業ですので、こねる作業は子どもはしませんでした。
 そして、笹にまく作業を子どもとボランティアの方で行いました。ただでさえ、細いひもを結ぶのは難しいのに、手袋をしているので子どもたちは悪戦苦闘していました。ボランティアの方は、「うん、そうやって、そう!がんばって」と声援を送ったり、できるところまで代わりにやってから子どもに渡したり、それぞれの子どもの気持ちや願いに沿った形で教えていただいていました。「教えてください。」とはっきり言って教えてもらう子もいれば、「うーん」と言って教えてもらうことを待っている子もいました。中には、家族の話をしている子もいました。
 振り返りでは、ひもを結ぶことが難しくてもがんばったことや、ボランティアの方に教えてもらったり一緒に作業できたりしてうれしかったことなどを、敬語を使いながら話していました。ボランティアの方は、子どもたちといっしょに活動できたことが楽しかった、うれしかったとおっしゃいました。中には、ご自分のお孫さんはもう大きくなったから、子どもの声を聞くだけでとても元気になれると言ってくださった方もいらっしゃいました。
 笹巻きは、子どもの健康を祈ったり、田植えが無事行えたことを祝ったりするための昔から大切にされてきた文化です。こうして、そうした昔からの人々の願いを含めて、子どもたちに受け継がれていくことは、非常に大切です。子どもたちは、砂糖醤油やきなこで食べると言っていました。ぜひ、家族で笹巻きを食べながら、そこに込められた大切な「心」について話していただくと喜びます。
 さて、給食でカレイがでました。中には、何も残さず食べている子もいましたし、身を残さず骨だけにしている子もいました。「〇〇ちゃん、食べるのがうまいね」などという声がすると、どのクラスでも何人かは「あっ、もう少し食べてみよう」と骨についた実を箸できれいにとって食べようとします。魚を食べる、もったいないので「きれいに」食べるというのも、我々が受け継いできた大切な食の文化だと思います。気のせいか、笹巻きを行った1、2年生の方が、上学年よりきれいに魚を食べていたような気がします。 

歯みがきと笹巻き

2022-06-13 18:44:32
 明日は、1,2年生は笹巻きを地域の方と行います。本日は、地域の方のご厚意により、笹とりをさせていただきました。およそ20年近く、毎年笹を取りに行かせていただいております。今年も、1、2年生が笹を取りに行かせてもらい、その後本校家庭科室までトラックで搬送をしていただきます。その際に、「もう来年の笹とりは始まっている」とおっしゃいました。1枚目の写真にあるように、大変立派な笹を毎年ご用意いただいています。立派な笹は、自然に育つわけではありません。しっかりと育つためには、日頃の管理が必要なのです。また、子どもたちが笹を取りに行けるように道をきれいにしていただいていますが、それも日頃の管理が必要なのです。「阿用の子どもたちのために」という言葉で済まされるほど、簡単なことではないということを改めて感じました。そうした積み重ねで、毎年本校の子どもたちは笹巻きの体験ができ、地域の文化に触れることができています。1番はじめに体験させていただいた「子ども」達もそろそろ親の世代になっていますが、こうした立派な笹で20年近く笹巻きを作らせていただいていることは、本校のみならず地域の誇りだと思います。
 さて、3枚目のグラフは、現在3年生以上の子どもたちの令和元年からのむし歯の総数です。グラフを見ていただくと分かるように、今年度急激に減っていることが分かります。(その分、治療済みの歯が多くなっています。)これは、様々な要因がありますが、大きなものとして「歯と口の健康づくり」を昨年度から始めたことが考えられます。学校歯科医師さんのご理解とご協力のおかげで、昨年度、歯科検診を年に2回(今年度も予定)行いました。また、毎日、給食後には、歯みがきの動画や音楽を流して一定時間、適切な方法で歯みがきができるようにしています。長期のお休みの間は、個人タブレットを活用して歯みがきチェックもしています。こうした取組を毎日行っていることが、むし歯の減少につながったと考えます。当然ですが、保護者の皆様が、しっかりご家庭でも歯みがきについても声がけをしたくださったり、歯科検診後にお仕事を休まれて受診してくださったりしていただいたことが、子どもの心に根付いていった結果だと思われます。
 歯みがきと笹巻き、一見関係ないことですが、子どもの育ちは、日頃の我々の関わりが非常に関係することがわかるエピソードだと感じました。
 明日、1、2年生は、本校の伝統「笹巻き」を体験します。そうした、地域のみなさんの「日頃の関わり」によることを知らせることも、我々の大きな仕事だと考えています。

