3月8日(水)の全校集会で、私から「みんなちがって、みんないい」というテーマで話をしました。
人は皆、弱い心をもっています。人と自分とを比べてみて、違うことを気にしたり恐れたりすることはよくあります。また、違っているものに対して嫌な思いをもったり攻撃したくなったりすることもあります。「そんな自分に向き合ってほしい。相手の良さを認め、自分らしさを大切に思える人になってほしい。」という願いを込めて話しました。
まず、金子みすゞの詩「わたしとことりとすずと」を紹介し、作者が詩に込めた思いについて、全校で考えてみました。「なぜ、題名は『わたしとことりとすずと』なのに、詩の終わりには『すずとことりと、それからわたし』と順番が違っているのだろうか?」と。
そして、「金子みすゞさんは、鈴はすてきだな、鳥はすごいな、と思っているんだね。」「自分のことを先に考えるのではなくて、相手のすばらしさに気づいているんだ。このことはとてもすてきなことだね。」と私の考えを伝えました。
十人十色といいますが、人は個性があって良いのです。もちろん欠点を克服しようと努力することは大切なことですが、「その人らしさ」として、認められ尊重されることはとても必要なことであると思います。落ち着いて行動する人もいれば、すばやく行動する人もいる。音楽が得意な人もいれば運動が得意な人もいる。大きな声の人もいれば小さな優しい声の人もいる。それを「男のくせに、女のくせに、○○のくせに」という決めつけた言い方でせめてしまうと、心を痛める人がたくさん出てしまいます。
「自分らしさ」を大事にしながら、「あなたらしいね」と相手の個性を尊重できる心をこれからも育てていきたいと思っています。