1年生の成長

2022-06-09 17:14:11
 6月7日に、1年生の子どもが通っていた保育園(所)の先生に授業参観等をしていただく「保幼こ小連絡会」を開きました。1年生9名は、いつも以上に元気に授業に挑みました。10になる数の組み合わせ(1と9で10、2と8で・・・)を一人一人が言いました。慣れてきたことと精一杯よいところを見てもらいたい気持ちが増して、先生の問題を出すタイミングを越えて言ってしまう子もいました。その後、うさぎとねこと犬が、それぞれ2回の玉入れで何個玉を入れたのかを考えました。たし算を学習したので、1+3などの計算は簡単にできました。問題が「1回目は2個、2回目は0個」の絵を式にする内容になりました。図を見て、「(カゴの中が)空っぽだ。」「ゼロだ!」と自分の言葉で表していきました。そうした友だち同士での意見を聞きながら、「2+0=2にすればいいのでは」という考えが導き出されていきました。
 保育園(所)の先生は、たった数か月見ていないだけなのに、様々なことを考えたり、書いたり、発表したりする姿を見て、とてもうれしそうにしておられました。保育園(所)でしっかりと遊びを通して、様々な経験をさせてこられたからこそ、いろいろなことに対して興味・関心をもち、自分なりの方法で考えを導いたり、友だちのよいところを真似したりして「よりよい自分」に向けてがんばることができるようになってきたと思います。3、4枚目の写真は、1年生の図工の作品です。子どもたちの「学び」がしっかりしたものであることがよく分かりますが、授業やこうした作品を通して、0才からの「育ちや学び」がつながっていること、ここまでの基盤をつくっていただいたことが、保育園(所)の先生方に伝わっていれば良いなと思います。
 今日は、市の教育委員会からお二人の先生が授業参観に来られました。どの学級も、意欲的に取り組み、元気よく気持ちのよい発表や返事が聞けたとおっしゃいました。PCタブレットも効果的に活用していると言うこともおっしゃいました。子どもたちの発表や返事の良さは、毎朝のあいさつが基本となっているのだろうと思います。こうした、日々の積み重ねが本校の子どもたちの「学び」となっていることを改めて感じました。
 
 さて、昨日は2年生の学年発表がありました。3年生以上は全校の前で感想を発表しました。1年生達は終礼時に「自分たちも2年生に感想を言いたい」と言い出したそうです。そこで、2年生に時間をつくっていただくようお願いをして、終礼時に1年生一人一人が感想を言ったようです。2年生のような発表ができる「お兄さん・お姉さん」になりたいという強い願いをもった1年生らしい姿です。こうした強い願いをもって取り組むことができることが、大切な学力だと思います。「学」力だからといって、小学校入学して培った力と捉えがちですが、保育園(所)などの0才からの経験の積み重ねであることを痛感したエピソードでした。

思い切ってやることへの心地よさ

2022-06-08 17:39:52
 今日は、2年生が全校発表を昼休みに行いました。運動会が終わって、まだ間もないのに、合間を縫って練習を重ねてきました。また、午前中は町たんけんで学校の周りの見学を地域の方のご協力を得ながらしっかり行っていました。
そうした中で、本番を迎えました。学級目標をイメージした「決めポーズ」をとりながら、2か月で学んだことの発表をしていきました。算数の筆算や、生活で育てている野菜などの観察、難しい漢字などをタブレットを使いながら披露していきました。その後、音楽の「アイアイ」の合唱と合奏を終え、全校の子どもへのメッセージを発表しました。「いつもやさしくしてくれてありがとう だれもがなかのよい学校にしていきましょう」
 2年生にとって、こんなに盛りだくさんのことを、踊りや歌を交えて、セリフを大きな声で言いながら進めていくのは非常に難しかったと思います。教室や音楽室でずっと練習してきましたが、新しいアイディアが出てきたり、気をつけなくてはいけないことが増えたりして、毎回集中力と友だちへの気遣いをもって取り組んでいました。毎日、校舎に「アイアイ」の歌が響いていましたが、ある日は、かすれたような声の時もあったくらいでした。2日前に見た校長からは「恥ずかしがらないで、おもいきり楽しんでやってみよう」と新たな課題を出され、その後も必死にがんばってやってきました。
 5、6枚目の写真は、2年生の発表を終えた後の様子です。本校は、様々な活動の終わりに振り返りが全校の前で言える子は、自主的に立って発表していきます。今回の2年生の発表に対して、3年生以上の子どもたちがほぼ全員感想が言いたいと起立していました。「恥ずかしがらないでやっていてよかった」などという意見も含めて、2年生のがんばってきた姿を認める発言がたくさんありました。2年生は、そういった発言を受けるたびに、自信や喜び、達成感を増していきました。
 そうした「大成長」をした2年生の子どもたちは、終わってから保護者のみなさんの所に行きました。それぞれの家族が、思い思いの「ムギュウ」〔ハグだったりハイタッチだったり〕をしていました。この2週間のがんばりは、こうした全校の子ども達の認め合う心と、保護者のみなさんの「心の基地」となる「愛情」が基盤となっていると、改めてわかりました。
 下校間際になって、もうひとつドラマがあったようですが、それは後程お伝えします。

3~6年生交通安全教室(自転車) 「学び」の成果 

2022-06-03 16:58:08
 今日の3、4校時に、3年生以上は交通安全教室を実施しました。大東駐在所と雲南警察署から2名お越しいただき、子どもたちに直接指導していただきました。安全確認を行うことに加え、スピードを出さなくても適切に自転車操作ができる「トレーニングコース」と実際の信号機を用いた「交差点コース」に分かれて取り組みました。
 3年生にとっては、初めての自転車を使った交通安全教室ですので、緊張感をもって取り組みました。しかし、警察の方も「安全確認」をしっかり行うように、時には厳しい口調で指導されることもあり、4年生以上の子どもたちも友だちの取組をじっと見つめながら、どのようにしていくとよいのかを考えながら取り組んでいました。1回目より2回目がうまくなっていました。「今度は右からペダルを踏もう」「右の後ろをしっかり見てから自転車に乗って、もう一度確認」などと自分の目標を立てながらイメージトレーニングを経て、2回目に挑んでいた証拠です。
 振り返りの際には、1年ぶりの活動で忘れていることもあったが、今日の活動で道路でもできるようになったと思う、みんなができていない・意識していないことがわかったなどの意見がありました。警察の方は、「やはりまだ安全確認が甘い。」とおっしゃいました。厳しいことをおっしゃるなぁという印象もありますが、本当は、道路では、「『次は気をつける』で済ましてはいけない」と言うことがおっしゃりたかったのだと思います。
 先日の避難訓練と同様に、交通安全も「生きる力」を育成する重要な活動のひとつです。子どもたちが、交通安全の必要性をしっかりと感じて、自分はどのようにすればよいのかを考えたり、友だちのよいところを見つけたり、しっかりと専門の方の話を聞いたりしていくなかで、これを生活にどう生かしていくのかを考える、まさに「学び」です。この「学び」ができることが本校がめざす「学力」です。